手をかけるところと放っておくところ
シバザクラで枯らす原因の多くは世話のしすぎです。露地に根付いた株は水やりも肥料もほぼ要らず、必要なのは花後の刈り込みと草取り、それに数年ごとの株の更新だけです。何をして何をしないかを最初に整理します。
| 場面 | 水やり | 肥料 |
|---|---|---|
| 露地・根付いた株 | 真夏に一週間以上雨がなければ | 花後と秋に少量の緩効性肥料 |
| 露地・植え付け一か月以内 | 土が乾いたら朝に | 与えない |
| 鉢植え・春秋 | 表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 花後に置き肥をひとつまみ |
| 鉢植え・真夏 | 朝に一回、夕方に垂れていればもう一回 | 与えない |
| 冬 | 露地は不要、鉢は乾いたら | 与えない |
水やりの判断
シバザクラの葉は細く固いので、しおれのサインが分かりにくい植物です。葉の色が緑からくすんだ灰色がかった色に変わり、触るとかさついているのが水切れの目安です。逆に葉が黄色く柔らかくなっているなら水のやりすぎか根腐れで、水を止める側の判断になります。
水やりの回数を決めるより、株を見て決める習慣を付けるほうが確実です。同じ場所でも、斜面の上と下、日向と木陰では乾き方がまったく違います。
- 葉の色と手触りで見る
- 緑がくすんで灰色がかり、触ってかさついていれば水切れです。株元の土を指で掘って乾いていることも確かめます。
- 朝に株元へ
- 水は朝のうちに株元へ注ぎます。日中や夕方に葉を濡らすと、夜に蒸れてかびが出ます。
- 真夏は控えめに
- 猛暑でぐったりして見えても、土が湿っていれば与えません。暑さでの一時的な休みと水切れを混同しないようにします。
- 鉢は持ち上げて確かめる
- 鉢植えは表面が乾いても中が湿っていることが多いので、持ち上げて軽ければ与えます。
肥料は花後と秋に少量
シバザクラは肥料を欲しがりません。追肥(育ちの途中で足す肥料)は花が終わった五月と、涼しくなった十月の二回、緩効性肥料を株の周りにひとつまみ程度で十分です。窒素が多いと葉が伸びすぎて隙間に風が通らず、梅雨に蒸れて枯れ込みます。
| 時期 | 肥料 | 量の目安 |
|---|---|---|
| 5月(花後の刈り込み後) | 緩効性の化成肥料 | 一株にひとつまみ、株元から離して |
| 6月〜9月 | 与えない | 蒸れと徒長を防ぐ |
| 10月 | 緩効性の化成肥料 | 一株にひとつまみ |
| 11月〜3月 | 与えない | 休眠中 |
液肥を毎週与えると確実に肥料過多になります。シバザクラに液肥はまず要りません。
草取りが最大の管理
シバザクラは草丈が低いので、株の間から伸びる雑草に日を奪われると弱ります。特にスギナやチガヤのような地下茎で広がる草は、シバザクラの中に入り込むと取り除きにくくなります。面ができるまでの一年目は月に二回、以後も春と秋にこまめに抜きます。
草取りを怠って一夏放置すると、翌年の面がまだらになります。忙しくても月に一度は面全体を見て回り、目立つ草だけでも抜いておくのが目安です。
- 小さいうちに抜く
- 雑草が五センチほどのうちに根ごと抜きます。大きくなってから抜くとシバザクラの根も一緒に持ち上がります。
- 雨上がりに作業
- 土が湿っている雨上がりは根が抜けやすく、シバザクラを傷めません。乾いた日に無理に引くと株がちぎれます。
- 地下茎の草は根気よく
- スギナやドクダミは一度で取れません。見つけるたびに抜き続け、二年ほどで弱らせます。
- 除草剤は使わない
- シバザクラのすぐ近くで除草剤を使うと株も枯れます。面の中の草は手で抜きます。面の中の草は手で抜き、通路だけに使います。
夏の蒸れを防ぐ
関東の梅雨から真夏にかけては、株の内側が蒸れて茶色く枯れ込むのが最大の問題です。花後に刈り込んで株を薄くしておくこと、株の間に落ち葉やごみをためないこと、水を控えめにすることの三つで防ぎます。
- 花後に三分の一刈る
- 五月の花後に株全体を三分の一ほど刈り込み、風が通る厚さにします。刈らない株は梅雨に必ず蒸れます。
- 株の間のごみを取る
- 枯れ葉や落ち葉が株の間にたまると湿気がこもります。梅雨前に熊手で軽くかき出します。
- 枯れた部分は早く切る
- 茶色くなった部分を見つけたら、周りの健全な部分まで切り戻して広がりを止めます。切ったものはその場に残さず持ち出します。
元気がないときの見分けと直し方
シバザクラの不調は「乾きすぎ」「湿りすぎ」「肥料過多」「古くなった」の四つにほぼ分かれます。葉の色と株の年数を見て切り分け、それぞれ逆の手当てをします。
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉が灰色がかりかさつく | 水切れ | 朝に株元へたっぷり与える |
| 葉が黄色く柔らかい | 水のやりすぎ・根腐れ | 水を止め、水はけを直す |
| 葉が伸びすぎ花が少ない | 肥料過多・日照不足 | 肥料を止め、花後に深く刈る |
| 中心から茶色く枯れる | 蒸れか株の老化 | 枯れた部分を切り、さし芽で更新 |
植えて四年以上たった株は、どれだけ管理しても中心が枯れてきます。手当てより、さし芽で新しい株を作って植え替えるほうが早く面が戻ります。
シバザクラの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
シバザクラの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシバザクラの育て方にまとめています。
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