雌株と雄株をそろえるところから
キウイは一本では実がつきません。実がなるのは雌株で、その花に花粉を運ぶ雄株が別に必要です。園芸店では雌雄の札が付いて売られているので、まず自分の場所に何本置けるかを見て組み合わせを決めます。
雄株は雌株五本から八本までなら一本で足ります。庭が狭いなら雌雄が一つの鉢に寄せ植えされた苗や、一本で結実する品種を選ぶ手もありますが、実の付き方は二本組のほうが安定します。
| 品種の系統 | 雌株の例 | 合わせる雄株 | 向く場所 |
|---|---|---|---|
| 緑肉の大玉 | ヘイワード | トムリ | 関東以西の露地 |
| 黄肉の甘口 | ゴールデンキング系 | 孫悟空など早咲き | 暖地・温暖な庭 |
| 赤肉・小玉 | レインボーレッド | 早雄など早咲き | 鉢でも育てやすい |
| 一本で結実 | ジャンボイエローなど | 不要だが雄があると増える | スペースの狭い庭 |
雌株と雄株は開花期が重なる組み合わせを選びます。早咲きの雌に遅咲きの雄を合わせると花粉が間に合いません。
植え付けの適期は落葉後から芽吹き前
落葉果樹なので、葉を落として休眠している十一月下旬から三月上旬が植え付けの適期です。関東平野部なら寒さがゆるむ二月下旬から三月上旬が失敗が少なく、寒冷地は雪解け後の三月下旬から四月に回します。
つる性で根が浅く広がり、乾きにも過湿にも弱い木です。水はけがよく、夏に西日が強く当たらない場所を選びます。棚か頑丈なフェンスが置けることが条件で、後から支柱を建てるのは難しいので先に骨組みを決めます。
- 植え穴を大きく掘る
- 直径と深さがそれぞれ五十センチほどの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土をバケツ二杯と元肥(植え付けのときに土へ混ぜておく肥料)として緩効性肥料をひと握り混ぜ戻します。
- 接ぎ木部分を土に埋めない
- 苗の根元にあるふくらみが接ぎ木の位置です。ここが地面より上に出る高さで植え、根を四方に広げて土を戻し、株元を軽く踏んで落ち着かせます。
- 植えたら短く切り戻す
- 地際から五十センチから七十センチの高さで主枝を切ります。もったいなく見えますが、切ることで太い新梢が一本伸び、棚まで一直線の幹になります。
- たっぷり水を与えて支柱を添える
- バケツ一杯の水を株元へゆっくり注ぎ、仮支柱を立てて幹を結びます。根付くまでの一か月は土の表面が乾いたら水を足します。
雌雄の間隔と棚の高さ
成木は一株で棚面を十平方メートル以上覆います。雌株どうしは四メートル以上あけ、雄株は雌株の風上側か中央に置くと花粉が届きやすくなります。棚の高さは作業する人の目線より少し上、百八十センチ前後が管理しやすい高さです。
| 場面 | 株間・高さの目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 露地で棚仕立て | 雌株どうし4〜6メートル | 枝が一年に2〜3メートル伸びるため |
| フェンス仕立て | 雌株どうし3メートル | 横に一本ずつ主枝を伸ばすため |
| 鉢植え | 十号鉢以上、鉢を並べる | 根がすぐ回るので二年ごとに植え替える |
| 棚の高さ | 180センチ前後 | 実の下から作業しやすい高さ |
棚の柱は木が太る前に立てておきます。植えて三年目には幹が腕ほどの太さになり、後から柱を打つと根を傷めます。
鉢植えで始めるとき
ベランダなら十号以上の深鉢にあんどん支柱かオベリスクを立て、雌雄を別々の鉢で並べます。用土は赤玉土六に腐葉土三、軽石一ほどの水はけ重視の配合が合います。鉢は根の量に対して小さくなりやすく、真夏は朝夕の二回水やりが必要になります。
- 鉢底に軽石を厚めに敷く
- 鉢底石を三センチほど敷き、水がすぐ抜ける層を作ります。キウイは水につかった根から傷むので、受け皿の水はためないようにします。
- つるを支柱に八の字で結ぶ
- 伸びてきた新梢は麻ひもで支柱に八の字にゆるく結びます。強く縛ると太った幹にひもが食い込むので、毎年結び直します。
- 二年ごとに一回り大きな鉢へ
- 根が鉢の中で回ると葉が小さくなり、夏の水切れが急に増えます。落葉期に根鉢の外側を三分の一ほどほぐし、一回り大きい鉢へ植え替えます。
植えた年に枯れるときの原因と手当て
植えた年に枯れる原因のほとんどは水です。根が浅いのに葉が大きく、夏の乾きに追いつかないと葉の縁から茶色く枯れます。逆に水はけの悪い場所では根が腐って、葉がしおれたまま戻らなくなります。まずどちらの症状かを見分けます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉の縁が茶色く巻く | 乾燥・西日 | 株元に敷きわらをして夕方に水を足す |
| 葉が黄色くしおれ土が湿っている | 過湿・根腐れ | 水を控え、盛り土をして排水を作る |
| 芽が動かないまま春が過ぎる | 植え付け時の乾燥・根の傷み | 幹を少し削って緑なら待つ。茶色なら植え直し |
| 新梢が伸びるが葉が小さい | 肥料不足・根の張り不足 | 六月に少量の追肥(育ちの途中で足す肥料)をして様子を見る |
枯れたように見えても幹が緑なら生きています。地際から新芽が出ることもあるので、六月までは抜かずに待ちます。
キウイの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
キウイの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はキウイの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。