まず症状から原因を切り分ける
レモングラスの香り成分は蚊などの虫を遠ざけるため、病害虫の被害はごく少ないハーブです。異変の多くは水・気温・風通しの問題で、置き場所と水やりの見直しで直ります。下の表で症状に近い行を探し、原因を確かめてから手を打ちます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 葉先が茶色く枯れ、葉が巻く | 水切れ | 朝夕に水。鉢が小さければ植え替え |
| 株元が黒く柔らかく、抜ける | 過湿、低温期の水のやりすぎ | 水を止め、腐った茎を抜いて乾かす |
| 葉の付け根に白や茶色の小さな粒 | カイガラムシ | 歯ブラシでこすり落とす |
| 葉に赤茶色の斑点 | さび病 | 病葉を切り取り、風通しをよくする |
| 10月以降に葉全体が固く茶色に | 気温低下による自然な変化 | 異常ではない。冬支度に入る |
葉先の枯れは水切れの合図
夏に最も多いのが、葉先から茶色く枯れて葉が内側に巻く症状です。原因はほぼ水切れで、鉢植えでは一日で鉢の水を使い切ることがあります。一度枯れた葉先は戻りませんが、水を十分に与えれば新しい葉は正常に出ます。枯れた部分ははさみで切り落として構いません。
- 朝に葉を見る
- 朝に葉が巻いていれば前日の水が足りていません。すぐに鉢底から流れるまで与え、夕方も確かめます。
- 枯れた葉先を切る
- 茶色くなった部分を斜めに切り落とします。見た目が整い、枯れた部分から病気が広がるのも防げます。
- 鉢を大きくする
- 毎日与えても巻くなら、7月までに一回り大きい鉢へ移します。8月以降は根を動かさず、朝夕二回の水やりで乗り切ります。
株元の腐れは水を止めて茎を抜く
秋以降や冬の室内で、株元が黒ずんで柔らかくなり、茎を引くとすっと抜けるのは腐れです。気温が下がって水を使わなくなったのに夏と同じ間隔で与えたときや、株元に枯れ葉がたまって蒸れたときに起きます。腐った茎を抜き、残った茎が白く固ければ回復します。
腐れが株の半分以上に広がっているなら、健全な茎を切り分けて乾いた土に植え直します。株全体が柔らかくなっていれば、その株からの回復は難しいので、春に新しい苗を植えます。
- 腐った茎を抜く
- 黒く柔らかい茎を根元から引き抜き、株元に残った枯れ葉も取り除きます。抜いた茎は捨てます。
- 土を乾かす
- 水を止め、鉢を風通しのよい場所に置いて土を乾かします。残った茎の株元が白く固いままなら、乾いてから通常の管理に戻します。
- 健全な茎を植え直す
- 腐れが広い場合は、白く固い茎を根つきで切り分け、新しい乾いた土に植えます。一週間は水を与えません。
カイガラムシは葉の付け根に隠れる
株元の葉が重なった部分に、白い綿のようなものや茶色の小さな粒がつくことがあります。カイガラムシで、風通しが悪く枯れ葉がたまった株に出やすい虫です。薬剤が効きにくいので、見つけたら歯ブラシや爪でこすり落とし、枯れ葉を取って株元に風を通します。
- 株元の葉を開いて見る
- 外側の葉を手で開いて、付け根に白い綿や茶色の粒がないか確かめます。月に一度、枯れ葉を抜くときに一緒に見ます。
- 歯ブラシでこすり落とす
- 古い歯ブラシで粒をこすり落とし、ついていた葉は株元から抜いて捨てます。落とした虫が土に残らないよう、鉢の上に紙を敷いて作業します。
- 風通しを直す
- 枯れ葉を全部抜き、細い茎を間引いて株元に風と光が入るようにします。再発したら同じことを繰り返します。
さび病は病葉を取って広げない
長雨が続く時期に、葉に赤茶色の細長い斑点が出て、触ると粉がつくことがあります。さび病で、風通しが悪く湿った環境で広がります。被害の葉を切り取り、株元の枯れ葉を片付けて風を通せば、新しい葉には出にくくなります。お茶に使う葉なので、薬剤は使わず物理的に取り除きます。
- 斑点の葉を切り取る
- 斑点の出た葉を株元近くで切り、袋に入れて捨てます。株元に落とすと胞子が残ります。
- 葉を濡らさない
- 水やりは株元に与え、葉に水をかけないようにします。雨の当たらない軒下へ移せる鉢なら移します。
寒さによる枯れ込みを見分ける
10月以降に葉全体が固くなり、茶色く変わっていくのは病気ではなく気温低下による自然な変化です。水や肥料を増やしても戻りません。株元の茎を指で押して固く白ければ生きているので、刈り込んで室内へ移せば春に新しい葉が出ます。株元まで柔らかくなっていれば、寒さで傷んでいます。
- 株元を押して確かめる
- 茎の根元を指で押し、固くて白い部分が残っていれば生きています。柔らかく茶色なら腐れが始まっているので、その茎は抜きます。
- 刈り込んで室内へ
- 葉を20〜30センチに刈り、明るい窓辺に移します。暖房の温風が当たらない場所で、水は月二〜三回にします。
関東平野部でも露地の冬越しは五分五分です。翌年も確実に育てたいなら、株の一部を鉢に移して室内で保険をかけておきます。
レモングラスの収穫までのコツは作物ページに
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