一年の流れを表で見る
ジューンベリーの一年は、四月に白い花が咲き、六月に赤黒く熟した実を採り、秋に紅葉し、落葉後の冬に剪定と寒肥をする流れです。作業が集中するのは六月の収穫と鳥よけ、冬の剪定の二つで、それ以外の月は見守る時間が長い樹です。
| 月 | 主な作業 | 見るところ |
|---|---|---|
| 1月 | 寒肥、剪定 | 枝先の丸い花芽 |
| 2月 | 剪定 (終える)、植え付け | 幹の本数 |
| 3月 | 植え付け、株元の覆い | 芽のふくらみ |
| 4月 | 開花、鉢は水を切らさない | 花の数 |
| 5月 | 実の肥大、鳥よけの準備 | 実の色づき始め |
| 6月 | 収穫、礼肥、軽い整枝 | 鳥、実の黒さ |
| 7月 | 鉢は毎日の水やり | 葉の垂れ |
| 8月 | 水やり、西日の葉焼け | 葉の縁 |
| 9月 | 何もしない | 夏枝の伸び |
| 10月 | 紅葉を楽しむ | 葉の色 |
| 11月 | 落葉、植え付け | 落ち葉の片付け |
| 12月 | 剪定開始 | 枯れ枝、混み枝 |
一月から三月は剪定と寒肥
落葉して枝がよく見える一月から二月に剪定を済ませます。混んだ枝と古い幹を根元から抜き、枝先は切りません。同じ時期に枝先の真下に穴を掘って寒肥を埋めます。三月に入ると花芽がふくらみ始めるので、剪定は二月中に終えます。
剪定で迷ったら、枝先の丸い芽を数えてみます。丸い花芽が多い枝は残し、尖った葉芽しかない太い枝は抜くという判断で、実付きを保てます。
- 剪定と寒肥を同じ日に
- 剪定で落とした枝を片付けたあと、枝先の下に穴を掘って油かすと堆肥を埋めます。一度に済ませると忘れません。
- 株立ちは幹を一本更新する
- 幹が七本を超えていたら最も古い幹を地際で抜き、株元のひこばえを二〜三本残して後継にします。
- 三月に株元の覆いを足す
- 冬に薄くなったバークチップや腐葉土を三センチの厚さに足し直します。芽が動く前に済ませます。
四月から五月は花と実を守る
四月上旬に葉より先に白い花が枝いっぱいに咲きます。一本で実が付くので受粉の心配はいりません。花が終わると小さな緑の実が付き、五月に赤く色づき始めます。この時期に乾燥すると実が落ちるので、鉢植えは毎日、地植えも雨が少なければ週一回水をやります。色づきが始まったら鳥よけのネットを用意します。
| 時期 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 4月上旬〜中旬 | 開花中は水を切らさない | 鉢は毎日、地植えは雨任せ |
| 4月下旬〜5月上旬 | 実の肥大、水やり | 実が小豆大になる |
| 5月中旬〜下旬 | ネットをかける | 最初の実が赤くなったら |
遅霜で花が傷むことがあります。開花中に霜の予報が出たら、鉢は軒下に移し、地植えは不織布をかけます。
六月は収穫と礼肥
六月上旬から中旬、実が赤から赤黒くなったら収穫です。一斉には熟さないので、二週間ほど毎日か一日おきに熟した実だけ摘みます。鳥との競争になるので、ネットなしなら赤くなった時点で採ります。採り終えたらネットを外し、礼肥を与え、伸び過ぎた新しい枝の先を軽く整えます。
収穫期間は二週間ほどです。毎日は無理でも一日おきに見て回れば、過熟で落ちる実を減らせます。採り遅れた実は地面に落ちて虫を呼ぶので拾って処分します。
- 赤黒くなった実から摘む
- 赤黒く色づき、指でつまんで軽く取れる実が熟しています。真っ赤な実はまだ酸味が強いので、翌日以降に採ります。
- 採り終えたら礼肥
- 六月下旬に枝先の真下へ化成肥料を一周まきます。地植えで五十グラム、鉢植えで十グラムが目安です。
- 新しい枝の先を軽く切る
- その年に伸びた枝が長く伸び過ぎていれば、先を三分の一ほど切ります。太い枝や前年以前の枝は切りません。
七月から十一月は見守る
夏は鉢植えの水切れだけに気を付けます。地植えは十日以上雨が降らなければたっぷり与えます。八月以降は翌年の花芽が作られる時期なので、剪定も肥料もしません。十月から十一月に葉が赤く色づいて落ちます。落ち葉は病気の菌が越冬するので集めて処分します。
| 月 | 作業 | 注意 |
|---|---|---|
| 7月〜8月 | 鉢は毎日の水やり | 西日で葉が焼けても根が乾いていなければ問題ない |
| 9月 | 何もしない | 肥料も剪定もしない |
| 10月 | 紅葉を楽しむ | 早く落葉するなら夏の水切れが原因 |
| 11月 | 落ち葉を片付ける、植え付け | 落葉後は植え付けの適期 |
やり損ねた月があるときの立て直し
ジューンベリーは丈夫なので、作業を一つ二つ逃しても枯れることはまずありません。ただし時期外れの作業のほうが害になることがあるので、無理に取り戻さず次の適期を待つのが基本です。
| やり損ねたこと | ときの対応 | 翌年への影響 |
|---|---|---|
| 冬の剪定 | 三月上旬までなら枯れ枝と混み枝だけ抜く | 実付きはほぼ変わらない |
| 寒肥 | 三月中に半量を表面にまく | 六月の礼肥は通常通り |
| 鳥よけのネット | 赤くなった実を毎日摘む | 翌年は五月中旬に用意する |
| 礼肥 | 七月上旬までなら半量、それ以降は与えない | 翌冬の寒肥を少し増やす |
| 夏の水やり (鉢) | 葉が落ちても枝が緑なら翌春に回復 | 花芽が減るので翌年は実が少ない |
ジューンベリーの栽培に一年を通して使うもの
木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。
アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。
直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。
- 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。
冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
- 規格の目安
- 目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
- 数量の目安
- 高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。
色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。
- 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
- チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。
ジューンベリーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はジューンベリーの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。