摘む位置で次の本数が決まる
花茎を摘むとき、根元ぎりぎりで切るか葉を残して折るかで、そのあとの収穫量が大きく変わります。葉を二枚残せば、その付け根から二本のわき芽(葉の付け根から出る芽)が伸びます。根元で切ると芽が出ません。
この違いを知らずに根元から切ってしまい、一株から一本しか穫れなかったという話をよく聞きます。摘み方を変えるだけで、同じ株から十本以上穫れるようになります。
| 場面 | 次に出る芽 | 一株の収穫本数 |
|---|---|---|
| 葉を2枚残して折ったとき | 2本 | 10本以上 |
| 葉を1枚残して折ったとき | 1本 | 5本前後 |
| 根元ぎりぎりで切ったとき | 出ない | 1本で終わり |
一番手は太いうちに摘む
株の中心から最初に立つ花茎がいちばん太く立派です。これを惜しんで大きくしようと待つと、花が開いて固くなります。長さ二十センチでつぼみが固いうちに摘み、わき芽の段階へ早く移るのが得策です。
一番手を摘むのが早いほど、二番手が出るのも早くなります。収穫の期間全体で見ると、早めに摘んだほうが最終的な本数は多くなります。
- 長さを目で測る
- 花茎が二十センチほどになり、つぼみがまだ固く閉じていれば摘みどきです。手のひらの幅を目安にします。
- 葉を二枚数える
- 花茎の根元から上へ葉を二枚数え、その上を折ります。ここより下で切ると芽が出なくなります。
- 横に倒して折る
- 手で持って横に倒すと、やわらかい部分で自然に折れます。折れない位置は固くて食べられません。
- 摘んだら追肥する
- 一番手を摘んだら、株の周りに化成肥料を半握り施します。次に出るわき芽が太く伸びてくれます。
一番手が伸びる前に葉ばかり茂る株は、まく時期が早すぎたか肥料が多すぎです。追肥を一回飛ばして様子を見ます。
二番手からは同じことを繰り返す
二番手も同じ要領で、葉を二枚残して折ります。これを繰り返すたびに芽の数が増えていくので、三番手のころには一株に四本以上の花茎が同時に伸びている状態になります。
回を重ねると花茎は細く短くなります。長さ十五センチほどでも、つぼみが固ければ穫って構いません。細いものは束にして使えば、太いものと同じように料理できます。
- 同時に伸びた分をまとめて摘む
- 同じ日に穫りごろが重なることがあります。まとめて摘み、そのあと追肥をして次に備えます。
- 細くても穫る
- 三番手以降は鉛筆ほどの太さになります。十五センチあれば摘んで構いません。味は変わりません。
- 葉は残しておく
- 摘むときに葉まで取らないようにします。葉が養分を作るので、残すほど次の花茎が太くなります。
花が開いても摘み取る
見落として花が開いてしまった花茎は、食べずとも摘み取ります。そのまま置くと種を作る方へ株の力が向かい、次のわき芽が出なくなるからです。摘めば数日で次が動き出します。
開いた花も、天ぷらにすれば食べられます。菜の花と同じ扱いで、色も鮮やかなので彩りとして使えます。捨てるのが惜しいときは試してみてください。
- 見つけたら摘む
- 花が開いた花茎は、葉を二枚残す位置で折り取ります。株の力を種づくりに向けさせないためです。
- 二日おきに見て回る
- 暖かい時期は数日で花が開きます。二日か三日おきに畑を見る習慣を付けると、開く前に穫れます。
- 開いた花は天ぷらに
- 摘んだ花の付いた花茎は、衣を付けて揚げれば食べられます。彩りとして食卓に出せます。
株を休ませる判断
摘み続けていると、株の葉が減って力が落ちてきます。同時に伸びている花茎が四本を超え、葉の数が十枚を切るようなら、一度収穫を休ませたほうが結果として長く穫れます。
休ませるといっても抜くわけではありません。二週間ほど摘むのをやめ、追肥をして葉を増やします。葉が戻れば、また太い花茎が出てくるようになります。
- 葉の枚数を数える
- 株に残る葉が十枚を切っていたら休ませどきです。数えてみて足りていれば、そのまま摘み続けて構いません。
- 二週間摘まずに置く
- つぼみが開きかけた花茎だけを摘み取り、残りはそのまま伸ばして葉を増やさせるようにします。
- 追肥で力を戻す
- 株の周りに化成肥料を半握り施し、液体肥料を一週間おきに二回足すと、二週間ほどで葉が戻ります。
出なくなったときの立て直し
摘んでもわき芽が出てこない、出ても細くて短いという状態は、株の力が落ちた合図です。原因を切り分けて手当てすれば、まだ穫り続けられることが多くあります。
- 追肥して二週間待つ
- 肥料切れがいちばん多い原因です。化成肥料を半握り施し、液体肥料を一週間おきに二回足して待ちます。
- 葉の枚数を確かめる
- 残っている葉が少なすぎると芽が出ません。摘むとき葉を残していたか振り返り、次から二枚残します。
- 株元を見る
- 株元がぐらつく、茶色いという場合は根が傷んでいます。土を寄せて固め、水を控えて様子を見ます。
- 三月下旬なら終わり
- 気温が上がって花茎が細く花が早く開くようになったら、株の終わりです。穫り切って次の作物へ替えます。
コウサイタイのわき芽かき・整枝に使うもの
この作業でいちばん気をつけるのは、切り口から病気を移さないことです。道具そのものより、使い方に関わるものを挙げます。
- 園芸ばさみ探す言葉「園芸ばさみ ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後のステンレス製。細い茎を切るので、剪定ばさみより小回りの利くものを。
よく切れるはさみは切り口が潰れません。潰れた切り口は乾きにくく、病気の入り口になります。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80% のもの。スプレー式が作業中に使いやすいです。
ウイルス性の病気は、はさみを介して株から株へ移ります。株を変えるたびに刃を拭くだけで防げます。
- 誘引テープ探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後。伸びる素材のもの。
整枝したあとは枝の位置が変わります。そのつど留め直すので、切って使える長さのものが便利です。
- わき芽は指で折れる大きさのうちに取れば、はさみは要りません。手で折ったほうが切り口も早く乾きます。
- 癒合剤は太い枝を切る木の作業のもので、野菜には要りません。
コウサイタイの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコウサイタイの育て方にまとめています。
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