症状から原因を絞る
ラベンダーの不調はほとんどが環境によるもので、病気や虫が主役になることは多くありません。葉の色や枯れ方、どの部分から症状が出ているかを見れば、水と風通しの問題か、虫や病気かをおおよそ切り分けられます。まず株全体を見て、症状が出ている場所と広がり方を確かめてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 株の内側から茶色く枯れる | 蒸れ、剪定不足 | 枯れ枝を抜いて風を通す |
| 全体がしおれ、土は湿っている | 根腐れ | 水を止めて乾かす |
| 葉に灰色のかびが付く | 灰色かび病 | 病葉を取り、株元を乾かす |
| 新芽に小さな虫が群がる | アブラムシ | 水で流す、手で取る |
| 葉が白い粉をかけたよう | うどんこ病 | 風通しを改善、病葉を除去 |
| 葉先が茶色く焼ける | 急な直射日光、乾燥 | 半日陰へ、葉水は不要 |
蒸れによる枯れ込み
関東平野部で最も多いのが、梅雨から夏にかけて株の内側から茶色く枯れていく蒸れの症状です。枝が込み合って風が通らず、株元が湿ったままになると、内側の葉が落ちて枝が枯れ、最後は株全体に広がります。予防は梅雨前の切り戻しと株元の掃除に尽きます。すでに枯れ込んでいるなら、枯れた枝を付け根から取り除き、緑の枝の間に風の通り道を作ります。
- 枯れ枝を付け根で抜く
- 茶色くなった枝は付け根から取り除きます。緑の枝を無理に切る必要はなく、まず枯れた部分だけを抜いて風を通します。
- 株元の落ち葉を掃除
- 株元にたまった枯れ葉や花がらを取り除き、軽石を薄く敷きます。湿った落ち葉が蒸れとかびの元になります。
- 鉢なら置き場所を変える
- 風通しの良い場所へ移し、鉢を台に乗せて底から空気を通します。壁際や鉢が密集した場所は避けます。
根腐れの見分けと手当て
水を与えているのにしおれる、土がいつまでも湿っている、株元の茎が黒ずむ、といった症状は根腐れです。鉢を持ち上げて重いのにしおれていたら、水切れではなく根腐れと判断してください。鉢から抜いて根を見て、黒くぶよぶよした根を取り除き、乾いた新しい土で植え直します。回復には時間がかかるので、その間は明るい日陰で水を控えめにします。
- 鉢の重さで判断する
- しおれているのに鉢が重いなら根腐れです。すぐに水やりを止めて、風通しの良い日陰で土を乾かします。
- 根を見て傷んだ部分を切る
- 鉢から抜き、黒く柔らかい根をはさみで切り取ります。白く張りのある根が残っていれば回復の見込みがあります。
- 乾いた土で植え直す
- 軽石を多めに混ぜた乾き気味の土に植え直し、数日は水を与えずに置きます。新芽が動いたら通常の水やりに戻します。
灰色かび病とうどんこ病
梅雨時に花がらや枯れ葉に灰色のかびが生えるのが灰色かび病です。花がらをこまめに取り、株元を乾かせばほぼ防げます。秋に葉が白い粉をかけたようになるのはうどんこ病で、風通しが悪く乾燥した状態で出やすい病気です。どちらも病気の葉を取り除き、風通しを改善するのが基本で、広がるようなら花や庭木用の殺菌剤を使います。
| 見た目 | 病名 | 出やすい時期 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 花がらや葉に灰色の綿状のかび | 灰色かび病 | 梅雨、秋の長雨 | 花がらを取り株元を乾かす |
| 葉の表面が白い粉状 | うどんこ病 | 9〜10月 | 病葉を除去し風を通す |
| 株元の茎が黒く柔らかい | 根腐れ・茎腐れ | 梅雨〜夏 | 水を止めて乾かす |
アブラムシとその他の虫
ラベンダーは香りの強さから虫が付きにくい植物ですが、春の柔らかい新芽にはアブラムシが付くことがあります。数が少なければ水で洗い流すか、指でつぶして取ります。多いなら花用の殺虫剤を使います。夏にハダニが葉裏に付いて葉がかすれたように白くなることもありますが、葉裏に霧吹きで水をかけると減ります。ヨトウムシが葉をかじることもあるので、食べ跡があれば夜に株元を探してください。
- 新芽に虫を見つけたら
- アブラムシは水を強めにかけて流すか、粘着テープで取ります。多ければ花用の殺虫剤を葉裏まで散布します。
- 葉がかすれて白い
- 葉裏を見て細かい点が動いていればハダニです。葉裏に霧吹きで水をかけ、乾燥しすぎないようにします。
- 葉に食べ跡がある
- 夜に懐中電灯で株元や葉裏を探すとヨトウムシが見つかります。昼は土の中に隠れているので、見つけ次第捕まえて処分します。
枯れた株を見切るときの判断
株全体が茶色になった場合、回復するかどうかは根元の茎の中の色で判断します。爪で少し削って緑が見えれば、水を控えて明るい日陰で待つと芽が出ることがあります。中まで茶色で乾いているなら回復は難しいので、株を抜いて土を入れ替え、次の株の準備をしてください。元気な枝先が一本でも残っているなら、先に挿し木にして株を残しておくのが最善の保険です。
- 茎を削って中を見る
- 根元近くの茎を爪や小刀で薄く削ります。緑なら生きています。茶色で乾いていれば枯れています。
- 生きているなら待つ
- 水を控え、明るい日陰に置いて一か月ほど待ちます。芽が出たらそこまで切り戻して育て直します。
- 枯れているなら土を替える
- 同じ場所に植え直すときは土を入れ替え、軽石を多めに混ぜて水はけを改善してから次の株を植えます。
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