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ムベの植え付け

ムベの植え付け|常緑つる性の性質に合う場所選びと二株植えの考え方

ムベの栽培イメージ

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ムベは常緑のつる植物で、一株では実が付きにくい果樹です。場所と株数を決めてから植えます。

植える前に決める三つのこと

ムベはアケビの仲間ですが、葉を落とさず一年中緑を保ちます。つるは十メートル近く伸び、フェンスや棚を覆うので、植える場所は「登らせるものがある」「日が半日以上当たる」「別の株を置ける」の三点で決めます。

苗は接ぎ木ではなく実生や挿し木が多く、同じ親から増やした苗どうしでは受粉しにくいことがあります。品種名や由来の違う苗を二株そろえるのが実を採る近道です。

場所向き不向き理由
フェンス沿い向くつるを横に広げやすく花芽も付きやすい
パーゴラ・棚向く実が垂れ下がり収穫しやすい
北向きの壁際やや不向き花は咲くが実の色づきと甘みが鈍い
鉢植え条件付き十号以上で行灯仕立てにすれば可能

常緑なので冬も日陰を作ります。南側の窓の前に植えると冬の室内が暗くなります。

適期は春と秋の二回

ポット苗は三月中旬から四月、または九月下旬から十月に植えます。落葉樹と違って真冬の植え付けは根の活動が止まっていて向きません。関東平野部なら春植えが安全で、寒冷地は春だけにします。暖地は秋植えでも冬までに根が張ります。

苗を選ぶ
葉が濃い緑で厚みがあり、つるの根元が鉛筆より太い苗を選びます。葉が黄ばんで落ちかけている苗は根が傷んでいる目安です。
穴を掘る
直径五十センチ、深さ四十センチほど掘り、掘り上げた土に腐葉土をバケツ二杯混ぜます。元肥(植えるときに入れておく肥料)は緩効性のものをひと握りにとどめます。
根鉢を崩さず植える
ムベは根を切られるのを嫌います。ポットから抜いたら根鉢を崩さず、接ぎ目や根元が土に埋まらない高さに据えて土を戻します。
たっぷり水を回す
植え穴に水を注いで土をなじませ、根元をわらや腐葉土で覆います。最初の一年は乾いたら水をやり、根付いたら雨任せで足ります。

二株の置き方

受粉のために二株植える場合、離しすぎると虫が花粉を運びにくくなります。三メートル以内、同じフェンスや棚に登らせるのが目安です。逆に近すぎるとつるが絡んで見分けがつかなくなるので、根元は一メートル以上離します。

根元を一〜三メートル離す
同じ棚の両端、または同じフェンスの二か所に植えます。つるは棚の上で出会って構いませんが、どちらの株か分かるよう根元に札を付けます。
開花期がそろう苗にする
同じ店で同じ時期に入荷した苗なら開花がそろいやすいです。一株だけ先に植えて翌年もう一株を足す場合も、開花の時期を見て確かめます。

どうしても一株しか置けないなら、近所にアケビやムベがあるかを見ておきます。数十メートル以内にあれば虫が花粉を運ぶことがあります。

鉢植えにするなら

ベランダで育てるなら十号鉢に行灯仕立てが現実的です。つるが長く伸びるので、支柱を三本立てて輪をつけ、らせん状に巻き付けます。土は赤玉土六に腐葉土四の水はけの良い配合が向きます。

鉢の大きさ支柱の高さできること
八号一メートル葉を楽しむ、実はほぼ期待しない
十号一・五メートル二株そろえれば数個の実
十二号以上二メートルベランダ棚で十個前後の実

植えた年の管理

植え付けた年は実を期待せず、根を張らせることに集中します。伸びてきたつるは切らずに支柱やフェンスへ巻き付け、根元の雑草を抜いて水の競合を減らします。夏の乾燥が最大の敵で、根が浅いうちは三日雨がなければ水をやります。

肥料は植え付け時の元肥で足ります。秋に葉の色が薄くなったら、緩効性肥料をひと握り株元から離して施す程度にとどめます。与えすぎるとつるばかり伸びて、翌年以降の花芽が付きにくくなります。

つるを一本に絞る
根元から何本もつるが出たら、太い一〜二本を残して他を付け根で切ります。残したつるを支柱にゆるく結び、上へ導きます。
夏の乾きを確かめる
指を土に第二関節まで差し込み、乾いていればバケツ一杯を株元にゆっくり注ぎます。表面が湿っていても中が乾いていることがあるので必ず触って確かめます。
冬は根元を覆う
十一月に株元へ腐葉土やわらを五センチほど敷きます。植えた年の根は浅く、霜柱で持ち上がって切れるのを防ぎます。

根付かないときの切り分け

植えて一か月たっても新しいつるが伸びないときは、根が動いていない合図です。常緑樹は落葉樹より根付きに時間がかかるので、まず葉の色と張りを見て、原因を一つずつ切り分けます。

症状考えられる原因手当て
葉がしおれて垂れる水切れか根の乾き根元を掘って湿り具合を確かめ、乾いていればたっぷり水をやる
葉が黄色くなり落ちる水のやりすぎか深植え水を控え、根元が土に埋まっていれば掘り上げて高く植え直す
葉は緑のまま伸びない植え付け直後の休み常緑樹は根付くまで二か月ほど止まることがあるので待つ
つるの先だけ枯れる寒風か強い霜寒冷紗で風を遮り、春に枯れた部分を切り戻す

ムベの植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

ムベの収穫までのコツは作物ページに

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