支えの高さと形をまず決める
ホップのつるは一夏で五メートルから七メートルに伸びます。農園では六メートルの柱にひもを張りますが、家庭では二メートルから三メートルの高さで足ります。上まで登り切ったつるは横に這わせるか、先端を折り返して下ろせば毬花は付きます。
支えは麻ひもかネットが扱いやすく、収穫のときにつるごと切り下ろせます。針金や金属ネットは夏に熱くなってつるを傷めるので避けます。ベランダなら手すりから地面へ麻ひもを斜めに張り、庭ならフェンスや物干し台を使います。
| 場面 | 支えの形 | 要点 |
|---|---|---|
| ベランダ | 手すりから鉢へ麻ひもを斜めに張る | 高さ二メートル。上に着いたら横へ這わせる |
| 庭のフェンス | フェンスにネットを掛ける | 幅一メートルにつるを広げる。風に強い |
| 物干し台や柱 | 柱の上からひもを三本垂らす | 一本のひもに一本のつる。収穫は切り下ろす |
つるは三本から四本に絞る
四月から五月に株元からたくさんの芽が出ますが、全部伸ばすと養分が分散して毬花が小さくなり、葉が込んで風が通らず病気が出ます。芽が三十センチほどに伸びたころ、太くまっすぐな三本から四本を残し、ほかは地際でハサミで切ります。
一年目の株は根を育てる年なので、二本から三本にとどめて株に力をためます。二年目以降は四本まで増やせます。切った芽は捨てずに、天ぷらやおひたしにすると春の味覚として楽しめます。
- 三十センチで残す芽を選ぶ
- 芽が三十センチほどに伸びたら、茎が太くまっすぐで、葉の間隔が詰まっているものを三本から四本選びます。細く間延びした芽は毬花が付きにくいので切ります。
- 残りは地際で切る
- 残さない芽は地際でハサミで切ります。引き抜くと残す芽の根元が傷むので、必ず切ります。切った芽は食べられます。
- 六月まで出る芽も切り続ける
- 六月まで株元から新しい芽が出続けます。見つけるたびに地際で切り、残した三本から四本に養分を集めます。
一年目は二本から三本に絞ります。一年目に多く伸ばした株は、二年目のつるが細くなります。
時計回りに巻き付けて登らせる
ホップのつるは上から見て時計回りに支えへ巻き付く性質があり、逆向きに巻くとほどけて落ちます。伸び始めたつるの先を、ひもや支柱に時計回りに二回から三回巻き付けてやれば、あとは自分で登っていきます。
つるの表面には細かいとげがあり、ひもに引っかかって落ちにくくなっています。ただし風の強い日はつるの先がひもから外れることがあるので、伸びている間は数日おきに先端を見て、外れていたら巻き直します。素手で触ると腕にかすり傷ができるので、長袖と手袋で作業します。
- つるの先を時計回りに巻く
- つるが五十センチほど伸びたら、先端をひもに時計回りに二回から三回巻き付けます。上から見て右回りです。逆に巻くとほどけます。
- 数日おきに先端を確かめる
- つるは一日に十センチ以上伸びることがあります。三日に一回は先端を見て、ひもから外れていたら巻き直します。
- 上まで着いたら横へ這わせる
- 支えの上まで登り切ったら、先端を横に張ったひもへ誘導するか、折り返して下向きに垂らします。先端を摘むと脇から枝が出て毬花が増えます。
下の葉を落として風を通す
つるが二メートルを超えたら、地面から五十センチほどの高さまでの葉と脇枝を取り除きます。下葉は泥はねで病気の入り口になりやすく、風通しが悪いとべと病やハダニが出ます。毬花は上の方の脇枝に付くので、下葉を落としても収穫は減りません。
七月以降は脇枝が横に広がります。込みすぎた脇枝は付け根で切って、葉と葉の間に光と風が通るようにします。全体の三割ほどを目安に間引くと、残った脇枝の毬花が大きくなります。
- 二メートルを超えたら下葉を取る
- つるが二メートルを超えたころ、地面から五十センチまでの葉と脇枝を付け根でハサミで切ります。切り口は乾いた日に作ります。
- 七月に脇枝を間引く
- 葉が重なって奥が見えないほど込んでいたら、脇枝を三割ほど付け根から切ります。風が通れば病気と虫が減ります。
誘引でつまずいたときの立て直し
つるが登らない、途中で落ちた、上に着いたのに毬花が付かない。誘引の失敗はつるの巻く向きと本数、日照のどれかが原因です。つるの姿を見て確かめてから直します。
- つるがほどけて落ちる
- 反時計回りに巻いています。上から見て右回りに巻き直し、二回から三回しっかり巻き付けます。ひもが細すぎるなら太い麻ひもに替えます。
- つるが折れた
- 折れた下の節から脇枝が伸びるので、いちばん上の脇枝を新しい主枝として誘引します。折れた先は切り取ります。
- 登り切ったのに毬花が付かない
- 一年目の株か、日照不足か、雄株です。一年目なら翌年に期待し、日陰なら鉢を日向へ移します。二年目以降で日向でも付かなければ雄株の可能性があります。
- つるが多すぎて手に負えない
- 絞りが足りませんでした。今からでも細いつるを地際で切り、三本から四本に減らします。切ったつるの毬花は小さいので諦めます。
ホップの剪定・切り戻しに使うもの
切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。
アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。
茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。
- 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。
ホップの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はホップの育て方にまとめています。
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