菊芋が倒れる三つの原因
菊芋は背丈のわりに根が浅く、地上部が重くなる八月以降に倒れます。倒れると茎が折れ、そこから先の葉が働かなくなって芋が太りません。倒れてからでは戻せないので、先に手を打ちます。
倒れる原因はおおむね三つです。支柱がない、肥料が多くて伸びすぎた、株の間が詰まっていて茎が細い。どれも六月までに手当てできるものばかりです。
| 原因 | 起きやすい時期 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 支柱がない | 台風の来る8月〜9月 | 6月までに支柱を立てて三か所で結ぶ |
| 肥料が多く伸びすぎ | 7月〜8月 | 施肥をやめ、先端を切って高さを抑える |
| 株間が詰まって細い | 植え付けから通して | 株間を六十センチ以上あけて植え直す |
支柱は六月までに立てる
支柱は株が一メートルに届くころ、六月までに立てます。それ以降は根が広がっていて、支柱を差し込むと地下の茎や小さな芋を傷つけます。早めに立てておけば、あとは結び足すだけで済みます。
支柱は長さ二メートル十センチ以上のものを使い、土へ四十センチ以上差し込みます。浅いと支柱ごと倒れます。株から十センチほど離した位置に立てると、地下を傷つけにくくなります。
- 六月までに差し込む
- 株が一メートルほどになったころが立てどきです。株から十センチ離し、土へ四十センチ以上まっすぐ差し込みます。
- 三か所で結ぶ
- 高さ五十センチ、一メートル、一メートル半の三か所で茎と支柱を結びます。茎が太るので、ひもは八の字にしてゆるく結びます。
- 伸びたら結び足す
- 茎が支柱の先を越えたら、結び目を上へ足します。先端が自由だと風であおられ、結び目の下で折れます。
細い支柱は八月に曲がります。太さ二センチ前後の丈夫なものを選ぶと、一本で一株を最後まで支えられます。
背丈を抑えれば支柱も軽く済む
支柱を立てるより手軽なのが、背丈そのものを抑える方法です。七月の初めに一メートル半ほどのところで先端を切ると、それ以上伸びなくなり、風の受け方が大きく減ります。芋の付きは落ちません。
先端を切ると横から枝が出て株が横に広がるので、株間は広めにとります。花を楽しみたい場合は、切る位置を高めにして九月の開花に間に合わせます。
- 七月初めに先端を切る
- 一メートル半の高さではさみで切ります。摘心(先端を摘んで背丈を抑えること)と同じ作業で、倒れにくい株になります。
- 切り口は乾かす
- 雨の日を避け、晴れた日の午前に切ります。切り口が早く乾き、そこから傷むことがなくなります。
- 横枝が出たら間引く
- 切ったあとは横から枝が出ます。混みすぎたら細い枝を根元から落とし、風が抜けるようにします。
囲いと支柱をまとめて作る
菊芋は広がりを止める囲いも必要なので、支柱と囲いを一度に作ってしまうと手間が減ります。株の周りを板で囲い、その四隅に支柱を立てて上をひもでつなぐと、株全体が枠に収まって倒れにくくなります。
この作り方なら、地面に手を入れるのが植え付けのときの一度だけで済みます。夏に土を掘り返す作業がなくなるので、地下の茎を切って広げてしまう心配もありません。
- 四隅に支柱を立てる
- 囲いの四隅に支柱を土へ四十センチ差し込みます。囲いの板と結んでおくと、板が土圧で外へ倒れるのも防げます。
- 上をひもで囲う
- 高さ一メートルと一メートル半の位置で、四本の支柱の外側をひもでぐるりと巻きます。株がその中に収まります。
- 容器なら手すりに結ぶ
- 容器で育てるなら、支柱の上部を手すりや壁のフックに結びます。容器ごと倒れるのを防げます。
台風の前にすること
八月から九月の台風は菊芋にとって最大の山場です。ちょうど背丈が最大になり、葉も茂って風をいちばん受ける時期に重なります。予報が出たら前日までに手を入れておきます。
| 時期 | 株の姿 | 台風前にすること |
|---|---|---|
| 7月 | 一メートル半〜二メートル | 先端を切って高さを抑える |
| 8月 | 二メートル半前後で葉が茂る | 結び目を三か所に増やし、下葉を少し落とす |
| 9月 | つぼみから開花 | 支柱の差し込み深さを確かめ、株元に土を寄せる |
容器で育てている株は、台風の前に壁ぎわの低い場所へ移します。移せないなら容器の外側に重しを置きます。
倒れてしまったときの立て直し
倒れても、茎が折れていなければまだ間に合います。無理に一気に起こすと根が切れるので、二日か三日かけて少しずつ起こします。折れている場合は、その茎はあきらめて別の判断をします。
- 折れているか確かめる
- 茎の付け根を触り、皮がつながっていれば起こせます。ぽきりと折れて中が見えているなら、その茎は元に戻りません。
- 少しずつ起こす
- 一度に立てず、二日から三日かけて角度を戻します。起こした分だけ支柱に結び、翌日また少し起こします。
- 株元に土を寄せて固める
- 浮いた根が見えていたら土をかぶせ、手で押さえて固めます。根が地面に接していれば、その後も伸び続けます。
- 折れた茎は葉を残して切る
- 折れた茎は根元から切らず、折れ口の下で切ります。残った葉が働き続け、地下の芋は太り続けます。
菊芋の支柱立てに使うもの
支柱は倒れてから足すと、そのときにはもう根を傷めています。植え付けと同時に立てるつもりで用意します。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 支柱(イボ竹)探す言葉「園芸支柱 210cm 11mm」
- 規格の目安
- 直径 11mm × 長さ 210cm が標準。背の低い作物なら 150cm・直径 8mm でも足ります。
- 数量の目安
- 株間 45cm で 6 株なら 6〜7 本。合掌に組むなら横に渡す 1 本を足します。
直径 8mm は実の重さが乗るとしなります。実物野菜は 11mm 以上を選ぶと、収穫期に立て直さずに済みます。
- 誘引テープ・麻ひも探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後の伸びる園芸テープか、麻ひも。
茎は太るので、きつく縛ると食い込みます。8 の字にゆるく掛けるのが基本です。
- 支柱ジョイント探す言葉「支柱 ジョイント 11mm」
- 規格の目安
- 支柱の太さに合ったもの(11mm 用・8mm 用)。直交と自在の 2 種類があります。
交差部をひもで縛るとゆるみます。ジョイントなら風で揺すられても位置がずれません。
- 支柱は使い捨てにしません。洗って乾かせば何年も使えます。
- ネットを張る作物でなければ、きゅうりネットは要りません。
菊芋の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は菊芋の育て方にまとめています。
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