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金柑の収穫と保存

金柑の収穫と保存|完熟の見分け方から甘露煮と冷蔵まで

金柑の栽培イメージ

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金柑は木の上で完熟させると皮まで甘くなります。色と手触りで収穫時期を判断し、生食と加工で保存を分けます。

収穫の目安は皮の色と手触り

金柑は十二月から二月にかけて熟します。皮が濃い橙色になり、指で軽く押して少し弾力を感じるころが食べごろです。黄色みの残る実は酸が強く、木の上で待つと甘くなります。一斉に取らず、色づいた実から順に収穫します。

迷ったら一つ食べて確かめるのが一番確実です。皮の甘みが酸を上回っていたら収穫を始め、まだ酸っぱいなら一週間待ってもう一度味を見ます。同じ木でも日当たりの良い南側から熟すので、北側の実は後回しにします。

見た目状態収穫の判断
緑がかった黄色未熟木で待つ
黄色〜薄い橙色酸が強い甘露煮なら可、生食は待つ
濃い橙色で艶がある完熟生食に最適、すぐ収穫
橙色で皮がしわ寄る過熟早めに取って加工に回す

霜が数回降りた後の実は甘みが増します。ただしマイナス三度以下が続くと実が凍って傷むので、寒波の前に収穫します。

はさみで軸を残して切る

手でもぎ取ると皮の付け根が裂けて、そこから傷みます。収穫ばさみで軸を数ミリ残して切り、実が擦れないように浅いかごに並べます。とげのある品種は厚手の手袋をはめ、枝の奥の実は無理に引かず枝を持ち上げて切ります。

軸を短く切る
軸を長く残すと他の実を傷つけます。実の肩に沿って軸を一〜二ミリ残す位置で切り直します。
午前中に収穫する
朝露が乾いた午前中に収穫すると、実の水分が保たれて日持ちします。雨の日や雨上がりの収穫は避けます。
傷のある実を分ける
皮に傷や鳥のつついた跡がある実は別にして、その日のうちに加工します。傷んだ実を一緒に置くと周りにも広がります。

実の量と木の年齢

接ぎ木苗を植えて三年目には数十個、五年を過ぎると地植えで二百個以上の実が取れます。鉢植えの八号なら三十個から五十個が目安で、それ以上は摘果して実を大きくします。若木のうちは実を欲張らず、木を育てることを優先します。

実の数が年によって大きく変わるなら、多くなった年に摘果が足りなかった可能性があります。翌年は葉八枚から十枚に一果を守ると安定します。

大きさ・年数収穫量の目安備考
接ぎ木苗二〜三年目十〜五十個実を減らして木を育てる
地植え五年以上二百〜五百個家庭では十分な量
鉢植え八〜十号三十〜八十個摘果で大きさを揃える

生で食べるときの保存

金柑は皮ごと食べる果物です。収穫後は常温で三〜四日、冷蔵庫の野菜室なら二週間ほど保ちます。洗わずにポリ袋に入れ、口を軽く閉じて乾燥を防ぎます。

一度にたくさん取れたら、木に残しておくのも保存の一つです。関東平野部なら二月末まで木の上で保ち、必要な分だけ取れます。ただし鳥に食べられるのでネットは掛けたままにし、寒波が来る前には取り切ります。

食べる直前に洗う
洗ってから保存すると皮の水分でかびが出やすくなります。保存中は洗わず、食べる直前に流水でこすり洗いします。
冷凍で長期保存
丸ごと冷凍すると三か月保ちます。半解凍でシャーベットのように食べられ、甘露煮にも冷凍のまま使えます。

甘露煮とはちみつ漬け

金柑の加工で最も定番なのが甘露煮です。実に縦の切り込みを入れて種を取り、砂糖と少量の水で煮ます。はちみつ漬けは切り込みを入れた実をはちみつに二週間ほど漬けるだけで、のどの調子が悪いときのお茶に使えます。

加工に回すなら、少し早めの黄色みが残る実でも構いません。酸が残っているほうが煮たときに味が締まります。完熟の実は皮が柔らかく煮崩れしやすいので、火を弱めて時間を短くします。

縦に切り込みを入れる
包丁で縦に五〜六本の切り込みを入れると、種が取りやすく味も染みます。竹串で種を押し出します。
下ゆでで苦みを抜く
沸騰した湯で二〜三分ゆでてから水に取ると皮の苦みが抜けます。若い実や皮の厚い品種は二回ゆでます。
砂糖は実の半量
実の重さの半分の砂糖と、ひたひたの水で弱火に十五分ほどかけます。冷めると味が染み込み、冷蔵で二週間保ちます。

収穫後に味が落ちたときの見直し

せっかく収穫しても酸っぱい、皮が硬い、苦いという失敗は多くあります。原因は収穫の早過ぎ、水のやり過ぎ、日照の不足のどれかです。翌年に向けて管理のどこを直すかを表で確かめます。

同じ木でも年によって味が違うのは普通のことです。雨の多い秋は水っぽく、乾いた秋は甘く仕上がります。一年の結果だけで管理を大きく変えず、二年続けて同じ失敗が出たら直すと判断します。

味の失敗原因翌年に直すこと
酸っぱい収穫が早い、日照不足濃い橙色まで待ち、枝を抜いて光を入れる
水っぽい秋の水やりが多い十月以降は水を減らす
皮が硬く苦い肥料不足、実のつけ過ぎ六月の施肥と摘果を行う
実が小さい摘果不足葉十枚に一果に減らす

金柑の収穫に使うもの

木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。

  • 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
    規格の目安
    刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。

    引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。

  • 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
    規格の目安
    伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。

    脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。

  • 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
    規格の目安
    20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。

    深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。

  • 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
    規格の目安
    果実用のネットキャップか、新聞紙。

    一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
  • 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。

金柑の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は金柑の育て方にまとめています。

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