種類で葉の出る時期と植え時が違う
リコリスは同じ仲間でも、秋に咲いて冬に葉を出す型と、春に葉を出して夏に咲く型があります。どちらも葉のある時期に球根を動かすと弱るため、自分の球根がどの型かを知ってから植え時を決めます。札に品種名があれば、花の色と時期で見分けられます。
| 種類 | 花の時期と葉の時期 | 植え時 |
|---|---|---|
| ヒガンバナ、シロバナマンジュシャゲ (赤・白) | 九月中旬〜下旬に咲き、十月から葉が出て春に枯れる | 六月〜八月上旬 (葉が枯れて花が出る前) |
| ショウキズイセン (黄) | 九月下旬〜十月に咲き、冬に葉 | 六月〜八月上旬 |
| ナツズイセン (淡いピンク) | 八月中旬に咲き、葉は春に出て初夏に枯れる | 六月中旬〜七月 (葉が枯れた直後) |
| キツネノカミソリ (オレンジ) | 八月に咲き、葉は春 | 六月中旬〜七月 |
| 交配種のスプレンゲリなど (ピンク・青みがかる) | 八月下旬〜九月に咲き、葉は冬か春 | 六月〜七月 |
リコリスの球根と葉には毒があり、食べると中毒します。ノビルやニラと葉が似て見えるので、菜園の近くに植えるときは札を立て、食用の野菜と混ざらないよう離します。
球根の入手と植え時の目安
球根は六月から八月に店頭に並びます。買ったらできるだけ早く植えるのが基本で、ヒガンバナ型は八月上旬までに植えないと、九月の花茎が上がる前に根が張れず、その年は咲きません。乾燥した状態で長く置くと球根が弱り、翌年の花も減るので、買い置きはしません。
遅れて八月下旬以降に手に入れた場合も、植えて構いません。その年は咲かないか小さな花になりますが、葉は出て翌年以降は普通に咲きます。
- 固くて大きい球根を選ぶ
- 直径三センチ以上で固く、底に根の跡がしっかりあるものを選びます。柔らかい球根や、表面に黒いカビのあるものは避けます。
- 根が出ていたら傷めずに
- 八月に買った球根は底から白い根が出始めていることがあります。この根を折ると発根が遅れるので、ていねいに扱います。
- 買ったら三日以内に植える
- 乾燥に弱いので、置いておかずすぐ植えます。すぐ植えられないなら湿らせたおがくずや土に軽く埋めて日陰に置きます。
植え場所は日なたか落葉樹の下
花と葉の時期に日が当たれば、夏の休眠中は日陰でも構いません。落葉樹の下は、秋から春に葉を出すヒガンバナ型にとって理想で、冬は木が葉を落として日が当たり、夏は木陰で球根が涼しく休めます。水はけのよい土を好み、雨のたびに水がたまる場所では球根が腐ります。
| 場所 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 落葉樹の下 | 最適 | 冬に日が当たり夏は木陰になる |
| 南向きの花壇 | 向く | 葉の時期に日が十分。夏は乾きすぎに注意 |
| 常緑樹の下や建物の北側 | 不向き | 葉の時期に日が足りず球根が太らない |
| 水はけの悪い低い場所 | 不向き | 夏の休眠中に球根が腐る |
| 鉢植え | 向く | 深めの鉢で数年植え替えない |
植え方と深さ
球根の頭が土の表面からわずかに見えるか、二〜三センチかぶる程度の浅植えにします。深く植えると花が咲きにくく、分球も進みません。株間は十〜十五センチで、群植すると花の時期に見栄えがします。土には腐葉土を混ぜ、元肥(植えるときに土に混ぜる肥料)は控えめにします。
- 土を耕して腐葉土を混ぜる
- 深さ二十センチほど耕し、腐葉土を三割混ぜます。粘土質なら軽石か川砂も混ぜて水はけを上げます。
- 浅く植える
- 球根の首が土の表面に出る程度から、頭に二〜三センチ土がかぶる程度に植えます。深植えは開花を遅らせます。
- 十〜十五センチ間隔で
- 数年で分球して増えるため、詰めすぎると数年後に混み合います。三〜五球をまとめて植えると自然な群れになります。
- 植えたら水をやり、以後は雨まかせ
- 植え付け直後にたっぷり水をやり、その後は雨まかせで構いません。夏に水をやりすぎると球根が腐ります。
- 札を立てる
- 花が出るまで地上に何もないので、場所を忘れて掘り返さないよう札を立てます。隣に別の草花を植えるときの目印にもなります。
植えたのに咲かない、芽が出ないときは
リコリスは植えた年に咲かないことが珍しくなく、根が落ち着いた二年目から本来の花になります。焦って掘り返すと根を傷めてさらに遅れるので、症状で切り分けてから判断します。
| 症状 | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 植えた年に花が出ず葉だけ出た | 植え付けが遅れたか根が落ち着いていない | 正常。翌年以降に咲く |
| 葉も花も出ない | 球根が腐ったか深すぎ | 葉の時期に掘って確かめる。柔らかければ廃棄 |
| 花茎が短く花が小さい | 球根が小さい、日照不足 | 葉の時期に日を当て、追肥(育ちの途中で足す肥料) |
| 二年目以降も咲かない | 深植え、常緑樹の下で葉に日が当たらない | 葉が枯れた後に浅く植え直すか、明るい場所へ |
鉢植えの場合
鉢植えは直径十八センチ以上の深めの鉢に三〜五球植えます。土は赤玉土六に腐葉土四を混ぜ、球根の頭が少し見える浅植えにします。数年植え替えずに育てた方が花付きがよいので、最初から余裕のある鉢を選びます。休眠中の夏は雨の当たらない日陰へ移し、水を控えます。
- 深鉢に浅植え
- 根が長く伸びるので深さ二十センチ以上の鉢を使い、球根自体は頭が見える程度の浅植えにします。
- 葉の時期は日なたに
- 葉が出ている間は日当たりのよい屋外に置き、水は表面が乾いたら与えます。この時期に球根が太ります。
- 三〜四年動かさない
- 根を切られるのを嫌うため、三〜四年は植え替えません。鉢が球根でいっぱいになったら休眠中に株分けします。
リコリスの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
リコリスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はリコリスの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。