節がなければ芽は出ない
モンステラで増やせるのは、節を1つ以上ふくむ茎だけです。節とは葉の付け根にある輪状の跡で、そこから新芽と気根が出ます。葉と葉柄だけを挿すと、根が出ても芽は永久に出ません。
節に短い気根の突起がついた枝を選ぶと、発根が数週間早まります。すでに伸びた気根がある枝なら、それを切らずに土や水へ一緒に入れます。
方法は目的で決まります。何のために増やすのかを先に決めておくと、切る場所も時期も自然に定まります。下の表で近い目的を選んでから、その方法の節へ進んでください。
| 増やす目的 | 向く方法 | 始める時期 |
|---|---|---|
| 伸びすぎた株を切って仕立て直す | 挿し木 | 五月から七月 |
| 根が出るのを目で見て確かめたい | 水挿し | 五月から九月 |
| 節の多い古い茎から数をとる | 茎伏せ | 五月から七月 |
| 大株を枯らさずに二つに分ける | とり木 | 六月から八月 |
適期は5〜9月です。気温が20℃を下回ると発根が止まり、切り口が塞がる前に腐るため、冬の作業は避けます。
四つの方法を使い分ける
方法は挿し木、水挿し、茎伏せ、とり木の四つです。大きくなりすぎた株を仕立て直すついでなら挿し木、失敗せずに大株を分けたいならとり木が向きます。
| 方法 | 使う部分 | 発根までの目安 | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| 挿し木 | 節を1〜2個ふくむ先端 | 3〜5週間 | 切り戻しと同時に増やしたいとき |
| 水挿し | 節を1〜2個ふくむ先端 | 2〜4週間 | 発根を目で確かめたいとき |
| 茎伏せ | 葉を落とした古い茎 | 4〜8週間 | 節の多い茎から数を取りたいとき |
| とり木 | 切らずに気根へ水苔を巻く | 6〜10週間 | 大株を確実に分けたいとき |
挿し木の手順
挿し木は切り戻しと同時に行うのが効率的です。切った先端をそのまま使うため無駄が出ず、親株は低く仕立て直され、子株は数週間で根を出します。
- 枝を切り取る
- 節の3センチほど下を、清潔なハサミで切ります。葉は1〜2枚だけ残し、残りは落として蒸散を減らします。大きな葉は半分に切っても構いません。
- 切り口を乾かす
- 切ってすぐには挿さず、風通しのよい日陰に30分から1時間置いて切り口を乾かします。湿ったまま挿すと雑菌が入って黒く腐ります。
- 肥料のない土に挿す
- 赤玉土の小粒や鹿沼土など、肥料を含まない土に節が埋まる深さで挿します。肥料入りの土は発根前の切り口を傷めます。
- 明るい日陰で管理する
- 直射を避け、土を乾かさない程度の湿りを保ちます。透明な袋をかぶせて湿度を上げると成功率が上がりますが、毎日開けて換気します。
水挿しは発根が目で見える
水挿しは根が出たかどうかを目で確かめられるのが利点で、初めて増やすときに向きます。ただし土に移すときに一段階手間が増えます。
- 水は浅くする
- 節が浸かる程度の浅さにします。茎全体を沈めると酸素が足りずに腐ります。葉は水に触れさせません。
- 2〜3日に1回替える
- 水が濁ると雑菌が増えて切り口が腐ります。替えるときに切り口を洗い、ぬめりがあれば指でこすり落とします。
- 根が3〜5センチで土へ
- 水中で出た根は水に適応した根なので、長く伸ばしてから植えると土の中で傷みます。3〜5センチで鉢上げし、しばらくは土を乾かしすぎないようにします。
水挿しのまま何か月も置くと、株は生きていても新しい葉がほとんど増えません。増やすなら早めに土へ移します。
茎伏せで数を取る
- 節ごとに切り分ける
- 葉を落とした古い茎を、節を1つずつふくむ長さに切り分けます。上下を取り違えないよう、切ったときに向きを覚えておきます。
- 横に寝かせて置く
- 湿らせた水苔か赤玉土の上に、節の芽が上を向くよう寝かせ、茎の下半分が埋まる程度に土をかけます。完全には埋めません。
- 動かさずに待つ
- 芽が出るまで4〜8週間かかります。途中で掘り返すと出かけた根が切れます。乾かさず、明るい日陰でそのまま待ちます。
失敗の原因はこの四つ
- 節が入っていない
- 葉と葉柄だけを挿した場合、根は出ても芽は出ません。何か月経っても葉が増えないならこの失敗で、途中からの立て直しはできません。
- 切り口が腐った
- 乾かさずに挿した、水を替えなかった、気温が低いのどれかです。黒くなった部分を節を残して切り直し、乾かしてからやり直します。
- 葉を残しすぎた
- 根がないうちに大きな葉を何枚も残すと、水が足りずに葉から萎れます。挿す前に葉を1〜2枚まで減らします。
- 日に当てすぎた
- 発根前は水を吸えないため、明るい窓辺でも葉が焼けます。根が動き出すまでは、ふだんより光の弱い場所に置きます。
とり木は失敗が少ない
- 巻く位置を決める
- 切り取りたい位置の少し下で、気根が出ている節を選びます。根を作ってから切り離すので、切った後に水を吸えず萎れる失敗がありません。
- 水苔を巻く
- よく湿らせた水苔を節と気根を包むように巻き、透明な袋かラップで覆って上下をひもで留めます。中の様子が見えるようにしておきます。
- 湿りを保って待つ
- 水苔が乾いたら袋の口から水を足します。乾かすと出かけた根が止まります。明るい日陰で6〜10週間、根が水苔に回るまで待ちます。
- 切り離して植える
- 根が水苔全体に回ったら、包んだ位置のすぐ下で切り離します。水苔は無理に外さず、そのまま鉢の土に埋めて植えつけます。
とり木は株の姿を崩さずに増やせますが、時間がかかります。急がないなら最も確実な方法です。
モンステラの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
モンステラの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモンステラの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。