症状から原因を絞る
アブラナ科の葉物は虫の被害が中心です。葉の食べられ方を見れば、どの虫の仕業かはだいたい分かります。犯人が分かれば、探す場所と手当ての方法が決まります。
からし菜は辛味があるぶん、キャベツや小松菜よりは虫がつきにくいと言われますが、それでも無防備では穴だらけになります。防ぐ前提で作るのが確実です。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 葉に小さな穴が無数 | キスジノミハムシ | ネットで覆い、株元の土を耕す |
| 葉が大きく食べられる | アオムシやヨトウムシ | 葉裏を見て捕まえる |
| 葉裏に細かい穴と糸 | コナガ | 見つけしだい取り除く |
| 新芽に小さな虫が群れる | アブラムシ | 早めにこすり落とす |
| 昼にしおれ夕方戻る | 根こぶ病 | 抜いて根を確かめる |
まいた日にネットをかける
いちばん効く対策は防虫ネットです。ただし効くのは、虫が卵を産む前にかけた場合だけです。芽が出てからかけても、すでに卵が産みつけられていれば中で育ってしまいます。
目の細かさは一ミリ以下のものを選びます。コナガやキスジノミハムシは小さく、目の粗いネットではすり抜けて入ってきます。裾の押さえも念入りにします。
- 種まきと同時にかける
- 水をやったらその日のうちにトンネル支柱を立ててネットをかけます。一日遅れるだけで卵を産まれます。
- 裾を土で埋める
- ネットの裾を土に十センチほど埋めるか、板や土のうで押さえます。すき間があると虫が歩いて入ります。
- 間引きのあと閉じ直す
- 作業でネットを開けたら、その場で必ず閉じ直します。開けっぱなしの数時間で虫が入ります。
ネットの中で虫が増えていることもあります。週に一度は中をのぞき、食害の跡があれば手で取り除きます。
虫ごとの見分けと手当て
アオムシは緑色でよく目立ち、葉を大きく食べます。コナガは小さく、触ると糸を出して落ちるのが特徴です。キスジノミハムシは黒く小さい甲虫で、跳ねて逃げます。
どれも見つけしだい取り除くのが基本です。数が多くて手に負えないときは、野菜用の殺虫剤を使いますが、収穫までの日数の決まりを必ず守ります。
- 葉裏を重点的に見る
- アオムシもコナガも葉の裏にいます。表だけ見ていると、食べられてから気づくことになります。
- 朝夕に見回る
- ヨトウムシは夜に出て葉を食べます。夕方や早朝に見回るか、昼なら株元の土を二センチほど掘って探すと見つかります。
- 株元の土を耕す
- キスジノミハムシは土の中で育ちます。作のあとに土を耕して天日に当てると数が減ります。
根こぶ病を防ぐ
昼にしおれて夕方に戻る症状が続くときは、根こぶ病を疑います。根にこぶができて水を吸えなくなる病気で、アブラナ科を続けて作った畑で出ます。
一度出た畑では菌が何年も残ります。薬で治す病気ではないので、土の酸度の調整、アブラナ科を続けない輪作、水はけの改善という三つの予防を組み合わせて防ぎます。
| 原因 | 起きやすい条件 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 土の酸性が強い | 石灰をまいていない畑 | まく二週間前に苦土石灰をまく |
| 連作 | アブラナ科を毎年同じ場所で作る | 二年から三年あける |
| 水はけが悪い | 雨のあと水がたまる畑 | 畝を高くして排水を良くする |
病気を減らす育て方
葉物の病気の多くは、混みすぎと肥料のやりすぎから始まります。株間を守り、肥料を控えめにするだけで、薬に頼る場面はほとんどなくなります。
泥はねも病気を運びます。株元を刈り草やもみ殻で覆っておくと、雨のときに土が跳ね上がらず、下葉から始まる病気が目に見えて減ります。乾き止めにもなります。
虫と病気のどちらにも効くのが、風の通る株姿を保つことです。混みを解消し、下葉を掃除するだけで、薬をまく回数を減らせます。手間としては見回りのついでで済みます。
- 株間を守る
- 大株にするなら二十センチから三十センチをきちんとあけます。混んだ株は風が通らず病気が出ます。
- 下葉を掃除する
- 黄色くなった下葉は早めに取って畑の外へ出します。株元に残したままだと湿って腐り、そこから病気が広がります。
- 株元を覆う
- 刈り草やもみ殻を株元に敷いて泥はねを止めます。土の乾きも防げるので、水やりの手間まで減らせます。
被害が出たときの切り分け
被害を見つけたとき、株を残すか抜くかの判断を早くつけるほど、残りの株を守れます。虫なら取り除いて続行、病気なら抜いて処分、というのが基本の線引きです。
食べる部分に薬をかけたくない作物なので、手で取れるうちに手を打つのがいちばんです。毎日の見回りが結局はいちばん確実な防除になります。
- 虫なら取って続ける
- 食害だけなら、虫を取り除けば新しい葉が伸びます。穴のあいた葉も食べるぶんには問題ありません。
- 病気なら抜いて処分
- 根にこぶがある株や、株元が腐った株は抜いて畑の外で処分します。埋めると菌が残ります。
- 次の作を替える
- 被害の大きかった畝は、次にアブラナ科以外を作ります。マメ科やイネ科をはさむと土がおさまります。
からし菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はからし菜の育て方にまとめています。
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