生子から作り続ける
こんにゃく芋を育てるということは、種芋を毎年つないでいくことでもあります。親芋の周りには生子と呼ばれる小さな子芋がいくつもでき、これを植え継いで数を増やします。
生子は一株から数個から十個ほど採れます。三年から四年育てれば食べられる大きさになるので、毎年少しずつ植え継げば、収穫が途切れずに続く仕組みが作れます。
| 年数 | 芋の大きさ | その年の役割 |
|---|---|---|
| 一年目 | 親指から卵ほど | 種芋を太らせる |
| 二年目 | 卵からこぶし大 | 種芋を太らせる |
| 三年目 | こぶし大から両手にのる | 食用にできる |
| 四年目 | 一キロを超える | 加工に十分な量が採れる |
生子の採り方
生子は、親芋から地下に伸びた細い茎の先についています。掘り上げるときにこの茎ごと持ち上げると、いくつもつながって出てきます。土の中に残しやすいので念入りに探します。
小さいものほど土に紛れて見落とします。掘ったあとの土をふるいにかけると、思いのほか多くの生子が出てきます。これを集めておくと翌年の作が広がります。
- 茎ごと持ち上げる
- 親芋を掘るとき、地下に伸びた細い茎をたどって持ち上げます。先に生子がついています。
- 土をふるう
- 掘り終えた土をふるいにかけ、小さい生子を集めます。取り残すと翌年そこから芽が出ます。
- 傷ものを分ける
- 傷ついた生子は貯蔵中に腐ります。分けておいて、貯蔵中の見回りで重点的に確かめます。
生子の貯蔵
生子は小さいぶん乾きやすく、貯蔵中にしなびて春に芽が出ないことがあります。親芋と同じ場所に置きつつ、乾かしすぎない工夫を足します。
湿らせすぎると腐るので、加減が難しいところです。おがくずや乾いた土を軽くまぶして箱に入れると、ちょうどよい湿り気が保てます。
- 乾いた土をまぶす
- 掘ったあとの乾いた土を軽くまぶし、箱に入れます。むき出しで置くよりしなびにくくなります。
- 十度前後で保つ
- 親芋と同じく、暖房のない部屋に置きます。五度を下回ると傷むので凍らせないようにします。
- 春に選び直す
- 四月に箱を開け、しなびた生子と柔らかい生子を外します。固く締まったものだけを植えます。
生子は数が多いので、いくつか失っても作は続きます。全部を助けようとせず、良いものを確実に残すほうが結果がよくなります。
一年目の育て方
生子を植える一年目は、密に植えて構いません。株間十五センチほどで並べ、卵くらいの大きさに育てるのが目標です。この年の芋は食べず、翌年の種芋にします。
小さい株は葉柄も細く、風や乾きに弱いです。半日陰を選び、株元を覆って乾かさないようにすると、一年で見違えるほど大きくなります。
一年目の生子は数が多いので、少し多めに植えておくと安心です。失うものが出ても、残った株で翌年の分がまかなえます。植える場所も広く取る必要がありません。
- 株間十五センチで並べる
- 溝を掘って十五センチ間隔で並べ、深さ五センチで土をかけます。数が多いので溝にまとめて植えると早いです。
- 覆いを厚くする
- 小さい株ほど乾きに弱いので、刈り草を厚めに敷きます。日よけと乾き止めを兼ねます。
- 秋に必ず掘る
- 小さくても秋には掘り上げます。土に置いたままにすると、冬の寒さで傷んで翌年芽が出ません。
植え継ぎの計画を立てる
毎年食べられる量を採りたいなら、年ごとに違う年数の株を並行して育てます。一年目の株、二年目の株、三年目の株がそろえば、毎年収穫できる形になります。
家庭で作るなら、生子を毎年十個ほど植え継いでいけば十分です。畑の場所も年ごとに変えるので、記録を残しておくと計画が立てやすくなります。
- 記録を残す
- どの畝に何年目の株を植えたかを紙に書いて残します。三年越しの作業なので、記憶だけに頼ると必ず分からなくなります。
| 目的 | 植える数の目安 | 続け方 |
|---|---|---|
| 毎年少し食べたい | 各年五株ずつ | 三年分を並行して育てる |
| まとまった量を作りたい | 各年十株以上 | 四年目まで育てる |
| 試しに育てたい | 生子を三個 | 三年後の収穫を目指す |
生子が育たないときの原因
植えた生子が芽を出さない、あるいは秋に掘っても大きくなっていない、ということがあります。貯蔵の失敗と、夏の乾きや日焼けが主な原因です。
一年目の株は小さく弱いので、他の作物と同じ扱いにすると育ちません。日ざしと乾きから守ることに集中すると、翌年から扱いやすくなります。
- 貯蔵を見直す
- 春に生子がしなびていたなら、貯蔵が乾きすぎです。翌年は乾いた土をまぶして保存します。
- 日よけを足す
- 秋に掘って大きくなっていないなら、夏の日ざしが強すぎた可能性があります。翌年は半日陰に植えます。
- 肥料より土を作る
- 肥料を足しても大きくなりません。堆肥を入れてふかふかの土にすることが、いちばん効きます。
こんにゃく芋の種取り・株分けに使うもの
来年も同じものを育てるなら、しまい方でその種の寿命が変わります。
- チャック付き保存袋探す言葉「チャック袋 小分け 種」
- 規格の目安
- 小さめのもの。品種名と採った年を書けるラベル面のあるものが便利です。
種は湿気で寿命が縮みます。封のできる袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に置くのがいちばん簡単です。
- 乾燥剤(シリカゲル)探す言葉「シリカゲル 乾燥剤 食品用」
- 規格の目安
- 食品用の小袋。色が変わって交換時期の分かるものがあります。
袋に一緒に入れておくだけで、翌年の発芽率が変わります。
- F1 品種の種を採っても、親と同じものにはなりません。採るなら固定種を選びます。
- 専用の種子保存容器は要りません。袋と乾燥剤で足ります。
こんにゃく芋の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はこんにゃく芋の育て方にまとめています。
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