一年の流れを表で見る
ラベージは手のかからない多年草ですが、作業の集まる時期が三つあります。三月の追肥と株分け、六月の花茎切り、七月中旬の刈り込みです。この三つを外さなければ、四月から十月まで柔らかい葉が採れます。表の株の姿と自分の株を見比べて、作業のタイミングを判断してください。
寒冷地では芽出しと収穫の始まりがひと月遅れ、花茎が立つのは七月です。暖地では三月上旬から芽が動き、真夏の葉焼けが強いので七月の刈り込みを早め、鉢は午後に日陰へ移します。表の月は関東の露地を基準に、住んでいる地域の桜の開花時期でずらして読み替えてください。
| 月 | 主な作業 | 株の姿の目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 追肥、株分け、植え付け | 株元から赤みを帯びた新芽が出る |
| 4月 | 収穫開始、水やり | 草丈三十センチ、葉が広がる |
| 5月 | 収穫、苗の植え付け | 草丈五十センチ、中心から花茎が見え始める |
| 6月 | 花茎切り、種用に一本残す | 花茎が三十センチ、放置すると一メートル超 |
| 7月 | 中旬に刈り込み、水やり | 外葉が固くなり、株が倒れ気味 |
| 8月 | 水やり、種の採取 | 刈り込み後の新葉、残した花が茶色くなる |
| 9月 | 収穫、秋の植え付け | 柔らかい葉が再びそろう |
| 10月 | 収穫の終わり、株分け | 葉の勢いが落ちる |
| 11月 | 地上部を刈る、堆肥を置く | 葉が黄色くなり枯れ始める |
| 12月〜2月 | 作業なし | 地上部は枯れ、根で越冬 |
春、芽出しと追肥
三月に入ると株元から赤みを帯びた新芽が立ち上がります。このころに追肥(育ちの途中で足す肥料)を一度与えると、四月からの葉の勢いが変わります。株分けと植え付けも芽が動き出す三月上旬が適期です。四月には草丈三十センチになり、外葉から収穫を始められます。
- 三月上旬に追肥
- 株元から二十センチ離して緩効性肥料をひと握り置き、腐葉土をかぶせます。葉色が濃くて大きいなら量を半分にします。
- 四年目の株は株分け
- 中心が空いて外側だけ葉が出る株は、三月に掘り上げて芽の付いた根を二〜三つに分けます。分けた株はその年の収穫を控えめにします。
- 四月から外葉を摘む
- 草丈三十センチを超えたら、外側の葉柄を付け根で切って使います。中心の若い葉は残し、株の三分の一までにとどめます。
初夏、花茎を切る
五月下旬から六月に、株の中心から太い花茎が立ち上がります。三十センチほどに伸びた段階で根元から切ると、葉が固くならず収穫が続きます。種を採るなら一本だけ残して支柱を添えます。花を残した株は葉が苦くなるので、葉を使うか種を採るかをこの時期に決めます。
- 花茎は三十センチで切る
- 中心の太い茎が三十センチになったら地際で切ります。若い花茎は皮をむいてセロリのように使えます。
- 種用は一本残して支柱
- 残す花茎は二メートル近くなるので、一・五メートルの支柱を添えて麻ひもで二か所留めます。
- 梅雨は株元の風通し
- 混んだ外葉を抜いて株の中に風を通します。地面に触れている葉は病気の入り口になるので取り除きます。
夏から秋、刈り込みと種採り
梅雨明けの七月中旬に株を半分の高さまで刈り込むと、二週間で柔らかい新葉が出て九月から十月まで収穫が続きます。八月は水切れに注意し、残した花が茶色くなったら種を採ります。九月下旬から十月は秋の植え付けと株分けの適期で、十一月に葉が黄色くなったら地際で刈って冬に備えます。
- 七月中旬に刈り込み
- 地際から三十センチを残して外葉を切り、刈った翌朝にたっぷり水を与えます。刈った葉は乾かして保存します。
- 八月は三日雨がなければ水
- 葉が大きく蒸散が多いので、朝に株元へたっぷり与えます。鉢植えは朝夕二回になることもあります。
- 十一月に地上部を刈る
- 葉が黄色くなったら地際で刈り、株元に堆肥をひとすくい置きます。寒冷地でも根は雪の下で生きています。
うまくいかないときの見分け方
時期ごとに起こりやすい失敗があります。春に芽が出ない、初夏に葉が固くなる、夏に倒れる、秋に株が弱る。それぞれ原因が違うので、いつ起きたかで切り分けます。多くは花茎の切り遅れか、水切れです。
同じ症状でも起きた月で原因が変わります。たとえば葉が黄色くなるのが十一月なら休眠に向かう自然な姿で手当ては要りませんが、七月なら水切れです。作業の前に一度、表の時期と株の姿を照らし合わせてから動くと、余計な水や肥料を与えずにすみます。
| 時期 | 起きやすい失敗 | 原因と直し方 |
|---|---|---|
| 3月 | 芽が出てこない | 根腐れか鉢の浅さ。掘って根を確かめ、深鉢へ |
| 5〜6月 | 葉が固く苦くなった | 花茎の切り遅れ。今すぐ切り、半分に刈る |
| 7〜8月 | 株が倒れて広がる | 花茎の放置。切って周りを麻ひもで囲う |
| 8月 | 下葉から枯れ上がる | 水切れ。腐葉土を敷き、朝の水やりを増やす |
| 翌春 | 中心が空いて葉が少ない | 株の老化。三月に株分けして若返らせる |
ラベージの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ラベージの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラベージの育て方にまとめています。
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