植え付けの時期は春と秋
ラベンダーの植え付けは、株が根を張りやすい春と秋が適期です。梅雨と真夏は根が傷みやすく、寒さの厳しい真冬は根が動かないので避けます。関東平野部なら春は三月下旬から五月上旬、秋は九月下旬から十月にかけてが目安です。秋植えは冬までに根を張らせる必要があるので、遅くとも十一月上旬までに済ませてください。
| 時期 | 関東平野部 | 向く系統 |
|---|---|---|
| 春植え | 3月下旬〜5月上旬 | すべての系統。梅雨前に根を張らせる |
| 秋植え | 9月下旬〜10月 | ラバンディン系、イングリッシュ系 |
| 避ける時期 | 6月〜8月、12月〜2月 | 根が傷むか動かない |
土は水はけ最優先で作る
ラベンダーは地中海沿岸の乾いた石灰質の土で育つ植物で、日本の粘土質で湿った土が最も苦手です。庭土がねっとりしているなら、そのまま植えずに軽石や川砂、腐葉土を混ぜて水はけを良くします。土の酸度はやや弱酸性から中性が好みなので、植え付けの二週間前に苦土石灰をひと握り混ぜておくと根の張りが良くなります。
鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に軽石か日向土を三割ほど混ぜるだけで十分です。ハーブ用や多肉植物用の土は水はけが良く、そのまま使えます。鉢底にはネットと鉢底石を敷き、底穴から水が抜ける状態を確かめてから土を入れてください。
- 穴を広く浅く掘る
- 根鉢の二倍の幅で、深さは根鉢と同じか少し浅めに掘ります。深く掘って土を柔らかくしすぎると、後で株が沈んで深植えになります。
- 軽石と砂を混ぜる
- 掘り上げた土に対して二から三割の軽石か川砂と、一割程度の腐葉土を混ぜます。粘土が強いなら軽石の割合を増やします。
- 元肥は控えめに
- 元肥(植え付け時に混ぜる肥料)は緩効性の粒状肥料をひとつまみ程度で十分です。肥料が多いと葉ばかり茂って香りが薄くなります。
高植えにして株元を乾かす
植え付けの一番の要点は高植えです。根鉢の上面が周囲の地面より三から五センチ高くなるように土を盛り、株元に水がたまらない形にします。雨が多い日本では、平らに植えると株元が常に湿って根腐れの入口になります。鉢植えの場合も、鉢の縁より根鉢の上面を少し高くし、株元にバークチップや軽石を敷いて泥はねを防ぎます。
- 根鉢を軽くほぐす
- 鉢から抜いて、底で巻いている根だけを指で軽くほぐします。根鉢全体を崩すと活着が遅れるので、側面は触らない程度に留めます。
- 地面より高く据える
- 穴の底に土を戻して高さを調整し、根鉢の上面が地面より三から五センチ高くなる位置に据えます。周りに土を寄せて緩やかな山にします。
- 株元にマルチを敷く
- 軽石やバークチップを株元に薄く敷きます。泥はねと過湿を防ぎ、夏の地温の上昇も抑えられます。腐葉土は湿るので株元には使いません。
植え付け直後だけはたっぷり水を与えます。その後は土の表面が乾いてから与える間隔に切り替えてください。
株間と鉢の大きさ
ラベンダーは系統によって株の大きさが大きく違います。ラバンディン系は三年で直径八十センチを超えることがあるので、庭植えなら株間は六十から八十センチを取ります。イングリッシュ系やムンステッドのような小型品種は四十センチほどで足ります。鉢植えは苗の根鉢よりひと回りから二回り大きい程度に留め、大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になります。
素焼き鉢は土が乾きやすくラベンダーに向きます。プラスチック鉢を使うなら、土に軽石を多めに混ぜて乾きを補ってください。鉢を大きくするのは根が底まで回ってからで、一度にひと回りずつが目安です。
| 系統 | 庭の株間 | 鉢の大きさ |
|---|---|---|
| ラバンディン系 | 60〜80センチ | 8号以上、最終的に10号 |
| イングリッシュ系 | 40〜50センチ | 6〜7号から始める |
| フレンチ系 | 40〜60センチ | 6〜8号 |
| デンタータ系 | 50〜60センチ | 7〜8号 |
植え付け直後の失敗と立て直し
植え付け後に葉がしおれるのは、水切れよりも根の傷みで水を吸えていないことが多いです。毎日水をやると余計に根が傷むので、土の表面が乾くのを確かめてから与えます。開花株を植えた場合は、花穂を半分ほど切って株の負担を減らすと根が早く張ります。植えて一か月経っても新芽が動かないときは深植えを疑い、株元の土を少し取り除いて根鉢の上面を出してください。
- しおれるのに土が湿っている
- 根が傷んで水を吸えていない状態です。水やりを止め、明るい日陰に置いて土を乾かします。新芽が出れば回復します。
- 一か月新芽が出ない
- 深植えか土の過湿が原因です。株元の土を掘って根鉢の上面を露出させ、周囲に軽石を足して水はけを直します。
- 風で株が傾く
- 根が張るまでの間は仮の支柱を一本立て、麻ひもでゆるく結びます。根が張ったら支柱は外して構いません。
ラベンダーの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ラベンダーの長く咲かせるコツは作物ページに
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