草丈三十センチで最初の摘心
モロヘイヤを放っておくと、一本の茎が背丈ほどまでまっすぐ伸び、下のほうは硬い枝になってしまいます。草丈が三十センチから四十センチになったところで摘心(先端を切って枝分かれを促すこと)をすると、脇から枝が出て収穫量が何倍にもなります。
早すぎると株の力が足りず枝が細くなり、遅すぎると下の節が硬くなって芽が出にくくなります。手で折って簡単に折れる高さが、ちょうどよい合図です。
| 姿 | すること | その後 |
|---|---|---|
| 草丈三十センチ | 先端を摘む | 一週間ほどで脇芽が動く |
| 脇枝が五本以上 | 枝ごとに先端を摘む | 枝数がさらに倍になる |
| 茎が硬く木質化 | その節では摘まない | 一段上のやわらかい節で摘む |
指で折れる位置を選ぶ
摘む位置はいつも同じで、指でつまんで抵抗なく折れるところです。折れずに筋が残るなら、そこは硬くなっているので一段上に上がります。この判断だけ覚えておけば、道具がなくても摘めます。
はさみを使う場合は、葉の付け根から少し上を切ります。付け根ぎりぎりで切ると、そこから出るはずの脇芽まで落としてしまいます。
- つまんで折る
- 先端から十五センチほどの位置を指でつまみ、横に倒すように折ります。抵抗なく折れればそこが摘みどきです。
- 節の上で切る
- はさみを使うときは葉の付け根の一センチほど上で切ります。付け根を残すと脇芽が確実に出ます。
- 朝のうちに行う
- 気温の低い朝に摘むと切り口の乾きが早く、株の傷みも小さくなります。摘んだ枝も日持ちします。
- 雨の日を避ける
- 切り口から菌が入りやすいので、雨の日と雨上がりは避けます。晴れた日の午前中が向いています。
脇芽を伸ばして枝数を増やす
摘心のあと、切った節のすぐ下の葉の付け根から二本の脇芽が伸びます。これを伸ばして、それぞれがまた三十センチほどになったところで同じように摘みます。くり返すたびに枝数が増え、収穫できる先端の数も増えます。
枝が混みすぎて風が通らなくなったら、内側に向いた弱い枝を付け根から外します。株の外側に向いた枝を残すと、光がよく当たってやわらかい葉になります。
- 二本を残す
- 摘心後に出た脇芽のうち、勢いのそろった二本を残します。三本以上出たら細いものを付け根で外します。
- 枝ごとに摘む
- 伸びた枝がそれぞれ三十センチになったら、同じ要領で先端を摘みます。これで枝数が四本になります。
- 内向きの枝を外す
- 株の内側に向かう枝は光が当たらず葉が薄くなります。付け根から外して風の通り道を作ります。
- 高さをそろえる
- 全体の高さが腰のあたりに収まるように摘み続けます。手の届く高さに保つと収穫が楽になります。
摘んだ枝はそのまま収穫になる
摘心で切り落とした先端は、そのまま食べられます。長さ十五センチほどのやわらかい部分を摘んでいるので、葉も茎も刻んで使えます。摘心と収穫を別の作業だと考えず、同じ行為の二つの目的だと考えると分かりやすくなります。
摘んだあとはすぐ水に浸けておくと、しおれずに持ちます。畑からそのまま台所へ運べるのが、家庭菜園でモロヘイヤを作る利点です。
- すぐ水に浸ける
- 摘んだ枝の切り口を水に浸けておきます。三十分ほどでしゃきっと戻り、保存中のしおれも防げます。
- 硬い部分を分ける
- 指で折れなかった下側の茎は硬いので、葉だけを外して使います。茎はまとめて畑に戻します。
- その日のうちに使う
- モロヘイヤは日持ちがしません。摘んだ日に調理するか、ゆでて冷凍しておくと無駄になりません。
花が咲いたら摘心はやめる
秋になって日が短くなると、先端に黄色い小さな花が付き始めます。花が咲いたあとにできる実と種には、口にしてはいけない成分が含まれます。花が見え始めたら、その株の収穫と摘心は終わりにします。
花の付いた枝は摘み取って処分し、実を残さないようにします。種を採る目的がないなら、株ごと早めに片づけるのがいちばん安全です。
- 先端をよく見る
- 九月に入ったら摘むたびに先端を確かめます。つぼみらしい小さな粒が見えたら、そこから先は食べません。
- 花の枝を外す
- 花の付いた枝は付け根から切り、実ができる前に処分します。台所には持ち込まないようにします。
- 株を片づける
- 花が全体に回ったら株ごと抜いて処分します。畑に残すとこぼれ種が翌年に出てきます。
摘心でつまずいたときの切り分け
枝が増えない、葉が硬い、株が倒れるといった結果は、摘む高さと時期のずれから起きます。どれも次の摘み方を変えれば取り戻せるので、株を抜く前に一度確かめます。
- 枝が増えないとき
- 摘んだ位置が硬すぎた可能性があります。一段上のやわらかい節で摘み直し、追肥を一回入れて力を戻します。
- 背が高くなりすぎたとき
- 摘心の回数が足りていません。手の届く高さまで思い切って切り戻し、そこから枝を出させ直します。
- 葉が小さいとき
- 枝を出させすぎて株の力が分散しています。弱い枝を減らし、残した枝に力を集めます。
- 株が倒れたとき
- 起こして支柱に結び、株元に土を寄せます。折れていなければ数日で立ち直り、収穫も続けられます。
モロヘイヤのわき芽かき・整枝に使うもの
この作業でいちばん気をつけるのは、切り口から病気を移さないことです。道具そのものより、使い方に関わるものを挙げます。
- 園芸ばさみ探す言葉「園芸ばさみ ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後のステンレス製。細い茎を切るので、剪定ばさみより小回りの利くものを。
よく切れるはさみは切り口が潰れません。潰れた切り口は乾きにくく、病気の入り口になります。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80% のもの。スプレー式が作業中に使いやすいです。
ウイルス性の病気は、はさみを介して株から株へ移ります。株を変えるたびに刃を拭くだけで防げます。
- 誘引テープ探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後。伸びる素材のもの。
整枝したあとは枝の位置が変わります。そのつど留め直すので、切って使える長さのものが便利です。
- わき芽は指で折れる大きさのうちに取れば、はさみは要りません。手で折ったほうが切り口も早く乾きます。
- 癒合剤は太い枝を切る木の作業のもので、野菜には要りません。
モロヘイヤの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモロヘイヤの育て方にまとめています。
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