一年の中で管理する時期を見分ける
リコリスは花の時期と葉の時期が分かれていて、手入れが要るのは葉の時期だけです。花の時期は水も肥料も要らず、休眠中は乾かします。ヒガンバナ型と春葉型で葉の時期が異なるため、自分の球根の葉がいつ出るかで管理の時期を決めます。
| 時期 | ヒガンバナ型 (秋に咲き冬に葉) | 春葉型 (ナツズイセンなど) |
|---|---|---|
| 花の時期 | 九月中旬〜十月。水も肥料も不要 | 八月。水も肥料も不要 |
| 葉の時期 | 十月〜四月。日に当て、薄い肥料 | 三月〜六月上旬。日に当て、薄い肥料 |
| 葉が枯れる | 五月。水と肥料を止める | 六月中旬。水と肥料を止める |
| 休眠 | 六月〜八月。乾かす、掘らない | 六月下旬〜七月。乾かす、掘らない |
水やりは葉の時期だけ、庭植えはほぼ雨まかせ
庭植えは植え付け直後を除いて雨まかせで育ちます。鉢植えは葉の時期に土の表面が乾いたらたっぷり与え、葉が黄色くなり始めたら減らし、枯れたら止めます。休眠中の鉢に水をやり続けると球根が腐り、リコリスで最も多い失敗になります。
庭植えでも植え付け直後の一〜二週間だけは、雨がなければ水をやって根を動かします。それ以降は雨だけで十分で、葉の時期に乾燥が二週間以上続いたときに限って与えます。
- 葉の時期は乾いたらたっぷり
- 鉢の表面が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れるまで与えます。冬の葉の時期は乾きが遅いので、二〜三日おきの確認で十分です。
- 冬は暖かい日の午前中に
- ヒガンバナ型は真冬も葉が出ています。凍る夜の前は避け、晴れた日の午前中に与えます。霜で葉先が傷んでも問題ありません。
- 葉が枯れたら止める
- 葉が三分の二以上黄色くなったら水を減らし、完全に枯れたら止めます。鉢は雨の当たらない日陰へ移します。
- 花茎が出たら軽く
- 休眠中に花茎が出てきたら、乾いていれば軽く水をやります。花茎が伸びる勢いを助けますが、やりすぎは禁物です。
肥料は葉の時期に薄く
球根は葉が光合成した養分で太ります。葉が伸びそろったころに追肥(育ちの途中で足す肥料)として、ゆっくり効く粒状の肥料を株元に少量まくか、液体肥料を月に二回ほど与えます。肥料が多すぎると葉ばかり茂って球根が腐りやすくなるので、表示の半分程度に留めます。花の時期と休眠中は与えません。
| 時期 | 肥料 | 量の目安 |
|---|---|---|
| 植え付け時 (六〜八月) | 元肥(植えるときに土に混ぜる肥料)は控えめ | 腐葉土のみ、または緩効性肥料をひとつまみ |
| 葉が伸びそろったころ | 緩効性の粒状肥料か薄い液肥 | 粒状なら株元に一つまみ、液肥は月二回 |
| 葉の時期の終わり (黄変前) | リン酸とカリが多めの液肥を一回 | 球根の充実に |
| 花の時期、休眠中 | 与えない | 球根が腐る |
葉の時期に日を当てる
リコリスは葉の時期に日が当たらないと球根が太らず、翌年の花が減ります。ヒガンバナ型は冬に葉を出すので、落葉樹の下や冬に日が当たる場所が向きます。常緑樹の下や建物の陰に植えて「咲かない」と悩む例が多く、その場合は葉が枯れた後の休眠中に日の当たる場所へ移します。
- 葉の色で日照を確かめる
- 葉が濃い緑で立ち上がっていれば十分です。淡く黄緑で長く垂れるなら日照不足なので、休眠中に移植を検討します。
- 鉢は葉の時期に日なたへ
- 鉢植えは葉が出たら屋外の日当たりのよい場所へ置きます。冬も屋外で構いません。室内は日が足りません。
- 葉を切らない
- 冬の葉が見苦しくても切りません。切ると球根が太らず翌年咲きません。自然に枯れるまで残します。
葉ばかりで咲かない、年々花が減るときの直し方
リコリスが咲かない原因は、葉の時期の日照不足、深植え、分球しすぎた密集、休眠中の過湿による球根の傷みがほとんどです。葉の様子と、休眠中に掘り上げた球根の大きさで判断します。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉は元気だが花が出ない | 植えて一〜二年目、または深植え | 待つ。三年目も咲かないなら休眠中に浅く植え直す |
| 葉が細く淡い | 日照不足 | 休眠中に日の当たる場所へ移す |
| 花が年々小さく少ない | 分球で密集し球根が小さい | 休眠中に掘り上げ、大きい球根を選んで植え直す |
| 葉が出ずに消えた | 休眠中の過湿で球根が腐った | 水はけを直し、固い球根を植え直す |
リコリスは植え替えを嫌います。掘り上げは五年に一度程度に留め、それ以外は肥料と日照で調整します。
花の時期にできること
花茎が出てから咲き終わるまでの二〜三週間は、水も肥料も要りません。強い雨や風で花茎が倒れることがあるので、群植の外側に支柱を立ててひもで囲うと安心です。花が終わったら花茎を根元近くで切り、種を作らせずに球根へ養分を残します。切り花にもなり、水揚げがよく一週間ほど楽しめます。
- 花茎を守る
- 台風の時期と重なるヒガンバナ型は、花茎が伸びたら周囲に支柱を三本立ててひもで囲みます。
- 花後に花茎を切る
- 花びらが枯れたら花茎を根元から五センチほどで切ります。葉が出る前なので、間違えて葉を切る心配はありません。
リコリスの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
リコリスの長く咲かせるコツは作物ページに
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