症状から原因を読み分ける
同じ葉の変色でも、白い粉ならうどんこ病、まだらな黄色ならべと病、株ごと昼にしおれるならつる割病というように、見た目で原因はかなり絞れます。手当てはそれぞれ違うので、まず見分けます。
見分けの目安は、変色が葉の表だけか裏にも出ているか、株の一部か全体かの二点です。朝と昼の二回、同じ株を見て確かめると、水切れと病気の違いがはっきりします。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | その葉を取り、風通しを良くする |
| 葉がまだらに黄変 | べと病 | 下葉を外し、水を葉にかけない |
| 昼だけ株がしおれる | つる割病 | 株ごと処分。翌年は接ぎ木苗にする |
| 葉に丸い食べあと | ウリハムシ | 朝に捕る。苗のうちは覆いをかける |
ウリハムシは苗のうちが勝負
オレンジ色の小さな甲虫で、植えたばかりの苗の葉を丸くかじります。本葉が数枚しかない時期に葉を食われると立ち直れないため、苗のうちは物理的に近づけないのがいちばん確実です。
つるが伸びて葉の枚数が増えれば、多少かじられても株は育ちます。成虫は動きが素早いので、気温の低い早朝に捕ると取りやすくなります。
食べられた葉は元に戻りませんが、新しい葉が次々に出るようになれば被害は追い越せます。株を早く大きくすることが結局はいちばんの対策になります。
- 覆いをかける
- 植え付け直後から不織布やあんどんで囲います。つるが囲いを越えるまで続ければ、被害はほぼ止まります。
- 早朝に捕る
- 気温が上がる前は動きが鈍く、手で捕まえられます。下に容器を構えて葉を揺すると落ちてきます。
- 光るものを敷く
- 銀色のマルチや反射材を敷くと飛来が減ります。地面からの照り返しを嫌う性質を利用します。
うどんこ病は風通しと早取りで抑える
葉の表に白い粉をまいたような斑点が出る病気で、梅雨明けの乾いた時期に広がります。放っておくと葉全体が白くなって光を受けられなくなり、実の甘みが乗らないまま終わってしまいます。
葉が重なって風が抜けない場所から出るので、混みすぎた葉を外して光と風を通します。最初の数枚のうちに取り除けば、広がりはかなり抑えられます。
- 見つけた葉を取る
- 白い斑点の出た葉は付け根から切り、畑の外へ持ち出します。その場に置くと胞子が飛び散ります。
- 葉を間引く
- 重なった葉を数枚外し、株の中まで光が入るようにします。つるの向きを整えるだけでも通りが良くなります。
- 薬に頼るとき
- 広がって手に負えないときは、野菜用として売られている薬剤を表示どおりに使います。収穫前の日数を必ず守ります。
つる割病と土から来る病気
晴れた日の昼だけ株全体がしおれ、朝夕は戻る症状をくり返したあと枯れる病気です。土の中の菌が原因で、いちど出た場所では薬でも止まりません。株を抜いて処分し、その土ではしばらくウリ科を作らないようにします。
予防の要は接ぎ木苗を使うことと、同じ場所でウリ科を続けないことです。狭い畑なら、年ごとに作る場所をずらす計画を先に立てておきます。
- しおれ方を見る
- 昼にしおれて朝に戻るのをくり返すなら土の病気を疑います。水切れなら水を与えた翌朝に完全に戻ります。
- 株ごと処分する
- 疑わしい株は迷わず早めに根ごと抜き取り、畑の外へ出して処分します。残しておくと土の中で菌が増え、周りの健康な株にも次々と広がります。
- 翌年の場所を変える
- 同じ場所でウリ科は三年から四年空けます。難しければ接ぎ木苗と新しい土の容器づくりに切り替えます。
実の割れや変形は病気ではない
実が縦に割れる、片側だけ膨らむ、表面に筋が入るといった症状は虫でも菌でもなく、水や受粉のむらから来る生理的な障害です。原因が分かれば次の実で確実に直せます。
障害は薬では直りません。次の実に向けて水のやり方と受粉のしかたを変えることが、そのまま手当てになります。記録を残しておくと翌年の判断が早くなります。
| 見た目 | 起きていること | 次に直す方法 |
|---|---|---|
| 縦に割れる | 乾いた土に急に水が入った | 収穫前は水を絞り、雨よけをかける |
| 片側だけ太る | 花粉の付き方が片寄った | 受粉のとき花全体に均一に付ける |
| 表面に細い筋 | 太る時期の水切れ | 実が太る盛りは乾かさない |
| 中に空洞 | 採り遅れ | 受粉の札の日数どおりに採る |
病害虫でつまずいたときの切り分け
手当ての順番は、まず広がりを止める、次に原因を減らす、最後に次作の予防を決める、の三段階です。全部の株を一度に薬でどうにかしようとするより、悪い葉を取るほうが早く収まります。
- 悪い部分を取る
- 白い葉、まだらな葉、腐った実をまず外します。取り除くだけで進行が遅くなり、様子が見やすくなります。
- 環境を変える
- 混みすぎなら葉を減らし、湿りすぎなら排水の溝を切ります。原因の環境を残したままでは再発します。
- 残す株を決める
- 土の病気が疑われる株は思い切って抜きます。残す株に手をかけたほうが収穫は増えます。
- 翌年に備える
- その年に出た病気を書き留め、次は接ぎ木苗、場所替え、雨よけのどれで防ぐかを決めておきます。
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