実の色で採り時を見分ける
ジューンベリーの実は五月下旬から赤くなり、六月上旬から中旬に赤黒くなって熟します。真っ赤な実はまだ酸味が強く、赤黒く紫がかって少し軟らかくなったころが甘くなる目安です。一斉には熟さないので、二週間ほど毎日か一日おきに熟した実だけを摘みます。
| 実の見た目 | 状態 | 扱い |
|---|---|---|
| 緑から薄い赤 | 未熟 | 待つ |
| 真っ赤で固い | 酸味が強い | 鳥に取られそうなら採ってジャムに |
| 赤黒く少し軟らかい | 採り頃 | そのまま食べる |
| 黒紫でしわが寄る | 採り遅れ | すぐ採って加工に |
| 赤いまま縮む | 水切れ | 水やりを見直す |
採り方は手で摘むだけ
実は房状に付き、熟した実は指で軽くつまむと軸から簡単に取れます。無理に引っ張ると未熟な実まで落ちるので、取れにくい実は翌日に回します。朝の涼しいうちに採ると実が締まっていて潰れにくく、香りも良いです。
収穫の量は植えて三年目で二百グラム前後、五年目以降は一キロを超えるのが目安です。少ない年はそのまま食べ、多い年は冷凍とジャムに回すと無駄がありません。
- 熟した実だけ選んで摘む
- 同じ房に赤い実と赤黒い実が混じります。赤黒い実だけを指先でつまみ、軸を残して取ります。房ごと取ると未熟な実が無駄になります。
- 浅い容器に集める
- 深い容器に入れると下の実が潰れます。浅いざるか保存容器に二〜三段までにして、直射日光を避けます。
- 高い枝は諦める
- 手の届かない高い枝の実は鳥の分と割り切ると気が楽です。翌年の冬に高さを抑える剪定をします。
鳥に負けない採り方
ネットをかけていない樹では、鳥が赤い実から食べ始めるため、完熟を待つと一つも残りません。真っ赤になった時点で採ってしまい、酸味が強い分はジャムに回すのが現実的です。ネットをかけていれば赤黒くなるまで待てるので、生食用に完熟を狙えます。
| 場面 | 採り方 | 使い道 |
|---|---|---|
| ネットあり | 赤黒くなるまで待って毎日摘む | 生食、そのまま冷凍 |
| ネットなし | 真っ赤になったら朝一番に摘む | ジャム、シロップ |
| 樹が高くネットが張れない | 低い枝だけネットで囲い、上は鳥に譲る | 低い枝の実を生食に |
保存はその日か冷凍
皮が薄く日持ちしないので、冷蔵で二〜三日が限度です。それ以上は冷凍します。洗って水気を拭き、重ならないように並べて凍らせてから袋にまとめると、後でジャムやヨーグルトに使えます。二週間の収穫期間の実を少しずつ冷凍し、まとめてジャムにすると無駄がありません。
冷凍した実を解凍すると汁が出て形が崩れます。そのまま食べるなら半解凍で、加工なら凍ったまま鍋に入れると扱いやすいです。ヨーグルトに凍ったまま乗せる食べ方も手軽です。
- 洗うのは食べる直前
- 水に濡れると傷みが早まります。冷蔵するときは洗わず、食べる直前にさっと洗います。
- 冷凍は一段で凍らせる
- 洗って水気を拭き、平らな容器に一段で並べて凍らせます。凍ってから袋にまとめると粒がくっつきません。
- 小分けにして日付を書く
- 一回で使う量ずつ袋に分け、採った日を書いておきます。半年以内に使い切ると香りが残ります。
ジャムは種の食感を生かす
ジューンベリーの実には小さな種が入っており、ジャムにすると種のぷちぷちした食感とアーモンドに似た香りが出ます。ブルーベリーより甘みが穏やかなので、砂糖は実の重さの四割前後、レモン汁を少し足すと色が鮮やかになります。
実の色が出にくいと感じたら、真っ赤な実を一〜二割混ぜると酸味と色が締まります。完熟の実だけで作ると穏やかな甘さになるので、好みで配分を変えます。
- 実と砂糖を鍋に入れる
- 洗った実の重さを量り、四割の砂糖と一緒に鍋に入れ、三十分ほど置いて水分を出します。冷凍の実はそのまま使えます。
- 潰しながら煮る
- 中火で煮立て、あくを取りながら木べらで実を潰します。十五分ほどでとろみが付いたらレモン汁を加えて火を止めます。
- 熱いうちに瓶に詰める
- 煮沸した瓶に熱いうちに詰め、蓋をして逆さにして冷まします。冷蔵で一か月、開封後は二週間で使い切ります。
実が少ない・小さいときの原因
花はたくさん咲いたのに実が少ない、実が小さいまま赤くならない、という年があります。多くは開花期から肥大期の水不足、樹の若さ、枝の混み過ぎのどれかです。翌年に向けて、樹の姿と今年の天候を見て原因を切り分けます。
| 状態 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 花は多いが実が残らない | 開花期の乾燥、遅霜 | 四月の水やりと霜よけ |
| 実が小さいまま赤くなる | 実の数が多過ぎ、肥料不足 | 冬の寒肥を規定量にする |
| 実の数が年々減る | 枝が混み内側に光が入らない | 冬に内側の枝と古い幹を抜く |
| 植えて三年以内で実が少ない | 樹が若い | そのまま育てて待つ |
| 実が付いたのに気付いたら消える | 鳥 | 五月中旬からネットをかける |
ジューンベリーの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
ジューンベリーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はジューンベリーの育て方にまとめています。
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