加温できるかでまく時期を選ぶ
ミニトマトは育ちが早く、種をまいてから1段目の花が咲きかけるまで50日から60日です。大玉より10日ほど短いので、まく時期の選択肢が広がります。ヒーターマットなどで加温できるなら3月上旬にまいて5月上旬に植え、加温できないなら4月上旬に窓辺でまいて5月下旬から6月上旬に植えます。
初めて種から育てるなら、加温のいらない4月まきが失敗の少ない方法です。収穫の始まりは7月中旬ころと遅れますが、ミニトマトは秋まで房が続くので、収穫量はそれほど減りません。
| 作型 | まく時期 | 植える時期 | 置き場所 |
|---|---|---|---|
| 加温する早まき | 3月上旬〜中旬 | 5月上旬 | ヒーターマットと窓辺 |
| 窓辺だけの遅まき | 4月上旬〜中旬 | 5月下旬〜6月上旬 | 南向きの窓辺 |
| 寒冷地 | 4月上旬 | 6月上旬 | 窓辺、夜は部屋の中央 |
| プランターの追加株 | 5月上旬 | 6月中旬 | 屋外の日なた |
ミニトマトの種は一袋に数十粒入っていることが多く、全部まくと苗が余ります。育てる株数の1.5倍を目安にまきます。
セルトレイにまいてから鉢上げする
ミニトマトの苗は根の再生が早く、鉢上げ(小さな容器から大きな鉢へ移すこと)で傷んでもすぐに回復します。粒数が多いのでセルトレイや小さなポットにまとめてまき、育ちのよい苗だけを9センチから12センチのポットへ移すと、置き場所が少なくて済みます。用土は市販の種まき用土を使います。
- 湿らせた土を詰める
- 種まき用土に水を含ませ、握って軽く固まる程度にしてからセルトレイに詰めます。表面は指でならして平らにします。
- 深さ5ミリに1〜2粒
- 1穴に1〜2粒を置き、5ミリほど土をかけて軽く押さえます。浅すぎると種皮をかぶったまま芽が出て、双葉が開きません。
- 受け皿から水を吸わせる
- トレイを水を張った受け皿に置き、土の表面が湿るまで下から吸わせます。上からかけるより種が動かず、発芽がそろいます。
温度は発芽で高く、芽が出たら下げる
発芽の適温は地温25度から30度で、4日から6日で芽が出ます。3月の室内は夜の地温が15度前後まで下がるので、早まきでは育苗用のヒーターマットか、湯を入れたペットボトルと一緒に発泡スチロール箱へ入れて土を温めます。4月まきなら日中に暖まる窓辺で足ります。
芽が出たら昼は20度から25度、夜は10度から15度に下げます。ミニトマトの苗は夜10度を下回ると育ちが止まるので、窓辺に置いた苗は冷え込む夜だけ部屋の中央へ移します。
- 冷える夜は窓から離す
- 窓ガラスの近くは夜に外と同じくらい冷えます。天気予報の最低気温が5度を下回る夜は、苗を部屋の中央の台の上へ移します。
- 晴れた昼は窓を少し開ける
- 晴れた日の窓辺は30度を超えます。昼に25度を超えたら窓を少し開けるか、苗を窓から30センチほど離して温度を下げます。
| 時期 | 昼 | 夜 | 家庭でのやり方 |
|---|---|---|---|
| 発芽まで | 地温25〜30度 | 地温20度以上 | ヒーターマットか箱に入れる |
| 発芽〜本葉2枚 | 20〜25度 | 12〜15度 | 窓辺で日に当てる |
| 本葉3枚以降 | 20〜25度 | 10〜13度 | 晴れた日は屋外へ出す |
| 植える前の1週間 | 外気 | 10度以上 | 夜も外に置いて慣らす |
ミニトマトは勢いが強く、夜が暖かいとすぐに徒長(茎が細長く伸びて倒れやすくなること)します。暖房の効いた部屋に夜通し置くのは避けます。
芽が出たら光に当てて株を選ぶ
ミニトマトの芽は一日で数センチ伸びることがあるので、芽が見えたらすぐに光の当たる場所へ移します。窓辺の苗は光の来る方へ傾くので、毎日鉢の向きを半回転させます。茎を指で軽く触って、ぐらつかずに硬いなら順調です。
- 芽が出たら覆いを外す
- 芽が土を持ち上げたら、乾き止めのラップや新聞紙を外します。朝に見つけたら、その日のうちに窓辺の一番明るい場所へ移します。
- 双葉で1本に間引く
- 1穴に2本出たら、双葉が開いたころに茎の太い方を残し、もう1本は根元をはさみで切ります。
- 本葉2枚でポットへ
- 本葉が2枚になったら9センチから12センチのポットに移します。双葉のすぐ下まで土に埋めると、埋めた茎から根が出て苗が安定します。
- 水やりは朝に乾いたら
- 土の表面が乾いていたら、朝に鉢底から流れるまで与えます。湿っているうちに与え続けると根が弱り、双葉の下が細くくびれて倒れます。
- 下葉が薄くなったら液肥
- ポットに移して2週間ほどたち、下の葉の色が薄くなってきたら、薄めた液体肥料を週に1回与えます。
1段目の花が咲きかけたら植える
植える目安は本葉7枚から8枚、1段目の花房の花が咲きかけたころです。最低気温が10度を超える日が続くことを確かめてから植えます。プランターで育てる場合も同じで、花が見えないうちに植えると葉と茎ばかり茂ります。
- 1週間かけて外に慣らす
- 植える1週間前から昼は屋外に出し、後半の3〜4日は夜も外に置きます。風の強い日は軒下に置き、苗が折れないようにします。
- 花と気温を見て植える
- 1段目の花が1つ2つ咲き始め、最低気温が10度を超える日が続いたら植えます。まだ寒い年は、一回り大きな鉢に移して待たせます。
苗作りでつまずいたときの原因と立て直し
ミニトマトの苗の失敗は、ほとんどが窓辺の寒暖差と水のやりすぎから来ます。症状から原因を切り分けて、まき直す前に今の苗で立て直せるかを確かめます。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 双葉が種皮をかぶったまま | 覆土が浅く乾いた | 霧吹きで湿らせ、ふやけたら外す |
| 茎が細く倒れる | 夜の暖かさと光不足 | 夜は涼しい場所、昼は屋外の日なたへ |
| 葉の裏が紫色になる | 夜10度を下回った | 夜は窓から離すか箱へ。暖まれば戻る |
| 根元がくびれて倒れる | 土の過湿で立枯れ | 倒れた苗は抜き、水を控える |
苗が足りなくなったら、育っている株のわき芽(葉の付け根から出る芽)を10センチほどで切って水に挿すと、1週間ほどで根が出て予備の苗になります。
種まきの手順
ミニトマトは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
ミニトマトの種まきでよくある質問
ミニトマトの種はいつまく?
ヒーターマットなどで加温できるなら3月上旬にまいて5月上旬に植え、加温できないなら4月上旬に窓辺でまいて5月下旬から6月上旬に植えます。
ミニトマトの種はどうやってまく?
粒数が多いのでセルトレイや小さなポットにまとめてまき、育ちのよい苗だけを9センチから12センチのポットへ移すと、置き場所が少なくて済みます。
ミニトマトは何日で発芽する?
発芽の適温は地温25度から30度で、4日から6日で芽が出ます。
ミニトマトの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
ミニトマトの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミニトマトの育て方にまとめています。
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