追肥は三週間おきに欠かさない
カイランは茎を太らせる野菜なので、肥料をよく吸います。追肥(育てながら足す肥料)は植え付けの二週間後から始め、三週間おきに続けます。切らすと茎が細く硬くなり、持ち味が出ません。
一回あたり化成肥料をひと株にひとつまみ半、株元から十五センチ離した円周にまいて土と軽く混ぜ、株元へ寄せます。株元に直接まくと根が焼けるので、必ず離した位置に置きます。
- 植え付け二週間後に一回目
- 新しい葉が動き出したころに施します。株元から十五センチ離した円周にまき、指で土と混ぜます。
- 三週間おきに続ける
- 収穫が終わるまで三週間おきに同じ量を施します。わき芽を採り続ける間も切らさないようにします。
- 施したら土を寄せる
- 土寄せ(株元に土を集めて寄せること)をして株を安定させます。茎が重くなっても倒れにくくなります。
- 葉の色で加減する
- 葉が濃い緑で厚みがあるなら足りています。黄緑で薄いときは量を少し増やして様子を見ます。
肥料を切らすと茎の中がすかすかになります。太い茎が持ち味の野菜なので、他の葉物より多めが正解です。
水を切らすと茎が硬くなる
カイランは水を切らすと繊維が発達して、茎が硬く筋っぽくなります。特に花芽が上がって茎が伸びる時期の乾きは、そのまま食感に出ます。土の湿り気を一定に保つことが味を決めます。
秋の露地なら雨で足りることが多く、晴天が一週間続いて表面が白く乾いたら朝に株元へ与えます。株元に敷きわらを敷くと乾きにくくなり、雨のはね返りによる病気も減らせます。
| 時期 | 水やり | 注意 |
|---|---|---|
| 植え付け直後 | 根が付くまで二日おき | 根鉢が乾くと活着しない |
| 葉が広がる時期 | 一週間乾いたら朝に | 敷き草で乾きを抑える |
| 茎が伸びる時期 | 3日から4日乾いたら朝に | 切らすと茎が硬くなる |
プランターは一列で作る
カイランはプランターでも作れます。深さ二十五センチ以上、六十五センチの箱に株間二十五センチで二株までが目安です。詰めると茎が細くなり、持ち味の太さが出ません。
容器は土が少ないので、追肥の回数を増やします。三週間おきの化成肥料に加えて、薄めた液体肥料を二週に一回与えると茎の太りが違います。水は表面が乾いたら底から流れるまで与えます。
- 六十五センチに二株
- 深さ二十五センチ以上の箱に、株間二十五センチで二株植えます。三株は入れないようにします。
- 液肥を二週に一回足す
- 三週間おきの化成肥料に加えて、薄めた液体肥料を二週に一回与えると茎が太くなります。
- 乾いたらたっぷり与える
- 表面が乾いたら鉢底から流れ出るまで与えます。受け皿にたまった水はそのつど捨てます。
- 網をかけたまま置く
- ベランダでも虫は来ます。防虫網か不織布をかけたまま育てると被害がほとんど出ません。
株元を安定させる
カイランは茎が太く重くなるので、風で傾きやすい野菜です。追肥のたびに株元へ土を寄せておくと、根が浮かず倒れにくくなります。傾いたまま育つと茎が曲がって収穫しにくくなります。
背が四十センチほどになったら、支柱を一本添えて茎を軽く結ぶ方法もあります。結ぶときは八の字にして、指が一本入るゆるさにします。きつく締めると茎が食い込んで傷みます。
- 追肥のたびに土を寄せる
- 施した肥料を土と混ぜ、そのまま株元へ寄せます。根の張っている部分が隠れる程度にします。
- 傾いたら早めに直す
- 風で傾いた株は、その日のうちに起こして株元に土を寄せます。放つと曲がったまま固まります。
- 支柱を添える
- 背が四十センチを超えたら支柱を一本差し、茎を八の字にゆるく結びます。指が一本入る余裕を残します。
寒さと暑さから守る
秋まきで十二月に入ると、霜で葉が傷み生育が止まります。不織布をべた掛けするか、トンネルを張って保温すると一月まで収穫を続けられます。軽い霜なら甘みが増すので恐れる必要はありません。
春まきでは初夏の暑さが問題になります。気温が上がると花が一気に咲いて味が落ちるので、六月に入ったら早め早めに採り切ります。半日陰になる場所を選ぶのも一つの手です。
- 初霜の前に不織布
- 予報が出たら不織布を株の上に直接かけます。裾を土で押さえ、風でめくれないようにします。
- 強い寒さはトンネルで
- 支柱を差してトンネルにすると内部が数度高く保てます。晴れた日中は裾を開けて蒸れを逃がします。
- 春は早めに採り切る
- 六月に入ったら花が咲く前に順に採ります。待つほど味が落ちるので、迷ったら早めに切ります。
育ちが悪いときの切り分け
茎が細い、硬い、下葉が黄色い。カイランの不調は肥料切れ、水切れ、株間の詰まりのどれかに行き着きます。二つ以上を同時に変えず、一つずつ確かめます。
- 茎が細くて短い
- 肥料切れか株間の詰まりです。追肥を一回足し、隣と葉が触れているようなら一株抜いて広げます。
- 茎が硬くて筋っぽい
- 水切れか採り遅れです。朝の水やりを増やし、つぼみが緩む前に切るようにやり方を改めます。
- 下葉から黄色くなる
- 肥料切れか根が水に浸かっています。畝の溝に水がたまるなら掘って抜き、乾いていれば追肥します。
- 日中だけしおれる
- 根こぶ病の疑いがあります。株を抜いて根を確かめ、こぶがあればその区画は二年空けます。
カイランの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
カイランの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカイランの育て方にまとめています。
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