剪定の時期と切る枝の目安
ライムの花は主に春に伸びた枝の先と葉の付け根につき、四季なり性があるので夏や秋にも少し咲きます。主な剪定は芽が動く前の三月で、寒さで傷んだ枝の整理を兼ねます。冬に切ると切り口から寒さが入り枯れ込むので避けます。夏は混んだ枝を軽く抜く程度にします。
| 時期 | 剪定の内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 主な剪定。枯れ枝・混んだ枝を抜く | 芽が膨らむ前に済ませる |
| 6〜7月 | 伸びすぎた夏枝を詰める | 新枝が30センチを超えたら |
| 9〜2月 | 切らない | 寒さで傷む。花芽もつく時期 |
とげがあるので革手袋をつけて作業します。切った枝は袋に入れて捨て、地面に放置しません。
目標の樹形
鉢植えでは高さを一メートルから一メートル二十センチに抑え、主幹から三本から四本の主枝を横に広げる開心自然形(中心を開いて日が入る形)にします。ライムは枝が細く横に垂れやすいので、主枝を斜め上に伸ばし、内側に日が入るように整えます。
- 一年目は主幹を切り詰める
- 植え付けた年の三月、主幹を高さ四十から五十センチで切ります。切り口の下から出た枝のうち、方向の違う三本から四本を主枝にします。
- 二年目は主枝の先を止める
- 主枝が三十センチを超えたら先端を三分の一ほど切り戻します。脇から枝が出て枝先の数が増えます。
- 三年目から実を持たせる
- 枝先が十本以上になり、枝が鉛筆の太さになったら剪定を控えて花芽をつけさせます。実がなった枝は翌春に軽く切り戻します。
主枝を選ぶときは、株を上から見て枝が重ならない向きを目安にします。触って揺れる細い枝や、とげの大きい台木側の枝は候補から外します。
春剪定の手順
三月に、冬の間に傷んだ枝と混んだ枝を整理します。ライムは切った所から何本も枝が出るので、切り詰めよりも間引き(枝を付け根から抜く)を中心にし、内側に日と風を入れます。
- 枯れ枝と傷んだ枝を切る
- 寒さで先が茶色く枯れた枝は、緑色の部分まで切り戻します。枝を削って緑色なら生きているので、そこより上で切ります。
- 混んだ枝を抜く
- 内側に向かう枝、交差する枝、真上に強く伸びる枝を付け根から切ります。樹の中に手を入れて向こうが見える程度に透かします。
- とげの多い徒長枝を処理する
- 真上に長く伸びた徒長(勢いよく上へ伸びすぎること)した枝はとげが多く花もつきません。付け根から切るか、三分の一に詰めます。
- 台木の枝を切る
- 接ぎ木の継ぎ目より下から出た枝はカラタチの枝で、大きなとげが目印です。見つけ次第付け根から切ります。
切り口が親指より太いときは癒合剤を塗ります。柑橘は切り口から菌が入って枝が枯れ込むことがあります。
夏枝と秋枝の扱い
柑橘は春・夏・秋の三回枝を伸ばします。春枝には翌年の花がよくつきますが、夏枝と秋枝は太くとげが多く、花がつきにくいです。鉢植えでは六月から七月に伸びた夏枝を半分に詰め、秋枝は伸ばさないようにします。ただし若い樹では夏枝も骨格作りに使えます。
| 枝の姿 | 正体 | 扱い |
|---|---|---|
| 3〜5月に伸びた細めの枝 | 春枝 | 残す。翌年の花がつく |
| 6〜8月に伸びた太くとげの多い枝 | 夏枝 | 半分に詰めるか付け根から切る |
| 9月以降に伸びた柔らかい枝 | 秋枝 | 寒さで傷むので冬前に切る |
| 継ぎ目より下から出た大とげの枝 | 台木の枝 | 付け根から切る |
大きくなりすぎた樹を小さくする
何年も剪定していない樹は高くなり、実が枝先の高い所にしかつきません。柑橘は太い枝を切っても幹から芽を吹くので、二年から三年かけて低く戻せます。一度に全部切ると葉がなくなって弱るので、一年に樹の三分の一までにとどめます。
- 一年目は主幹を切る
- 三月に主幹を目標の高さで切り、側枝は残します。葉を全部落とさないことが大事で、残した枝の葉で樹を養います。
- 二年目に側枝を詰める
- 主幹の切り口から出た新枝が固まったら、残していた高い側枝を目標の幅まで切り戻します。
- 三年目に樹形を整える
- 新枝の中から主枝を選び直し、混んだ枝を抜きます。枝が鉛筆の太さになっているかを目安に、細い枝はさらに一年待ちます。この年から実が戻ってきます。
強く切った年は実がほとんどつきません。三年計画で戻すと決めてから始めます。
切ったあとうまくいかないときの手当て
剪定後に枝が枯れ込む、翌年に花がつかないといった問題は、切る時期か切る量に原因があります。枝の姿を見て症状から切り分け、翌年の剪定で戻します。
| 症状 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 切り口から枝が枯れ込む | 冬に切った・切り口の乾燥 | 枯れた部分を生きた芽の上で切り直し、癒合剤を塗る |
| 翌年に花がつかない | 春枝を切りすぎた・強剪定 | 翌年は枯れ枝と混んだ枝だけにする |
| とげの多い枝ばかり出る | 強く切りすぎた・台木の枝 | 夏枝を詰め、継ぎ目より下の枝は切る |
| 内側が枯れて外だけ葉がある | 透かし不足 | 3月に内側の枝を抜いて日を入れる |
ライムの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
ライムの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はライムの育て方にまとめています。
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