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クロマツの病害虫と障害

クロマツの病害虫|松枯れ、マツカレハ、葉ふるい病の見分けと対策

クロマツの栽培イメージ

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クロマツで最も怖いのは松枯れ (マツ材線虫病) です。その他の害虫や病気との見分け方と、家庭でできる対策をまとめます。

症状から原因を切り分ける

クロマツの不調は、葉の色の変わり方と場所で原因を絞れます。木全体が夏から秋に急に赤茶けるのは松枯れ、葉が食いちぎられるのは毛虫、古葉に斑点が出て早く落ちるのは葉ふるい病です。まず木のどこがどう変わったかを見て、下の表で当たりを付けます。

症状考えられる原因急ぎ度
夏〜秋に木全体が急に赤茶ける松枯れ (マツ材線虫病)最優先、回復はほぼ不可
葉が短く食いちぎられ糞が落ちるマツカレハの幼虫早めに捕殺
古葉に褐色の斑点、早く落葉葉ふるい病落葉を集めて処分
新芽が曲がり先が枯れるマツノシンマダラメイガ、芯枯れ被害芽を切り取る
葉に白い綿状の付着物マツノコナカイガラムシ歯ブラシでこすり落とす
幹に穴と木くずカミキリムシの幼虫穴に針金を入れて刺殺

松枯れ (マツ材線虫病) を知る

松枯れは、マツノマダラカミキリが運ぶ小さな線虫が木の中に入り、水の通り道をふさいで枯らす病気です。六月から七月にカミキリが新しい枝をかじった傷口から入り、八月から十月に葉が一斉に赤茶けます。発症した木は回復せず、翌年のカミキリの発生源になるため、伐採して処分するのが原則です。

六月〜七月に予防散布
カミキリが枝をかじる時期に、樹木用の殺虫剤を葉と枝に散布します。庭木で予防するならこの時期が唯一の機会です。
樹幹注入という選択肢
大切な木なら、冬に幹へ薬剤を注入する予防法があります。数年効果が続きますが、造園業者に依頼する作業です。
枯れたら早く処分
赤茶けて枯れた木は翌年五月までに伐採し、幹を細かく切って処分するか焼却します。放置すると周囲の松に広がります。

松枯れは家庭では治せません。周囲に松が多い地域では、予防散布か注入を毎年続けるかどうかを最初に決めておきます。

マツカレハ (松毛虫)

マツカレハは大きな毛虫で、葉を食いちぎるように食べます。春と秋の二回発生し、幼虫は幹の割れ目や根元の落ち葉で越冬します。毒毛があるので素手で触らず、割り箸で落として処分します。秋に幹にわらを巻いて越冬幼虫を集める「こも巻き」は昔からの方法ですが、天敵まで集めるため効果は限定的です。

五月と九月に葉を見る
葉先が短く食われ、下に黒い糞が落ちていたら幼虫がいます。枝を揺すると落ちるので、下に新聞紙を敷いて集めます。
多いなら殺虫剤
幼虫が小さいうちに樹木用の殺虫剤を散布すると効きます。大きくなった幼虫には効きにくいので、早い発見が要です。
根元の落ち葉を掃く
冬の間に根元の落ち葉を掃き集めて処分すると、越冬場所を減らせます。もみあげで落とした葉も残しません。

葉ふるい病と赤斑葉枯病

梅雨ごろに古葉に褐色の小さな斑点が出て、秋に早々と葉が落ちる病気です。新しい葉は残るので枯れることは少ないのですが、毎年繰り返すと葉が薄くなり勢いが落ちます。落ちた葉に菌が残って翌年の感染源になるため、落ち葉の処分と風通しの確保が対策の中心です。

落ち葉は必ず集める
病気の葉を根元に残さず、袋に入れて可燃ごみとして処分します。堆肥にすると菌が残り、翌年また同じ病気が出ます。
混んだ枝を透かす
枝が混んで葉が乾きにくいと広がります。冬の透かし剪定ともみあげで、枝の内側まで風が通るようにします。
毎年出るなら予防散布
梅雨入り前と梅雨明けの二回、庭木用の殺菌剤を葉の表と裏に散布すると、新葉への感染を抑えられます。雨の直前は避けます。

カイガラムシとアブラムシ

マツノコナカイガラムシは葉の付け根や枝に白い綿のような塊を作り、養分を吸います。放置するとすす病を招き、葉が黒くなります。数が少ないうちは歯ブラシでこすり落とし、多いなら冬にマシン油乳剤を散布します。アブラムシは新芽に付くので、みどり摘みのときに一緒に確認します。

冬にマシン油を使う
落葉樹と違い一年中葉があるので、薬害の出にくい一月から二月に、樹木用のマシン油乳剤を規定の倍率で散布します。
すす病は元を絶つ
葉が黒くすすけたら、原因のカイガラムシやアブラムシを先に取ります。虫がいなくなればすすは雨で徐々に落ちます。

病気ではない障害

虫も病気も見つからないのに弱る場合は、根の環境が原因のことが多いです。水はけの悪さによる根腐れ、深植え、踏み固めによる酸素不足、塩害や乾燥風による葉焼けなどです。海沿いでは強い木ですが、内陸の粘土質の庭では根の障害が最も多い不調の原因です。

状態考えられる原因手当て
下から順に黄ばんで落ちる根腐れ、水はけ不良周囲を高くして水を抜く
幹の根元が土に埋まっている深植え根元の土を取り、根張りを出す
根元がいつも踏まれている土が固く根が呼吸できない根元を踏まないよう囲いを作る
冬に葉先だけ赤茶ける寒風による葉焼け春に新芽が出れば問題ない

クロマツの上手に育てるコツは作物ページに

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