症状から原因を見分ける
カイランの被害は、葉が食われるものと、根が傷んで株がしおれるものに分かれます。まず見た目で当たりを付け、それから葉裏や根を調べると、無駄な薬をまかずに済みます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉に大きな穴と黒い粒 | アオムシ | 葉裏を探して手で取る |
| 葉が薄皮を残して透ける | コナガ | 早期に取る。網で入れない |
| 葉裏に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流すか粘着テープで取る |
| 日中だけしおれて夕方戻る | 根こぶ病 | 抜いて根を確かめ区画を空ける |
アオムシとコナガは網で防ぐ
アブラナ科であるカイランには、モンシロチョウの幼虫であるアオムシと、コナガが必ずやってきます。放っておくと葉が骨だけになり、株が育たなくなります。薬より先に、網で入れないことが確実な対策です。
アオムシは葉に大きな穴を開け、黒い粒の糞を残します。コナガはもっと小さく、葉の裏側から食べて薄皮だけを残すので、透けて見える部分が手がかりになります。どちらも手で取れる大きさです。
- 植えた日に網をかける
- 目の細かい防虫網をかけ、裾を土で埋めます。あとからかけると中に虫が残ってしまいます。
- 黒い粒を手がかりに探す
- 葉に黒い粒が落ちていたら、その真上の葉裏を見ます。ほとんどの場合そこに幼虫がいます。
- 透けた葉を裏返す
- 薄皮だけになって透けた部分の葉裏を見ます。小さなコナガの幼虫が張り付いています。
- 卵の塊は葉ごと取る
- 葉裏に黄色い小さな卵が並んでいたら、その葉ごと切り取って畑の外へ出してしまいます。
網をかけていても、隙間から入った成虫が卵を産むことがあります。十日おきに葉裏を見る習慣を続けてください。
根こぶ病は土で防ぐしかない
日中にしおれて夕方に戻る、それを繰り返して枯れる。これが根こぶ病の典型です。根を掘るとこぶ状のふくらみができていて、水を吸えなくなっています。薬でも肥料でも直せません。
防ぐ手は二つだけです。石灰で土の酸性をしっかり中和することと、アブラナ科を二年以上空けること。水はけの悪い畑ほど出やすいので、畝を高くするのも効きます。
- 抜いて根を確かめる
- しおれる株を抜き、根を見ます。こぶ状のふくらみがあれば根こぶ病で、その株は戻りません。
- 根ごと持ち出す
- 抜いた株は根まで畑の外へ出します。すき込むと菌が広がり、翌年も同じ場所で出ます。
- 区画を記録する
- 発生した場所を書き留めておき、二年から三年はその区画でアブラナ科を作らないようにします。
- 石灰を多めに入れる
- 次に作るときは苦土石灰を一平方メートルに百五十グラムまき、三週間前に深く耕して混ぜます。
アブラムシとキスジノミハムシ
アブラムシは新芽やつぼみの周りに群れて汁を吸います。つぼみに入り込むと洗っても落ちにくいので、つぼみが見え始める前に減らしておくことが大切です。数が少ないうちなら水で流せます。
キスジノミハムシは小さな黒い甲虫で、葉に小さな穴をたくさん開けます。苗のうちは被害が大きく、双葉が穴だらけになると育ちません。網で防ぐのがいちばん確実です。
- つぼみが見える前に減らす
- 新芽の周りを週に一度確かめ、見つけたら水で流します。つぼみに入ると取りにくくなります。
- 水で勢いよく流す
- 見つけた日に水をかけて落とします。数日おきに三回続けると、増える前に止められます。
- 苗のうちは網を外さない
- 小さな穴が増える原因は黒い甲虫です。葉が十分大きくなるまで網を外さないでください。
- 株元の落ち葉を片づける
- 枯れ葉は虫の隠れ場所になります。株元をきれいにしておくと被害がはっきり減ります。
茎が硬い、すかすかは育て方の問題
茎が硬い、中がすかすか、花が早く咲く。こうした症状は病気ではなく、水と追肥(育てながら足す肥料)と収穫の時期が原因です。薬をまいても直らないので、育て方のほうを見直します。
特に多いのが採り遅れです。カイランはつぼみが緩むと一気に筋が強くなります。四日から五日おきに見て、つぼみが固いうちに切る習慣にすると、この問題はほとんど起きません。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が硬く筋が強い | 採り遅れか水切れ | つぼみが固いうちに切る |
| 茎の中がすかすか | 肥料切れ | 3週間おきの追肥を守る |
| 茎が細く短い | 株間の詰まりか肥料切れ | 株間を広げて追肥する |
| 花が早く咲く | 気温が高すぎる | 早めに採り切る。作型を変える |
被害が出たときの立て直し
食害を受けても、中心の生長点が無事なら株はまだ立て直せます。まず何が起きているかを見分けて、残す株と諦める株を分けるところから始めます。
- 葉が半分食われた
- 幼虫を全部取り除き、追肥を一回します。中心の新しい葉が残っていれば二週間で戻ります。
- 中心の芽が食われた
- 生長点がないと茎が立ちません。その株は抜いて外へ出し、周りの株を守ることに切り替えます。
- 一部の株だけしおれる
- 根こぶ病の疑いがあります。抜いて根を確かめ、こぶがあれば区画を記録して二年空けます。
- つぼみに虫が入った
- そのつぼみは切り落とします。新しく出るわき芽を守るため、網をかけ直して見回りを増やします。
カイランの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカイランの育て方にまとめています。
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