困りごとの大半は環境から来る
コゴミは羊歯の仲間で、畑の野菜のような虫の被害はほとんど起きません。防虫ネットも薬も要らないのが大きな利点です。代わりに問題になるのが、夏の乾きと強い日ざしによる葉の傷みです。
葉の傷みはその年の見た目の問題では終わりません。翌春の芽の数が減る形で必ず返ってきます。症状を早く見分けて手を打つことが、収穫を保つことに直結します。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉先から茶色く枯れる | 乾きすぎ | 水をやり落ち葉を厚く敷く |
| 葉全体が白っぽく色あせる | 強い日ざし | 午後の日を遮る |
| 芽が出ない、少ない | 前年の葉の傷みか穫りすぎ | その年は穫らずに休ませる |
| 株元が腐る | 水がたまっている | 盛り上げて植え直す |
乾きと日焼けを防ぐ
葉先から茶色くなるのは乾き、葉全体が白っぽくなるのは日焼けです。どちらも真夏に集中して起こり、原因も対策も重なります。落ち葉を厚く敷き、午後の日を遮るという二つで大半は防げます。
傷んだ葉を切り取りたくなりますが、緑が残っている限りは翌年の芽を作る力になっています。秋に自然に枯れるまで切らずに置くほうが、株のためになります。
- 落ち葉を厚く敷く
- 株の周りに落ち葉や刈った草を五センチほど敷きます。土の表面が日に当たらない状態を保ちます。
- 午後の日を遮る
- 株の南西側によしずか遮光の布を立てて日を和らげます。午前の日は当てたままで構いません。
- 雨がなければ水をやる
- 夏に一週間雨がなければ、株元がしっかり湿るまでゆっくり与えます。鉢は毎日確かめます。
- 傷んだ葉は切らない
- 緑が残る葉は翌年の芽を作っています。秋に完全に枯れてから、まとめて片づけるようにします。
夏の水やりは朝か夕方にします。日中の暑い時間に与えると、水滴が葉の上でレンズのように働いて傷むことがあります。
まれに付く虫
被害は少ないものの、まったく虫が付かないわけではありません。春の芽にナメクジが来て渦をかじることがあり、夏には葉に小さな虫が付くことがあります。どちらも数が少なく、手で取れば済みます。
食べる部分に薬をかけたくない作物なので、見回りと手取りで対処します。ナメクジは夜に活動するので、夕方か朝早くに株元を見ると見つかります。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 春の芽がかじられる | ナメクジ | 夕方に株元を見て取り除く |
| 葉に小さな虫 | アブラムシなど | 水で流すか手で取り除く |
| 葉が食われて穴が空く | ヨトウムシ | 株元の土を掘って探す |
水がたまる場所での傷み
湿り気を好む植物ですが、水がたまり続ける場所は別です。株元に水がたまると芽の付け根が腐り、春に芽が出なくなります。湿っているのと水没しているのは違うということを覚えておいてください。
植え穴に水を張って一時間で引くかどうかが、簡単な見分けになります。半日たまるような場所なら、周りより少し盛り上げて植えると水が抜けるようになります。
- 水の引き方を確かめる
- 植え穴に水を張り、一時間で引けば問題ありません。半日残るようなら盛り上げて植え直します。
- 盛り上げて植える
- 周りより十センチほど高く土を盛り、その上に株を置きます。水が抜けて根の腐りが止まります。
- 腐った芽を取り除く
- 茶色くぬめった芽は手で取り除き、株元の土を少し払って風を通します。残すと周りへ広がります。
似た山菜との見分けが大事
コゴミは渦を巻いた芽が特徴ですが、羊歯の仲間には似た形の芽を出すものがあり、中には食用に向かないものもあります。庭に植えた株から穫る分には迷いませんが、山で見かけたものを穫るのは避けてください。
自分で植えた株の場所を覚えておき、そこから穫るのがいちばん確実です。株分けで増えた株も、元をたどれば同じ株なので安心して穫れます。
- 植えた場所を記録する
- 植えた年と場所を紙か写真に残しておきます。増えたあとも、どこまでが自分の株か分かります。
- 山採りはしない
- 山で見かけたものは、種類の見分けと土地の許可の二つの問題があります。庭の株から穫るようにします。
- 迷ったら食べない
- 形に少しでも違いを感じたら食べません。渦の巻き方と茎の太さが、いつもの株と同じかを確かめます。
株が弱ってきたときの立て直し
何年も同じ場所で育てていると、少しずつ芽が細くなることがあります。原因は混み合い、土の固さ、穫りすぎのどれかです。順に確かめれば、二年ほどで元に戻せます。
- その年の収穫を休む
- 芽が明らかに細くなったら、その年は全部を葉にして育てます。株の力を戻すのがいちばん早い手です。
- 株分けで間隔を広げる
- 休眠中に掘り上げて分け、四十センチ間隔に植え直します。混み合いが原因なら、これで太さが戻ります。
- 腐葉土を足す
- 株の周りに腐葉土を混ぜた土を足し、土をやわらかくします。踏み固めないよう通り道を分けます。
- 場所を変えてみる
- 何をしても細いままなら、日ざしか水はけが合っていません。休眠中に条件のよい場所へ移します。
コゴミの収穫までのコツは作物ページに
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