症状から見当をつける
ケールはアブラナ科なので、キャベツやブロッコリーと同じ虫が付きます。ただし収穫の期間が長いぶん、一度きりの対処では終わりません。症状を早く見分けて、その都度手を打つ形になります。
被害は葉に出るものと株全体に出るものに分かれます。葉に穴が空くのは虫、株ごとしおれるのは根の病気と、まず大きく切り分けると対処が早くなります。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉に大きな穴が空く | 青虫やヨトウムシ | 葉の裏を探して取り除く |
| 新芽に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流すか葉ごと取り除く |
| 葉に小さな穴が無数 | キスジノミハムシ | ネットの裾を土で押さえる |
| 昼にしおれ夜に戻る | 根こぶ病の疑い | 抜いて根を確かめる |
青虫は葉の裏とふんで探す
モンシロチョウの幼虫は葉の裏に張り付いて、外側の大きな葉から食べます。葉と同じ緑色なので見つけにくいのですが、葉の上に黒い粒のふんが落ちていれば、その真上の葉の裏に必ずいます。
夜に食べるヨトウムシは日中は株元の土に潜んでいます。朝、株元の土を浅く掘ると出てくるので、見つけて取り除きます。数が多い年は野菜用の殺虫剤を使い、収穫までの日数の決まりを守ります。
- ふんを目印に探す
- 葉の上に黒い粒が落ちていたら、その真上の葉の裏を返して見ます。ほぼそこに幼虫がいます。
- 株元を朝に掘る
- 夜のうちに食われるならヨトウムシです。朝、株元の土を浅く掘って探し出して取り除きます。
- 卵の塊を取り除く
- 葉の裏に黄色い粒が集まっていたら卵です。葉ごと切り取って処分すると、一度にまとめて片づきます。
- ネットを閉じ続ける
- 収穫のたびに開けるので、閉じ忘れが起きます。作業のあとに裾を土で押さえ直す習慣を付けます。
収穫しながら育てる作物なので、薬に頼りすぎると使える日が限られます。ネットと手取りを軸にするほうが結局は楽になります。
アブラムシは新芽と葉の裏に付く
ケールでいちばん厄介なのがアブラムシです。株の中心の若い葉や葉の裏に群れて、放っておくと数日で数が倍になります。縮れ葉の品種はしわの間に隠れるので、見つけにくく落としにくいのが難点です。
数が少ないうちに水で流すのがいちばん簡単です。増えてしまった葉は思い切って折り取り、畑の外へ持ち出します。株の中心まで広がると、そこから伸びる新しい葉も曲がって出てきます。
- 水を強めに当てる
- 葉を裏返して、裏側から強めの水流を当てて洗い落とします。縮れの間まで届くように角度を変えます。
- 付いた葉を折り取る
- びっしり付いた葉は取り除いて畑の外へ持ち出します。株に残すと、そこから何度でも増え直します。
- 中心をのぞく
- 週に一度は株の中心の若い葉をのぞきます。ここに付き始めると、あとの被害が大きくなります。
- 黄色い板を吊るす
- 黄色い粘着板を株の近くに立てると、飛んでくる個体を捕らえられます。増える速さを抑えられます。
根こぶ病と軟腐病は土から出る
昼にしおれて夜に戻る症状が続くなら、根こぶ病を疑います。抜いて根がこぶ状にふくらんでいれば確定で、薬では治りません。株を畑の外で処分し、次作では石灰をまいて酸度を直します。
株元がぬるぬると溶けて悪臭がするのは軟腐病です。じめじめした土と傷口から入るので、収穫のときに幹を傷つけないこと、水はけをよくすることが防ぎ方になります。
| 症状 | 病名の見当 | すること |
|---|---|---|
| 根にこぶ、昼にしおれる | 根こぶ病 | 抜いて処分。石灰で中和する |
| 株元が溶けて悪臭 | 軟腐病 | 抜いて処分。畝を高くする |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 葉を取り風通しをよくする |
| 葉に黒いすす | アブラムシの排せつ物 | アブラムシを退治する |
気温と肥料で出る障害の見分け
虫でも病気でもなく、環境で葉の色や形がおかしくなることもあります。あわてて薬を使う前に、追肥(育ちの途中で足す肥料)の量と水はけを見直すと直ることが多くあります。
- 葉が薄い黄緑になる
- 肥料切れです。追肥をして、水に薄めた液体肥料を一週間おきに二回与えると二週間ほどで戻ります。
- 葉のふちが茶色く枯れる
- 乾燥か肥料の濃さです。水を切らさないようにし、しばらく追肥を止めて様子を見ます。
- 葉が内側に巻いて厚い
- 肥料が多すぎます。次の追肥を一回飛ばし、水も控えめにして株を落ち着かせて様子を見ます。
- 紫色が濃く出る
- 寒さによる自然な変化です。味には影響がなく、むしろ甘みが増しているので心配は要りません。
長く育てる作物ならではの片づけ
半年以上同じ場所に立つので、株の周りには落ち葉と虫の卵がたまります。収穫の期間中も、株元の落ち葉を月に一度取り除くだけで、虫と病気がはっきり減ります。片づけは収穫の一部だと考えてください。
収穫が終わった株は根ごと抜き、畑の外で処分します。すき込むと翌年に病気を持ち越します。同じ場所にはアブラナ科以外の作物を植え、二年から三年空けます。
- 月に一度株元を掃く
- 落ちた葉と枯れ葉を集めて畑の外へ持ち出します。虫の隠れ場所と病気の足がかりを減らせます。
- 終わった株を抜く
- 収穫を終えた株は根ごと抜きます。根にこぶがないかを確かめてから処分すると、次作の計画に生かせます。
- 次の作物を決める
- 同じ場所にはアブラナ科以外を植えます。豆類やイモ類を挟むと、土の病気が減っていきます。
ケールの収穫までのコツは作物ページに
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