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クロマツの月別の作業

クロマツの月別の作業|みどり摘み・もみあげ・寒肥の一年の流れ

クロマツの栽培イメージ

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クロマツは春の芽摘みと秋の葉取りを軸に、一年の作業が決まっています。関東平野部を基準にした月ごとの作業表です。

一年の作業を月で見る

クロマツの作業は、二月の寒肥植え付け、四月から五月のみどり摘み、十一月から十二月のもみあげと透かし剪定が柱です。夏は水やりと害虫の観察が中心で、大きな作業はありません。この表を目安に、芽の伸び具合と葉の色で前後させます。

作業目安
1月透かし剪定の続き、観察枝の混みを見て不要枝を抜く
2月寒肥、植え付け、植え替え準備芽が固いうちに済ませる
3月植え付け、鉢の植え替え芽が動く前に終える
4月みどり摘み開始芽が五〜十センチのろうそく状
5月みどり摘みの仕上げ遅れた芽を指で折る
6月芽切り (仕立て木)、害虫観察梅雨前に不要な葉を抜く
7月水やり、マツカレハの観察葉が食われていないか見る
8月水やり、葉水鉢植えは朝夕に確認
9月秋の置き肥、害虫観察鉢植えに少量の置き肥
10月古葉が黄ばみ始める自然落葉なら放置してよい
11月もみあげ開始古葉をしごき落とす
12月もみあげ仕上げ、透かし剪定葉が落ち切ってから枝を抜く

春 (二月〜五月) の作業

二月は寒肥と植え付けの準備、三月は植え付けと鉢の植え替えを済ませます。四月に入り芽が伸び始めたらみどり摘みが始まります。芽の伸びは年によって二週間ほどずれるので、暦ではなく芽の長さを見て決めます。

寒肥は二月上旬まで
根が動き出す前の二月上旬までに、油かすや骨粉を枝先の下に埋めます。遅れると春の芽が長く伸びて樹形が乱れます。
みどり摘みは芽を見て
芽が指で折れる柔らかさのうちに行います。葉が開いて固くなったら今年はあきらめ、秋のもみあげで調整します。
植え替えは三月上旬
鉢植えの植え替えは芽が動く直前の三月上旬に行います。根鉢の外側三分の一だけを崩し、水はけのよい用土で一回り大きい鉢へ移します。

夏 (六月〜八月) の作業

夏は大きな剪定をしません。鉢植えの水やりと、マツカレハやマツノマダラカミキリなどの害虫の観察が中心です。仕立て木では六月中旬から七月上旬に芽切りをして二番芽を出させますが、庭木では省いて構いません。

夏の間に葉が薄い緑になるのは、日照よりも根の環境が原因のことが多いです。鉢植えなら鉢の中が高温になっていないか、地植えなら根元が踏み固められていないかを見て、鉢台や囲いで手当てします。

葉の食害を毎週見る
葉が短く食いちぎられていたらマツカレハの幼虫を疑い、枝を揺すって落として捕殺します。増えたら樹木用の殺虫剤を使います。
鉢の乾きを朝に確認
真夏の鉢植えは一日で乾きます。朝に土を触って乾いていたら与え、夕方も乾くなら葉水を加えます。

秋 (九月〜十一月) の作業

九月に鉢植えへ少量の置き肥をして幹を充実させます。十月には前年の葉が黄ばんで落ち始めますが、これは自然な入れ替わりです。十一月に入り古葉がしっかり色づいたら、もみあげを始めます。

秋は台風の季節でもあります。植え付けから二年以内の木は支柱の結び目を確かめ、緩んでいたら結び直します。鉢植えは倒れて鉢が割れることがあるので、風の強い日は壁際に寄せておきます。

古葉の色で開始を判断
枝の内側の葉が黄色から茶色に変わり、指で軽く引くと抜けるようになったらもみあげどきです。まだ緑が残るなら待ちます。
置き肥は九月中に
鉢植えには緩効性の固形肥料を鉢の縁に二〜三粒置きます。地植えは秋の肥料を省いて構いません。十月以降に与えると冬の寒さで枝が傷みます。

冬 (十二月〜一月) の作業

もみあげの仕上げと、不要な枝を付け根から抜く透かし剪定を行います。葉が落ちて枝の骨組みが見えるこの時期が、樹形を決める作業に最も向いています。寒風の強い場所の鉢植えは、風の当たらない軒下へ移します。

枝の骨組みを見て抜く
立ち枝、内向き枝、交差枝を付け根から切ります。一度に三割を超えないよう、迷う枝は翌年に回します。
鉢植えは凍結を避ける
鉢土が凍ると根が傷みます。夜に氷点下が続くなら鉢を軒下に寄せ、水やりは暖かい日の午前中に行います。
雪は早めに落とす
湿った雪が枝に積もると、横に広げた段の枝が重みで裂けます。積もったら棒で軽く突いて落とし、裂けた枝は付け根から切ります。

作業が遅れたときの立て直し

みどり摘みを逃して芽が固くなった、もみあげを忘れて葉が茂りすぎた、といった遅れはよく起きます。焦って時期外れに強く切ると枝が枯れ込むので、次の適期まで待つのが基本です。それぞれの遅れに対する戻し方を表にまとめます。

場面原因戻し方
芽が固くなり摘めなかったみどり摘みの時期を逃した秋のもみあげで葉を多めに抜く
古葉が残り内側が蒸れるもみあげをしなかった二月までなら遅れても行う
新芽が長く伸び樹形が乱れた肥料や水が多かった翌年は寒肥を減らし、春に強く摘む
冬に剪定して枝が枯れた葉のない所まで切った枯れ枝を抜き、隣の枝で埋める

クロマツの栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

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