渦が開く前に穫る
収穫するのは、先が渦を巻いた若い芽です。地面から出て高さ十五センチから二十センチになり、まだ渦がしっかり巻いているうちが穫りごろになります。渦がほどけて葉が開き始めると固くなります。
関東の平野部なら四月上旬から中旬、寒冷地では五月が収穫の時期です。暖かい日が続くと数日で開いてしまうので、芽が見え始めたら二日おきに株を見て回ります。
| 状態 | 判断 | すること |
|---|---|---|
| 高さ10センチ、渦が固い | まだ早い | 2日待って伸ばす |
| 高さ15〜20センチ、渦が巻いている | ちょうどよい | その日に折り取る |
| 渦がほどけ始めた | 遅れ気味 | 早めに穫って加熱して食べる |
| 葉が開いた | 遅い | 穫らずに葉として育てる |
三分の二までにとどめる
一株から出る芽を全部穫ってしまうと、その年の葉が作られず株が大きく弱ります。翌年の芽が減るだけでなく、続けると株そのものが枯れます。穫るのは一株の芽の三分の二までにとどめます。
残した芽は葉に育ち、夏の間に翌年の芽を作ります。植えた一年目は穫らずに全部を葉にして、二年目から穫り始めるのが、長く楽しむための順序になります。
- 芽の数を数える
- 穫る前に一株から出ている芽を数えます。六本あれば四本まで、三本なら二本までが目安になります。
- 外側から穫る
- 株の外側に出た芽から順に穫ります。中心の芽を残すと、そのあとの葉の広がりがよくなります。
- 根元から折る
- 芽の根元を指ではさんで横に倒すと、やわらかい部分でぱきりと折れます。包丁は要りません。
- 一年目は穫らない
- 植えた年は収穫を我慢して全部を葉にします。株が育ち、翌年からしっかり穫れるようになります。
同じ株から二度目の芽が出ることもありますが、それを穫ると株が弱ります。二度目は葉として育てるのが安全です。
手早く洗って早めに使う
コゴミの渦の内側には、茶色い薄皮や土が入り込んでいます。水を張ったボウルの中で振り洗いすると落ちます。渦を無理に開くと折れるので、水の中で軽く揺するだけにとどめます。
山菜の中では珍しく、あくがほとんどありません。ワラビのような灰や重曹を使うあく抜きは不要です。塩を入れた湯で一分から二分ゆでれば、そのまま食べられます。
- 水の中で振り洗い
- ボウルに水を張り、芽を沈めて軽く振ります。渦の内側の薄皮と土が浮いてくるので流します。
- 根元の固い部分を切る
- 折り取った根元が固ければ、一センチほど切り落とします。折れた位置がやわらかさの境目です。
- 塩を入れた湯でゆでる
- 湯に塩をひとつまみ入れ、一分から二分ゆでます。渦の形が残る歯ざわりのうちに引き上げます。
- 冷水に取る
- ゆで上がったら冷水に取り、色を止めます。長くさらすと風味が抜けるので短時間にします。
味の生かし方
コゴミはあくがほとんどなく、ぬめりとほのかな甘みが持ち味です。長く火を通すとぬめりが流れ出て歯ざわりが失われるので、ゆで時間を短く切り上げるのが、この山菜をいちばんおいしく食べるこつになります。
渦を巻いた形そのものが料理の見どころになります。切らずに丸ごと使うと、皿の上で山菜らしい姿が生きます。あえ物、天ぷら、汁物の彩りなど、形を残す料理を選ぶとよいでしょう。
- ゆで時間を短くする
- 塩を入れた湯で一分から二分にとどめます。渦がまだ固いと感じるくらいで引き上げると歯ざわりが残ります。
- 切らずに使う
- 渦の形を生かすため、根元だけ切りそろえて丸ごと使います。あえ物や天ぷらで姿がよく見えます。
- 油と合わせる
- 天ぷらや炒め物にすると、ぬめりと甘みが引き立ちます。ゆでずにそのまま揚げても構いません。
保存は冷蔵で三日、冷凍で一か月
生のまま冷蔵庫に入れると、二日から三日で渦が開いて固くなります。すぐに食べない分は、かためにゆでて水気を切り、小分けにして冷凍しておくと一か月ほど使えます。
冷蔵で置くときは、湿らせた紙で包んで袋に入れ、立てて野菜室に置きます。寝かせると渦がつぶれ、そこから傷みが広がるので、立てるかどうかで持ちが変わります。
| 状態 | 保存の方法 | もつ日数 |
|---|---|---|
| 生のまま | 湿らせた紙で包み立てて冷蔵 | 2〜3日 |
| かためにゆでた | 水気を切り冷蔵 | 3〜4日 |
| かためにゆでた | 小分けにして冷凍 | 1か月 |
| 塩漬け | 重しをして冷暗所 | 半年 |
穫りすぎて弱ったときは
おいしいのでつい穫りすぎてしまい、翌年に芽が減ってから気づくということがよくあります。株が枯れてしまう前に手を打てば、二年ほどで元の状態に戻せます。
- 翌年は収穫を休む
- 芽が明らかに減った年は、その年の収穫を全部見送ります。すべてを葉にして株の力を戻します。
- 落ち葉を厚く敷く
- 株の周りに落ち葉を厚く敷き、夏の乾きを防ぎます。葉を秋まで保たせることが回復の近道です。
- 堆肥をひと握り置く
- 秋に完熟堆肥をひと握り、株の周りに置いて落ち葉をかぶせます。与えすぎないよう量は控えめにします。
- 翌々年から三分の二に
- 回復したら、一株の芽の三分の二までという決まりを守って穫ります。これで毎年続けられます。
コゴミの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
コゴミの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコゴミの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。