挿し木の時期を決める
ラベンダーの挿し木は、春の四月から五月と、秋の九月下旬から十月が適期です。春は新しく伸びた柔らかい枝、秋は今年伸びて少し固まった枝を使います。梅雨時は蒸れて腐りやすく、真夏は暑さで枯れ、冬は根が出ません。関東平野部なら、梅雨前の切り戻しで出た枝を五月に挿すのが一番手軽で、材料も豊富です。
| 時期 | 使う枝 | 発根までの目安 |
|---|---|---|
| 4〜5月 | 今年伸びた柔らかい枝 | 3〜4週間 |
| 6月上旬 | 梅雨前の切り戻しで出た枝 | 3〜4週間。梅雨入り前に挿す |
| 9月下旬〜10月 | 今年伸びて固まりかけた枝 | 4〜6週間 |
| 避ける | 梅雨、真夏、冬 | 腐るか枯れる |
挿し穂の作り方
挿し穂は花の付いていない枝の先端を八から十センチ切り取ります。花や蕾が付いている枝は取り除くか、蕾を摘んで使います。下半分の葉を取り、切り口は鋭い刃で斜めに切り直します。切ってから時間をおくと切り口が乾いて根が出にくくなるので、切ったらすぐに水に浸けて三十分ほど水を吸わせてから挿します。
- 花のない枝先を選ぶ
- 蕾や花のない、元気な枝の先端を八から十センチ切ります。細すぎる枝や木質化した枝は避けます。
- 下葉を取る
- 土に埋まる下半分の葉を指でしごいて取ります。葉が土に埋まると腐るので、埋まる部分に葉を残しません。
- 切り口を整えて水揚げ
- 切り口を鋭い刃で斜めに切り直し、コップの水に三十分浸けます。発根促進剤があれば切り口に付けます。
挿し床と挿し方
挿し床は肥料の入っていない清潔な土を使います。赤玉土の小粒や鹿沼土、市販の挿し木用土のどれでも構いません。ポットに土を入れて先に湿らせ、割り箸で穴を開けてから挿し穂を差し込むと、切り口を傷めずに済みます。深さは穂の三分の一ほどで、周りの土を指で軽く押さえて固定します。挿し終わったら霧吹きで葉を湿らせ、明るい日陰に置きます。
- 土を先に湿らせる
- ポットに土を入れ、水を通して全体を湿らせます。乾いた土に挿してから水をかけると穂が動いて切り口が傷みます。
- 穴を開けて挿す
- 割り箸で穴を開け、穂の三分の一の深さまで差し込みます。ポット一つに三から四本、葉が触れない間隔で挿します。
- 明るい日陰で管理
- 直射日光の当たらない明るい場所に置き、土を乾かさないよう霧吹きと水やりで保ちます。風が強い場所は避けます。
発根の確認と鉢上げ
三から六週間ほどで根が出ます。穂を軽く引いて抵抗を感じたら根が出ている目安です。新芽が伸び始めるのも発根の合図です。根が確認できたら、一本ずつ三号ポットに植え替えて日なたへ徐々に慣らします。この段階で薄い液体肥料を月に一回与えると育ちが早まります。ポットの底から根が見えたら、庭や大きな鉢に定植します。
- 軽く引いて確かめる
- 穂の先を指でつまんでそっと引き、抜けずに抵抗があれば発根しています。抜けてしまったら切り口を切り直して挿し直します。
- 一本ずつポットへ
- 根を切らないよう土ごと掘り上げ、三号ポットに植えます。土は普通の草花用の培養土に軽石を二割ほど混ぜます。
- 日なたに慣らす
- 一週間は明るい日陰、次の一週間は午前中だけ日に当て、その後日なたへ移します。急に日に当てると葉が焼けます。
種から育てる場合
ラベンダーは種からも育てられますが、発芽がそろわず、品種の特徴が親と同じにならないことが多いので、気に入った品種を増やすなら挿し木が確実です。種をまくなら春の三月から四月か、秋の九月から十月で、発芽には二から四週間かかります。種は好光性なので土をごく薄くかけるだけにし、乾かさないように管理します。イングリッシュ系の種は冷蔵庫で二週間ほど冷やしてからまくと発芽がそろいます。
| 時期 | 発芽日数 | コツ |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 2〜4週間 | 種を冷蔵してからまく、覆土は薄く |
| 9〜10月 | 2〜4週間 | 冬までに本葉4枚まで育てる |
種から育てた株は開花まで一年から二年かかります。すぐに花を見たいなら挿し木か苗を選びます。
挿し木の失敗と立て直し
挿し穂が黒くなって腐るのは、土が湿りすぎているか、風通しが悪いのが原因です。穂が茶色く乾いて枯れるなら、日が強すぎるか水切れです。葉が黄色くなって落ちても、茎が緑なら根が出る途中なので待ちます。全滅したときは、時期と土を見直して次の適期にやり直します。挿し木は一度に多めに挿しておくと、何本か失敗しても株が確保できます。
- 穂が黒くなって腐った
- 土の過湿と蒸れが原因です。腐った穂を抜き、水やりを減らして風通しの良い場所へ移します。残った穂は様子を見ます。
- 穂が乾いて茶色になった
- 日が強すぎるか水切れです。明るい日陰に移し、土を乾かさないようにします。乾ききった穂は戻りません。
- 下葉が黄色くなる
- 茎が緑なら心配いりません。根が出るまで下葉が落ちるのは普通なので、黄色い葉だけ取り除いて待ちます。
ラベンダーの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
ラベンダーの長く咲かせるコツは作物ページに
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