完熟の見分け方
マンゴーは受粉から百日から百二十日で熟します。関東の鉢植えなら六月下旬から八月です。完熟のサインは色、香り、硬さの三つで、どれか一つでなく組み合わせで判断します。アーウィンなら実の八割以上が赤く色づき、根元まで赤くなるころが目安です。
| 状態 | 見た目・香り | 判断 |
|---|---|---|
| 未熟 | 緑が多く硬い、香りなし | まだ樹につけておく |
| 色づき始め | 半分赤いが根元が緑 | 1〜2週間待つ |
| 完熟間近 | 全体が赤く甘い香りがし始める | 袋をかけてネットを用意する |
| 完熟 | 触ると少し弾力があり強く香る | 収穫、または自然落下を待つ |
宮崎の完熟マンゴーは実に袋とネットをかけ、自然に落ちるまで待ちます。家庭でも同じ方法が最も確実です。
落下収穫のやり方
樹上で完熟すると実は自然にへたから離れて落ちます。落ちた実は傷むので、実の下にネットや袋を張って受け止めます。ネットで受けた実はその日のうちに食べるか冷蔵します。
落下した実は完熟の証拠ですが、落ちた衝撃で実の内側が傷むことがあります。ネットの底に新聞紙や緩衝材を敷いておくと傷みが減ります。落ちてから半日以上ネットに残っていた実は、当たった部分が柔らかくなっていないか触って確かめてから保存します。
- 色づき始めたらネットを張る
- 実の下に洗濯ネットや果実用のネットを枝からつるして、落ちても実が傷まないようにします。実に直接触れないくらいの余裕を持たせます。
- 毎朝ネットを確かめる
- 完熟した実は朝方に落ちることが多いです。落ちた実はすぐ取り出し、へたの付け根から出る樹液をふき取ります。
- 落ちない実は手で採る
- 全体が赤く香りが強くなっても落ちない実は、実を軽く持ち上げてひねり、へたから外します。抵抗があるうちは早すぎます。
はさみで採るときの注意
自然落下を待てない場合は、完熟間近の実をはさみで採って追熟させます。マンゴーはへたを切ると白い樹液が出て、これが実に付くと黒い染みになり、皮膚につくとかぶれることもあります。
- へたを長めに残して切る
- 実から二センチから三センチ上でへたを切ります。樹液が実の肩に垂れないよう、切ってすぐに実を下向きにして流します。
- 手袋をつける
- マンゴーの樹液はウルシに近い成分を含み、かぶれる人がいます。ゴム手袋をつけ、皮膚についたらすぐ洗います。
- 樹液を洗い流す
- 採った実はへたを下にして水で洗い、樹液を落としてから乾かします。染みが残ると保存中にそこから傷みます。
実の下の枝葉に樹液が付いたままだと黒く変色します。採った後は枝葉も水で流します。
追熟と食べごろの判断
はさみで採った実は常温で追熟させます。二十度から二十五度の室内に置き、三日から一週間で香りが強くなり、実の肩を押すと少し沈む程度になったら食べごろです。冷蔵庫に入れると追熟が止まるので、熟してから冷やします。
| 状態 | 見た目・触感 | 扱い |
|---|---|---|
| 追熟前 | 硬く香りが弱い | 常温で紙に包んで置く |
| 追熟中 | 香りが出て表面に少しつやが出る | 毎日触って確かめる |
| 食べごろ | 肩を押すと少し沈み、甘い香りが強い | 冷蔵庫で2〜3時間冷やして食べる |
| 過熟 | 皮に黒い点が広がり柔らかすぎる | 早めに食べ切るか冷凍する |
追熟の途中でへたの周りが黒くなるのは樹液の染みで、果肉には影響しません。皮全体に黒い点が広がる場合は炭疽病なので、その部分を厚めにむいて食べます。
保存の仕方
完熟した実は冷蔵庫の野菜室で三日から五日持ちます。食べ切れないときは皮をむいて一口大に切り、冷凍すると一か月ほど保存できます。半解凍でシャーベットのように食べられます。
マンゴーは低温に弱く、五度以下の冷蔵庫に長く入れると皮が黒ずみ、果肉が水っぽくなります。冷やすのは食べる直前の数時間にとどめ、長く置くなら十度前後の野菜室を使います。
- 冷蔵は熟してから
- 追熟が済んだ実をポリ袋に入れて野菜室へ入れます。未熟なまま冷やすと甘くなりません。
- 冷凍は切ってから
- 皮をむいて種の周りをそぎ、一口大にして重ならないよう並べて凍らせます。凍ったら袋にまとめます。
甘くならないときの原因
見た目は熟しているのに甘みや香りが弱いときは、収穫が早すぎたか、実が育つ間の環境に原因があります。翌年に向けて原因を切り分けます。
| 症状 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 酸味が強く香りが弱い | 収穫が早すぎた | 自然落下を待つ。ネットを使う |
| 甘いが水っぽい | 収穫前に水を与えすぎた | 色づいてからは土が乾いてから与える |
| 実が小さく味が薄い | 実を残しすぎた | 翌年は葉40〜50枚に1個へ減らす |
| 色づきが悪い | 日当たり不足 | 実の周りの葉を少し減らし、日に当てる |
鉢植えは実の数が少ないぶん一個ごとの出来がよく分かります。収穫した日と味を記録しておくと、翌年の摘果と水やりを直す手がかりになります。
マンゴーの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
マンゴーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はマンゴーの育て方にまとめています。
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