苗か種か、地植えか鉢かを先に決める
ラベージはセリ科の多年草で、セロリを濃くしたような香りの葉と茎をスープや煮込みに使います。園芸店に苗が並ぶのは春の四月から五月で、通販なら秋にも手に入ります。種からも育ちますが、発芽に二〜三週間かかり、収穫できる大きさになるのは翌年です。一株で家庭の分は十分に採れるので、まずは苗を一株から始めるのが確実です。
地植えなら三年目以降に背丈が二メートル近くなり、太い直根が深さ五十センチまで伸びます。ベランダなら十号以上の深鉢に一株で、地植えよりひと回り小さく収まります。下の表で自分の環境に近い行を選んでください。
| 場面 | おすすめの始め方 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 庭に一株だけ欲しい | 春に苗を一株、日なた〜半日陰へ地植え | 後ろに植えないと手前の草花を覆う |
| ベランダで葉を少量使いたい | 苗を10号以上の深鉢へ | 根が深いので浅鉢では二年目に弱る |
| 数株まとめて植えたい | 秋に種をまいてポットで冬越し | 株間は一メートル、収穫は翌年から |
| 寒冷地 | 地植えで問題なし | 寒さに強く、雪の下でも根は生きる |
良い苗の見分け方
苗は三号から三・五号ポットで売られ、草丈は十〜二十センチほどです。葉をこするとセロリに似た強い香りが立つ株を選びます。香りが弱い苗は日陰で育てられているか、根が弱っているかのどちらかです。葉の縁が茶色い、下葉が黄色い苗は避け、葉が濃い緑でつやのあるものを選びます。
- 葉をこすって香りを確かめる
- 葉を指で軽くこすり、セロリより強く濃い香りが立つ株を選びます。香りがはっきりしない株は避けます。
- 茎の付け根が太い株を選ぶ
- 株元の茎が鉛筆ほどの太さでしっかり立っている苗が丈夫です。細く長く伸びて倒れている苗は、植えてからも姿が崩れます。
- ポットの底を見る
- 底穴から白い太い根が一本見えるくらいがちょうどよい状態です。根が茶色く回っている苗は直根が傷んでいるので避けます。
植え付けの手順
植え付けの適期は四月から五月と、九月下旬から十月です。真夏は根付く前に葉が焼けるので避けます。ラベージは湿り気のある肥えた土を好み、乾きすぎる砂地では葉が固くなります。植える二週間前に苦土石灰をひと握り、一週間前に堆肥をバケツ一杯分混ぜて深く耕しておきます。直根が伸びるので、耕す深さは四十センチを目安にします。
- 深く耕して植え穴を作る
- 深さ四十センチまで耕し、根鉢より一回り大きな穴を掘ります。株間は一メートル、後ろに壁や垣根がある場所なら手前五十センチは空けます。
- 根鉢を崩さずに置く
- ラベージは直根を傷めると回復に時間がかかります。ポットから抜いたらそのまま穴に置き、根鉢の上面が地面と同じ高さになるよう土を戻します。
- たっぷり水を与える
- 植え穴に水がたまるほど与えて根と土を密着させます。根付くまでの二週間は、土の表面が乾いたら朝に水を足します。
- 株元に腐葉土を敷く
- 乾きを嫌うので、株元に腐葉土かわらを厚さ三センチ敷きます。夏の乾燥と冬の凍結の両方を和らげます。
鉢植えなら十号以上の深鉢に野菜用培養土を入れ、鉢底に軽石を厚めに敷きます。二年目の春には一回り大きな鉢へ植え替えます。
植え付け後に育たないときの見分け方
植えて三週間しても新しい葉が出ないときは、水と根のどちらかに原因があります。ラベージは葉が大きいため水切れの症状がはっきり出ます。土を指で触って乾いていれば水切れ、湿っているのに葉が垂れているなら根の問題です。表で切り分けてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉全体が垂れて土が乾いている | 水切れ | たっぷり与え、株元に腐葉土を敷く |
| 葉が垂れて土が湿ったまま | 根腐れ、深植え | 水を止め、株元の土を少し取り除く |
| 葉が黄色く薄い | 日照不足、肥料切れ | 日の当たる場所へ移し、薄い液体肥料を一回 |
| 葉の縁が茶色く焼ける | 真夏の直射と乾燥 | 午後は日陰になる場所へ、水を増やす |
一年目の育て方の目安
春に植えた苗は、六月には草丈五十センチほどになり、外側の葉から少しずつ使えます。一年目は根を太らせる年と考え、収穫は全体の三分の一までにとどめます。一年目に花茎が上がることはまれですが、上がったら根元から切って株の力を葉に回します。冬は地上部が枯れますが、根は生きていて翌春に前年の倍の大きさで芽吹きます。
- 植え付けから一か月は様子見
- 根付くまでは収穫せず、土の乾きを見て水を与えます。中心から新しい葉が立ち上がってきたら根付いた合図です。
- 六月から外葉を摘む
- 草丈が三十センチを超えたら、外側の葉を一枚ずつ付け根から切って使います。中心の若い葉は残します。
- 秋に株元を整える
- 十一月に葉が黄色くなったら地際で刈り、株元に堆肥をひとすくい置いて冬に備えます。翌春の芽出しが早くなります。
ラベージの苗づくりに使うもの
本葉が出てからポットに移し、根が回ってから花壇や鉢へ。この 2 段階に必要なものです。
- ポリポット(9cm)探す言葉「ポリポット 9cm 園芸」
- 規格の目安
- 直径 9cm が標準。生育の早いものは 10.5cm。
セルトレイのまま育てると根が回りきって傷みます。本葉 2〜3 枚でポットへ移します。
- 育苗用の受け皿トレイ探す言葉「育苗トレイ 受け皿 底面給水」
- 規格の目安
- ポットが並ぶ大きさで、水を張れる深さのあるもの。
上から水をやると小さな苗が倒れます。下から吸わせると茎が締まります。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 苗 薄め」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。苗には規定より薄めて使います。
種まき用土には肥料分がほとんどありません。本葉が出たら薄い液肥で足します。
- 苗を買って植えるなら、育苗の資材は要りません。
- 育苗箱の加温は、春まきの一部を除けば要りません。
ラベージの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラベージの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。