時期で水の量を変える
メロン・マクワの水やりは、いつも同じ量を与えるのではなく、株の育ち方に合わせて三段階で変えます。根を張らせたい前半は控えめに、実が太る中盤はしっかりと、甘さを乗せる終盤はふたたび絞るという流れです。
この切り替えを知らずに毎日同じだけ与えると、つるばかり茂って実が付かなかったり、収穫直前に実が割れたりします。畑では雨の量も水やりのうちなので、梅雨と真夏で見方を変えます。
| 時期 | 水のやり方 | 肥料 |
|---|---|---|
| 植え付けから受粉まで | しおれない限り与えない | 元肥だけで足りる |
| 受粉から実が卵大まで | 土が乾いたらたっぷり | 一回目を足す |
| 実が太る盛り | 乾かさない。畑なら週に一度 | 二回目を足す |
| 収穫前の二週間 | ほとんど与えない | 足さない |
受粉までは水を控えて根を張らせる
植え付けからつるが伸びるまでの時期に水を与えすぎると、根が浅い場所にとどまり、夏の暑さに耐えられない株になります。日中に葉がしおれても、夕方に戻るなら水は足りていると考えて構いません。
水を控えるかわりに、地面のマルチと敷きわらで乾きすぎを防ぎます。つるが伸び始めたらわらを敷いておくと、雨のはね返りによる病気も同時に防げます。
- 夕方に葉を見る
- 日中しおれても夕方に戻るなら水は足りています。夕方も垂れたままなら翌朝にたっぷり与えます。
- 指で土を探る
- 株元から離れた場所を五センチほど掘り、湿り気があれば与えません。乾いて崩れる土なら与えどきです。
- わらを敷く
- つるが伸びる範囲に敷きわらを広げます。土の乾きすぎと雨のはね返りを同時に防げます。
実が太る盛りはしっかり与える
受粉から二週間ほどで実は急に大きくなります。この時期だけは水切れが命取りで、一日でも切らすと実の伸びが止まり、そこに筋が入ったり形がゆがんだりします。畑なら週に一度、株元から離した位置にたっぷり与えます。
容器づくりでは根の張れる範囲が狭いため、真夏は朝と夕方の二回になることもあります。ただし受け皿に水をためたままにすると根が傷むので、余った水は捨てます。
- 株元を避けて与える
- つるの先の下あたりに与えます。根の先は株元より外にあり、そこに水を届けるほうが吸わせやすくなります。
- 朝に与える
- 日中の暑い時間に与えると土の中が蒸れます。朝のうちに与え、夕方は乾き具合を見るだけにします。
- 受け皿を空にする
- 容器づくりでは受け皿の水を必ず捨てます。ためたままだと根が呼吸できず、下葉から黄色くなります。
収穫前の二週間は水を絞る
実の大きさが決まったあとは、水を絞ることで甘みが乗ります。この時期に雨が続いたり水を与えたりすると、実が水を吸って割れ、味も薄くなります。屋根のない畑では、株元に雨よけの覆いをかけるだけでも違います。
葉が昼にしおれても、この時期なら問題ありません。ただし葉が完全に枯れ上がると実が育たなくなるので、朝の様子で判断します。
- 採る二週間前に止める
- 受粉の札を見て収穫予定日の二週間前になったら、意図して水を止めます。畑なら雨よけをかけます。
- 朝の葉で判断する
- 朝に葉が立っていれば絞りを続けます。朝から垂れたままなら少量だけ与えて枯れ上がりを止めます。
- 雨の前に採る
- 採りごろが近い株は、まとまった雨の予報が出たら前日に採ります。割れてからでは戻せません。
追肥は二回に分けて少しずつ
追肥(育ちの途中で足す肥料)は、実が卵ほどの大きさになったころと、握りこぶし大になったころの二回に分けます。一度に多く与えると、つるや葉ばかり茂って実が付かない、いわゆるつるぼけになります。
肥料は株元ではなく、つるが伸びた先の外側にまきます。窒素分の多い肥料を終盤まで続けると、甘みが乗らず日持ちも悪くなるので、二回目までで終わりにします。
- 一回目を与える
- 実が卵ほどになったら、株から五十センチ離した位置に化成肥料をひとつかみまいて土と混ぜます。
- 二回目を与える
- 実が握りこぶし大になったころにもう一度、同じ量を株から離した位置に与えます。以降は足しません。
- 葉の色を見る
- 新しい葉が濃い緑で大きく、巻きぎみなら多すぎです。薄い黄緑で小さければ足りていない合図になります。
水と肥料でつまずいたときの切り分け
葉やつるの様子から、水と肥料のどちらがずれているかはある程度読めます。つるだけが勢いよく伸びるなら肥料過多、下葉から黄色くなるなら根の傷みか肥料切れ、実が割れるなら水の急な変化です。
- つるぼけを直す
- 葉が大きく茂って花が咲かないときは肥料を止め、つるの先を摘んで伸びを抑えます。水も控えめにします。
- 下葉の黄色を見分ける
- 株元から順に黄色くなるなら肥料切れ、まだらな黄変なら病気か根の傷みです。前者は少量の追肥で戻せます。
- 実の割れを防ぐ
- 乾いた土に急に大量の水が入ると割れます。一度に与えず、二回に分けて土をならすように与え直します。
- 水切れの跡を見る
- 実の表面に細い筋が入っていたら、その時期に水を切らした跡です。次の実からは頻度を上げます。
メロン・マクワの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
メロン・マクワの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はメロン・マクワの育て方にまとめています。
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