増やし方を目的で選ぶ
レモングラスは夏に一株が数十本の茎の塊に育つので、株分けが最も簡単で確実な増やし方です。種は日本ではあまり流通せず、発芽に高温が必要なので家庭では選びません。株がない場合は、食材店で売られている根元つきの茎を水に挿すと根が出ます。まず下の表で自分に合う方法を選びます。
| 目的 | 向く方法 | 時期 |
|---|---|---|
| 去年の株を若返らせて増やす | 株分け | 5月中旬〜6月 |
| 秋に掘り上げて冬越し株を作る | 株分け(鉢へ移す) | 10月下旬〜11月上旬 |
| 株がなく、苗も手に入らない | 食材店の茎を水に挿す | 5〜7月 |
| 人に分ける | 株分けした塊を鉢に植えて渡す | 5〜6月 |
春の株分けが基本
冬越しした株や大きく育った株は、気温が上がって動き出す5月中旬から6月に株分けします。掘り上げて手で割ると、茎が数本ずつついた塊に分かれます。一つの塊に太い茎が三本以上あれば、その年の夏に十分育って収穫できます。秋の株分けは冬越しのための鉢上げに限り、増やす目的では春に行います。
- 掘り上げて土を落とす
- 鉢なら横にして抜き、地植えなら株の周り15センチにスコップを入れて掘り上げます。土を落とし、黒い根と枯れた茎を取り除きます。
- 茎三本以上の塊に分ける
- 株元を手で持って外側から割ります。割れないところは清潔なナイフで切ります。それぞれに太い茎が三本以上と白い根がつくようにします。
- 葉を半分に切って植える
- 根が減った分、葉を半分ほどの高さに切り詰めます。根鉢と同じ深さに植え、鉢底から流れるまで水を与えます。
- 一週間は半日陰で
- 植えたあと一週間は半日陰に置き、土を乾かさないようにします。中心から新しい葉が出てきたら日なたへ移します。
秋の株分けは冬越し用の鉢上げ
地植えの株を関東平野部の露地で越冬させるのは難しいため、初霜の前に掘り上げて鉢に移します。この時期は増やすというより、株を小さくして室内に入れるのが目的です。外側の太い茎を収穫に回し、中心の若い茎を5本以上つけた塊を6〜7号鉢に植えます。
- 霜の前に掘り上げる
- 11月上旬までに掘り上げます。葉を20センチほどに刈ってから掘ると、扱いやすく蒸散も減ります。
- 中心の若い茎を残す
- 外側の太い茎は料理用に切り取り、中心の細くて緑の茎が5本以上ついた塊を選びます。
- 小さな鉢に植えて室内へ
- 6〜7号鉢に植え、一度たっぷり水を与えてから室内の明るい窓辺に移します。以後は土が完全に乾くまで与えません。
秋に分けた株は冬に葉が枯れ込みます。株元が固く白ければ生きているので、春まで水を控えて待ちます。
食材店の茎から根を出す
タイ料理用に売られている根元付きの茎は、株元が乾いていなければ水に挿して根が出ます。5〜7月に行うと二〜三週間で白い根が伸び、その年は株を太らせて翌年から収穫できます。株元が茶色くしなびた茎や、根元を切り落とした茎からは出ません。
- 株元の状態を見て選ぶ
- 株元が白くふっくらして、切り口が乾いていない茎を選びます。複数本挿しておくと、根が出た本数だけ育てられます。
- コップの水に立てる
- 茎の上部を10センチほど残して切り、株元が2〜3センチ水に浸かるように立てます。水は毎日替え、明るい窓辺に置きます。
- 根が3センチで鉢へ
- 白い根が3センチほど伸び、中心から新しい葉が出てきたら6号鉢に植えます。一週間は半日陰に置いて根付かせます。
分けた株の一年目の育て方
株分けした塊や茎から根を出した株は、一年目は収穫を控えめにして株を太らせます。6月から置き肥を始め、夏は毎朝水を与えると、9月には元の株と変わらない大きさになります。葉の収穫は7月以降に外側の葉を少しだけにし、茎の収穫は翌年以降にすると株が安定します。
- 新葉が出たら置き肥
- 中心から新しい葉が伸び始めたら緩効性肥料を株元から離して置きます。根付く前に与えると根を傷めます。
- 一年目は葉だけ少し
- 株の外側の葉を数枚ずつ、月に一〜二回までにします。株元の茎は翌年まで残して太らせます。
分けた株が元の株と同じ大きさになるかは、6月中に新しい葉が十枚以上出るかで判断できます。出が悪ければ肥料と日当たりを見直します。
根付かないときの原因と直し方
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 分けた株がしおれたまま戻らない | 根が少なすぎた、葉を切り詰めなかった | 葉を半分に切り、半日陰で水を切らさず待つ |
| 分けた株の株元が腐った | 深植え、過湿、寒い時期に分けた | 健全な茎を切り出し、乾いた土に浅く植え直す |
| 水に挿した茎から根が出ない | 株元が乾いていた、根元が切られていた | 別の茎で試す。二週間で変化がなければ捨てる |
| 水挿しの茎がぬめって腐った | 水の替え忘れ、水位が高すぎ | 毎日替え、浸けるのは株元2〜3センチだけに |
レモングラスの挿し芽・株分けに使うもの
ハーブは挿し芽で増やしやすいものが多く、水に挿すだけで根が出る種類もあります。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土が条件です。
- よく切れるはさみ探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、管理も楽です。
- ミントやバジルのように水挿しで根が出るものは、用土も促進剤も要りません。
- 発根促進剤は、根の出にくい木質のハーブ以外では急ぎません。
レモングラスの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレモングラスの育て方にまとめています。
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