記録の型を先に決めておく
観察でつまずくのは、日によって測り方が変わることです。ある日は地面から、次の日は鉢のふちから測ると、伸びたのか縮んだのか分からなくなります。最初に基準を決め、紙に書いて鉢のそばに貼っておきます。
- 測る場所を固定する
- 支柱に油性ペンで印をつけ、そこを起点にします。つるは曲がるので、まっすぐ伸ばして測るか、支柱の何周目かで数えます。
- 撮る位置を固定する
- 写真は毎回同じ場所から同じ向きで撮ります。鉢の下に立ち位置の目印を置くと、あとで並べたとき伸びが一目で分かります。
- 測る時刻を決める
- 背丈も花の数も朝と夕方で違って見えます。毎日同じ時刻、できれば朝の同じ時間に測ります。
- 休んだ日も残す
- 測れなかった日は空欄にせず、測らなかったと書きます。空欄のままだと、あとで結果を読むとき数え違えます。
記録すると面白い項目
| 目的 | 測り方 | 分かること |
|---|---|---|
| 開く時刻を知りたい | 朝、15分おきに見る | 前夜の暗さと開花時刻の関係 |
| 花の増え方を知りたい | 咲いている花だけ数える | 日が短くなるほど増える動き |
| 伸びる速さを知りたい | 支柱の印から測る | 気温が高い日ほどよく伸びること |
| 肥料の効きを知りたい | 本葉を数え、1枚を測る | 肥料と日照の効き方の違い |
全部を毎日やると続きません。花の数と伸びた長さの2つを毎日、ほかは週に1回と決めると最後まで続きます。
開く時刻をはかってみる
- 前の晩に印をつける
- 翌朝開きそうな、ねじれてふくらんだつぼみを選び、そばにひもで目印をつけます。当日探し回らずにすみます。
- 開いたと決める基準
- 花びらの縁が離れて中心が見えたときを開花とします。基準を決めないと、日によって早い遅いがぶれます。
- 日没の時刻も書く
- その日の日の入りの時刻をいっしょに記録します。日没から開花までの時間が、季節が進んでもほぼ一定になることが見えます。
- 暗さを変えて比べる
- 同じ大きさの株を2鉢用意し、片方だけ夕方から箱をかぶせます。翌朝の開花時刻の差が実験の結果になります。
つるの巻く向きを確かめる
あさがおのつるは決まった一方向にしか巻きません。上から見下ろして、時計回りか反時計回りかを自分の目で確かめ、絵に描いて残します。本によって右巻きと左巻きの呼び方が逆になるので、呼び名ではなく向きを図で残すのが確実です。
- 逆向きに巻いてみる
- つるの先を1周だけ逆向きに巻きつけ、翌朝どうなっているかを見ます。ほどけて垂れていれば、向きが決まっている証拠になります。
- 先端の動きを追う
- 伸びている先端は空中で円を描いて支えを探します。1時間おきに真上から写真を撮ると、回っている向きが分かります。
- ほかのつる植物と比べる
- 同じ場所で育つほかのつる植物と巻く向きを比べます。種類によって向きが違うことが分かると、結論が一段深くなります。
実験でほどけたつるは、元の向きに巻き直せば数日で元に戻ります。折らないよう朝のうちに直します。
花の色は土の酸度では変わらない
土を酸性にすれば青くなると考えられがちですが、あさがおはあじさいと違い、土の酸度で花の色は変わりません。色を決めるのは品種と、花びらの細胞の中の酸性度で、つぼみのうちは赤紫、開くときに細胞の中がアルカリ寄りに変わって青くなります。
だから朝に青かった花が、しぼむころに赤紫へ戻る品種があります。これは弱ったのではなく、開花のときに動いた細胞の中の酸性度が戻ったためです。
- 色を戻す実験
- しぼんだ花を紙の上でつぶし、酢をひとしずく落とすと赤く、重曹の水を落とすと青く変わります。花の中で起きたことを外で再現できます。
- 写真で時刻を残す
- 同じ花を開いた直後としぼむ直前に撮り、並べて色の違いを見せます。時刻を書き添えると変化の速さが伝わります。
- 土をいじる実験は不向き
- 酸度を変えた土で育てても色は変わらず、根を傷めるだけで終わります。実験としては花びらを使うほうが結果が出ます。
つぶした花の汁は紙や服に色が残ります。紙皿の上で行い、終わったら道具と手をすぐ洗います。
種の採り方
花がしぼんだあと、根元がふくらんで丸い実になります。この実が緑のうちに採ると中身が未熟でしぼみ、翌年発芽しません。茶色く乾いて、指ではじくとかさかさと音がするまで待ちます。
- 採る合図
- 実の皮が茶色くなり、外側のがくが反り返ったら採りどきです。花が終わってからおよそ1か月が目安になります。
- 落ちる前に採る
- 熟した実は自分で割れて種を落とします。ネットの袋や不織布を実にかぶせておくと、落ちても回収できます。
- 1つの実の中身
- 実の中は部屋に分かれていて、種は多くて6粒ほど入っています。数を記録すると、株ごとの差が見えて研究の材料になります。
- 採ったあとの乾燥
- 実ごと数日から1週間、風通しのよい日陰で乾かしてから割ります。生乾きのまま袋に入れるとかびます。
種の保存と翌年まくとき
- しっかり乾かす
- つやのある黒か茶色で、指で押しても凹まない硬さになるまで乾かします。軽くて平たい種は中身が入っていないので除きます。
- 紙の袋で保存
- 封筒など紙の袋に入れ、品種と採った日を書きます。密閉した袋は湿気がこもるので、乾燥剤を入れないなら紙が無難です。
- 置き場所
- 涼しく暗い場所に置きます。冷蔵庫に入れるなら乾燥剤といっしょに密閉し、出し入れのたびに結露させないことです。
- 翌年の発芽率
- きちんと乾かした種は数年もちますが、年ごとに落ちます。翌春はいつもより少し多めにまいて、間引きで調整します。
採った種は親と同じ花色になるとは限りません。色が混じるのも記録の題材になるので、株ごとに袋を分けておきます。
あさがおの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はあさがおの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。