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花菖蒲の植え付け

花菖蒲の植え付け|苗の選び方と庭・鉢での植え方、時期の目安

花菖蒲の栽培イメージ

読むのに約 4

適期は花後の6〜7月と秋。根茎を浅く植え、乾かさない場所に置くのが基本です。

どこで育てるかを先に決める

花菖蒲は湿った土を好みますが、一年中水に浸かっている必要はありません。庭の日当たりの良い場所で、水やりを欠かさなければ普通の花壇でも咲きます。鉢なら受け皿に水を張る管理ができるので、ベランダでも育てられます。

先に置き場所を決めてから苗を買うと、鉢の大きさや土の配合で迷いません。下の表で自分の環境に近い行を選び、そこに書いた節から読むと必要な準備が分かります。

場面向き不向き先に読む節
日当たりの良い庭の花壇向く。水やりを欠かさなければ咲く庭に植える手順
池や水辺のふち最も向く。ただし花後の高水位は避ける庭に植える手順
ベランダの鉢植え向く。受け皿に水を張る管理が楽鉢に植える手順
半日陰の庭花数が減る。午前の日が当たれば可庭に植える手順

一日六時間以上日が当たる場所が理想です。日陰では葉ばかり伸びて花芽が付きにくくなります。

苗の選び方

花菖蒲の苗は、開花株として五月から六月に出回るものと、株分け直後の苗として花後に出回るものがあります。初めてなら花を見て選べる開花株が失敗が少なく、品種の花色を確かめてから買えます。

葉の色と張りを見る
葉が濃い緑で、ぴんと立っている株を選びます。葉先が黄色く枯れ込んでいる株や、葉が波打って倒れている株は根が傷んでいることが多いです。
芽の数を確かめる
鉢の土の表面を見て、芽が二本以上立っている株を選びます。一芽だけの株でも育ちますが、翌年の花数が増えるまでに一年余計にかかります。
根茎の硬さを触って見る
根元を軽く触ってみて、根茎が硬く締まっているものが良い苗です。ぶよぶよと柔らかい株は腐りが入っている可能性が高いので避けます。
系統で花の姿を選ぶ
江戸系は花弁が平らに開き、伊勢系は垂れ下がるように咲き、肥後系は大輪で豪華です。庭の雰囲気と鉢の大きさに合わせて系統を選びます。

植え付けの時期

植え付けと株分けの適期は、花が終わった直後の六月下旬から七月です。この時期は新しい根が伸び始めるので、植え傷みからの回復が早いです。秋の九月から十月も植えられますが、冬までに根を張らせる時間が短くなります。

時期植え付け注意点
3月〜4月可。芽出し前の株を植える花後より根付きが遅く、当年の花は小さめ
6月下旬〜7月最適。花後すぐに植える植えた後は乾かさない。真夏の直射は避ける
9月〜10月可。涼しくなってから霜が降りる前に根を張らせるため早めに
11月〜2月避ける休眠中で根が動かず、腐りやすい

開花株を買った場合は、花が終わるまで鉢のまま楽しみ、花後に植え替えます。

庭に植える手順

土に堆肥を混ぜる
植える場所を深さ三十センチほど掘り、完熟堆肥をバケツ一杯ほど混ぜます。粘土質の重い土でも花菖蒲は嫌わないので、水はけを良くしすぎる必要はありません。
根茎は浅く植える
根茎の上に土が二〜三センチかかる深さに植えます。深く植えすぎると芽が出にくく、浅すぎると乾燥して弱ります。株間は三十センチほど空けます。
葉を半分に切り詰める
株分けした苗は、葉を長さの半分ほどに切ってから植えます。葉から蒸散する水を減らし、根が伸びるまでの負担を軽くするためです。
たっぷり水を与える
植えたらすぐに株元へたっぷり水を与え、土と根を密着させます。その後二週間は土の表面が乾かないよう毎日様子を見て、乾いていたら与えます。

植え付け直後に肥料は与えません。根が傷んでいるときに肥料が触れると根腐れの原因になります。

鉢に植える手順

鉢植えは六号から七号の深めの鉢に一株が目安です。土は赤玉土の小粒に腐葉土を三割ほど混ぜたものか、市販の草花用の土で育ちます。鉢底石は入れず、鉢底の穴に網だけを敷きます。

鉢の大きさを選ぶ
六号鉢なら一株、八号鉢なら二〜三株を植えます。小さな鉢では夏の水切れが頻繁になるので、迷ったら一回り大きい鉢を選びます。
根を広げて置く
鉢の中央に根茎を置き、根を四方に広げます。根茎の上に二センチほど土をかぶせ、鉢の縁から三センチ下まで土を入れて水を入れる余地を残します。
受け皿に水を張る
植えたら鉢底から流れるまで水を与え、生育期は受け皿に一〜二センチの水を張って腰水にします。水は二〜三日ごとに新しいものに替えます。

植え付け後に元気がないときの原因と直し方

植え付け後に葉が黄色くなったり、株がぐらついたりするときは、水と深さのどちらかに問題があることがほとんどです。土を触って湿り具合を確かめてから対処を決めます。

症状考えられる原因直し方
葉先から黄色く枯れる乾燥。土の表面が白く乾いている水やりを増やし、鉢なら腰水にする
株元が黒く柔らかい過湿と高温で根茎が腐った掘り上げて腐った部分を切り、乾いた土に植え直す
新芽が出ず葉だけ枯れる深植えで芽が土に埋もれた土を取り除き、根茎が薄く隠れる深さにする
株がぐらつく根がまだ張っていない土を軽く押さえ、風の当たらない場所で待つ

植え付け後の葉の枯れ込みは、外側の古い葉から数枚なら自然な現象です。新芽が伸びていれば問題ありません。

花菖蒲の植え付けに使うもの

苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。

  • 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
    規格の目安
    元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
    数量の目安
    8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。

    花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。

  • 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
    規格の目安
    葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
    数量の目安
    花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。

    土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
    規格の目安
    粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
    数量の目安
    8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。

    根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
    規格の目安
    幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。

    球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
  • 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。

花菖蒲の長く咲かせるコツは作物ページに

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