時期で変わる水やりの量
ユリは球根植物ですが、成長期には意外に多くの水を必要とします。特に上根が伸びて茎が立ち上がる四月から六月は、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。逆に球根が休眠する冬と、花後に葉が枯れてからは水を控えめにして、球根を腐らせないようにします。
露地では根付いてしまえば雨まかせでよいのですが、つぼみが上がる五月から六月に晴天が一週間以上続いたら朝にたっぷり与えます。この時期の水切れはつぼみが黄色くなって落ちる原因になります。
| 時期 | 露地の水やり | 鉢植えの水やり |
|---|---|---|
| 10月〜3月(植え付け後・休眠) | 基本不要、乾きすぎたら | 表土が乾いて二〜三日後に |
| 4月〜6月(伸長・つぼみ) | 晴天一週間で朝にたっぷり | 表土が乾いたら朝にたっぷり |
| 7月〜8月(開花・花後) | しおれたら朝に | 朝一回、真夏は夕方も確認 |
| 9月(葉が枯れる) | 不要 | 控えめに |
水は株元の土にかけ、葉や花にかけないようにします。花に水がかかると花弁にしみができ、葉が濡れたままだと葉枯病が出やすくなります。
元肥は控えめ、追肥は芽出しと花後
元肥(植え付け前に土へ混ぜる肥料)は緩効性の化成肥料を一株あたり十グラムほど、球根に触れない位置に入れます。追肥(育ちの途中で足す肥料)は芽が出て十センチほど伸びたころと、花が終わった直後の二回が基本です。花後の追肥は翌年の球根を太らせるためのもので、ここを省くと翌年の花が小さくなります。
- 芽出しの追肥
- 四月、芽が十センチほど伸びたら株のまわりに化成肥料を五グラムほどばらまきます。土寄せ(株元へ土を寄せて根を守る作業)と同時に行うと効率的です。
- つぼみが見えたら液体肥料
- リン酸の多い液体肥料を千倍に薄め、二週間に一回、開花まで与えます。窒素の多い肥料はつぼみが落ちる原因になるので避けます。
- 花後の追肥
- 花を切り取った直後に化成肥料を五グラムほど。葉が緑のうちに与え、球根に養分を戻します。葉が黄色くなってからでは遅すぎます。
株元を涼しく保つ
ユリは頭は日に当てて足元は涼しくが理想です。真夏に株元の土が高温になると上根が傷み、葉が下から黄色くなります。株元にほかの草花を植えるか、敷きわらや腐葉土で覆うと、地温が下がり乾燥も防げます。鉢植えは鉢の側面に日が当たらないよう、ほかの鉢や板で日よけをします。
- 六月までに敷きわらを
- 梅雨明け前に株元へ敷きわらか腐葉土を三センチほど敷きます。茎に直接触れないよう少し離します。
- 下草を植える
- 背の低い草花を株元に植えると、自然に日よけになります。水を奪い合うほど繁るものは避けます。
- 鉢は二重にする
- 鉢植えは一回り大きな鉢に入れて二重にするか、鉢を地面に半分埋めると根の温度が安定します。
支柱で倒れを防ぐ
オリエンタル系の大輪種は草丈が一メートルを超え、花の重さで茎が傾きます。深植えで上根がしっかり出ていても、開花期の雨風では倒れることがあるので、つぼみが色づく前に支柱を添えます。支柱は球根を刺さない位置に立てるのがコツで、茎から十センチほど離した場所に斜めに差し込みます。
- 草丈五十センチで支柱
- 茎の長さに合わせた支柱を球根から離して立て、麻ひもを八の字にかけて茎をゆるく留めます。
- つぼみが重くなったら二か所目
- 開花直前にひもをもう一段、つぼみのすぐ下に追加します。花の重さで上部だけ折れるのを防ぎます。
葉が黄色い・つぼみが落ちるときの見分け
葉が下から順に黄色くなるのは、水のやりすぎか地温の上昇、または花後の自然な枯れ上がりです。時期と株の姿で見分けます。つぼみが黄色くなってぽろりと落ちるのは水切れか、日照不足、窒素過多のいずれかで、直前の管理を振り返れば原因は絞れます。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 下葉から黄色く枯れる(春〜初夏) | 過湿で根が弱っている | 水を控え、株元の土を乾かす |
| 下葉から黄色く枯れる(真夏) | 地温の上昇 | 敷きわらで株元を冷やす |
| つぼみが落ちる | 水切れ、日照不足、窒素過多 | 朝の水やりを確実に、肥料を止める |
| 葉が濃緑で茎が軟らかい | 肥料のやりすぎ | 追肥を止めて様子を見る |
| 葉の先が茶色く枯れる | 西日で葉焼け | 午後に日陰を作る |
鉢植えの水と肥料の加減
鉢は土の量が限られ、露地より乾きも肥料切れも早く来ます。四月から六月は毎朝土を触って乾いていればたっぷり与え、受け皿の水は必ず捨てます。液体肥料は二週間に一回、つぼみが色づくまで続けます。花後は化成肥料を鉢の縁に置き、葉が枯れるまで水を切らさないことが翌年の花を作ります。
- 朝に指で土を確かめる
- 表土から二センチほど指を入れて乾いていれば水やりです。湿っていれば待ちます。鉢を持ち上げて軽いと感じるかも合わせて確かめると、判断がぶれません。
- 液体肥料は二週間に一回
- 四月から六月にかけて千倍の液体肥料。開花中は止め、花後に一回だけ化成肥料を置きます。
ユリの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
ユリの長く咲かせるコツは作物ページに
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