採り方を決める
収穫のしかたは、外葉を一枚ずつかき取る方法と、株ごと引き抜く方法の二つです。長く楽しみたいならかき取り、まとめて漬物にするなら株ごとと、目的で使い分けます。
秋まきなら十一月から翌年三月まで採り続けられます。かき取りを続けると株が消耗するので、採るたびに少量の肥料を足すと最後まで質が落ちません。
| 目的 | 採り方 | 収穫の期間 |
|---|---|---|
| 少しずつ食べたい | 外葉を三枚ずつかき取る | 二か月から三か月 |
| 漬物にする | 株ごと根元から切る | 一度で終わり |
| サラダに使う | 本葉五枚で刈り取る | 刈り取り後に再び伸びる |
かき取りの手順
外葉から順に採るのが基本です。中心の若い葉を採ると次に伸びる葉がなくなり、株がそのまま止まってしまいます。株の姿を保ちながら採ることを意識します。
一度に採るのは一株から三枚までにします。葉を全部採ると光を受ける面がなくなり、次の葉が出るまでの時間が倍以上に延びます。
- 外側から選ぶ
- いちばん外の、手のひらほどに開いた葉を選びます。内側の立った若い葉は残して次の収穫に回します。
- 葉柄を折り取る
- 葉柄を横に倒して付け根から折り取ります。ちぎると茎の皮がむけ、そこから腐りが入ります。
- 採ったら足す
- 大きく採った週には、薄めた液体肥料を与えます。採るだけで肥料を足さないと葉が小さくなります。
朝のうちに採ると葉に張りがあり日持ちします。昼に採った葉はしおれやすいので、その日のうちに使い切ります。
株ごと採る場合
漬物にするなら、草丈が三十センチほどになった株を根元から切ります。大きく育てすぎると葉が硬く筋張るので、大株にする品種でも四十センチが限度と考えます。
冬の間は畑に置いたままにできるので、必要な分だけその都度採るのが合理的です。ただし二月に入ると花芽ができ始めるので、そこまでには採り切ります。
漬物用に大株をまとめて作るなら、株間を三十センチ取って育てます。密に育てた株を大きくしようとしても、葉が立って混み合い、外葉から黄色くなってしまいます。
- 根元で切る
- 包丁を株元に入れて切ります。引き抜くと土が根について洗う手間が増えるうえ、隣の株の根も一緒に動かしてしまいます。
- 外葉を落とす
- 傷んだ外葉と虫食いの葉を畑で落とします。持ち帰る量が減り、台所の手間も減ります。
- その日に下ごしらえ
- 採った日に洗って塩をふるか、ゆでて水気を絞ります。置くほど辛味と香りが抜けます。
保存のしかた
生の葉は、湿らせた紙に包んで立てて冷蔵庫に入れれば三日ほど持ちます。それ以上は葉先から傷むので、まとめて採ったときは加工して保存します。
からし菜のいちばんの使い道は塩漬けです。刻んで塩をふり、重しをかけて一晩置くと、辛味が立って食べやすくなります。冷凍するならゆでてから水気を絞ります。
| 用途 | 下ごしらえ | 日持ちの目安 |
|---|---|---|
| すぐ食べる | 湿らせた紙で包み冷蔵 | 三日 |
| 塩漬けにする | 刻んで塩をふり重しをかける | 冷蔵で一週間 |
| 長く保存する | ゆでて絞り小分けにして冷凍 | 一か月 |
辛味は刻んで少し置くと強く出ます。辛味を弱めたいときは、ゆでてから水にさらします。
花茎も収穫する
春に伸びてくる花茎は、つぼみのうちに摘めば菜の花と同じように食べられます。葉より甘みがあり、辛味もおだやかで、冬の終わりの楽しみになります。
つぼみが開いてしまうと筋張って味が落ちるので、黄色い花が見え始める前に摘みます。摘むとわき芽(茎の途中から出る新しい芽)が伸びて、二番手三番手の花茎が採れます。
- つぼみのうちに摘む
- 花茎が十五センチほど伸び、つぼみが固く締まっているうちに摘みます。花が開くと筋張ります。
- 手で折れる位置で
- 茎を下からたどり、手で軽く折れる位置で摘みます。折れない下のほうは硬くて食べられません。
- 続けて摘む
- 摘んだあと、わき芽から次の花茎が出ます。三月いっぱいは一週間おきに摘み取れます。
- 肥料を足す
- 花茎を採り続けるなら、二月に薄い追肥を与えます。肥料が切れた株は細い花茎しか出ません。
採り遅れたときの見分け
気づいたら葉が大きくなりすぎていた、という場面はよくあります。硬さと筋の入り方を見て、生で使うか加熱するか漬けるかを決めれば無駄になりません。
株の中心から茎が立ち上がっていれば、とう立ちが始まっています。この段階の葉は硬くなりますが、花茎が採れるので、切り替えて楽しみます。
- 葉柄を折ってみる
- 葉柄がぱきっと折れれば生でも食べられます。曲がるだけで折れない葉は筋が強いので加熱して使います。
- 茎の立ち上がりを見る
- 株の中心に太い茎が見えたら、とう立ちの始まりです。葉を採るのはやめ、花茎の収穫に切り替えます。
- まとめて漬ける
- 硬い葉が大量に残ったら、すべて刻んで塩漬けにします。硬さが気にならず、長く保存できます。
からし菜の収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
からし菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はからし菜の育て方にまとめています。
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