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桑の月別の作業

桑の月別作業カレンダー|剪定・施肥・収穫の年間の流れ

桑の栽培イメージ

読むのに約 4

桑は5〜6月に実が集中し、それ以外の作業は少ない木です。剪定の時期を外さないことが要点です。

年間の全体像

桑の1年は、冬に切って形を作り、春に芽吹きと同時に花が付き、初夏に実が一斉に熟し、夏に切り戻して翌年の枝を作る流れです。実の時期が短く集中するので、5月から6月の準備を早めに済ませておきます。

月より芽の姿で決める
同じ月でも年によって1〜2週間ずれます。芽のふくらみ、開花、実の色づきを目印にして、表の時期を前後に動かします。
地域で読み替える
暖地は2週間早め、寒冷地は2〜3週間遅めに読みます。寒冷地でも桑は耐えるので防寒は要りませんが、剪定は雪解け後の3月上旬にします。
株の状態主な作業
1〜2月休眠冬剪定・寒肥・植え付け
3〜4月芽吹きと開花芽かき・水やり開始
5〜6月実が太り次々に熟す毎日の収穫・防鳥・敷物
7〜8月枝が伸びるお礼肥・夏の切り戻し・害虫の見回り
9〜10月枝が固まる肥料を止め、落ち葉と落果の片付け
11〜12月落葉枯れ枝の整理・植え替え

実が採れるのは短くても2週間、ポップベリーのような多収の品種なら1か月ほど続きます。品種でこの表を動かします。

冬 12月から2月

冬は剪定と肥料の季節です。桑は芽吹きが早く、3月に入ると芽がふくらみ始めるので、太い枝を切る作業は2月中に終えます。寒肥も芽が動く前に施しておくと、芽吹きと実の肥大に間に合います。

作業ねらい
12月落葉後に枯れ枝と落ち葉を片付けるカイガラムシや病気の越冬場所をなくす
1〜2月冬剪定・高さを詰める・主枝の更新収穫できる高さを保ち、前年枝を残す
2月寒肥・植え付け・植え替え芽出しと実の肥大に使う養分を用意

枝に白い殻のような虫が付いていたら、冬のうちに歯ブラシでこすり落とします。葉がない時期のほうが見つけやすく落としやすい作業です。

春 3月から4月

3月下旬に芽がふくらみ、4月には葉と同時に目立たない小さな花穂が出ます。桑の花は風で受粉し、虫や人の手は要りません。この時期は芽の整理と水やりの開始だけで、大きな作業はありません。

4月に芽かき(不要な芽を取る作業)
切り口の周りから出た多数の芽のうち、内向きや混み合ったものを指でかき取ります。残す芽は枝1本あたり3〜4本が目安です。
遅霜は気にしない
桑は芽吹きが早いわりに霜に強く、関東平野部で花が凍ることはまずありません。寒冷地で5月に霜が続く年だけ、鉢植えを軒下へ寄せます。
鉢植えの水やりを再開
葉が出ると急に水を吸い始めます。冬の感覚のままにすると4月に水切れするので、表土が乾いたら鉢底から流れるまで与えます。

4月の花はごく小さく、気づかないうちに実になっています。緑の小さな粒が枝に並んでいたら、それが実です。

初夏 5月から6月

5月中旬から実が赤くなり、下旬から黒紫に熟し始めます。桑の実は一斉ではなく次々に熟し、熟すとすぐに落ちるので、この時期は毎日見回ります。防鳥と敷物は色づく前に用意しておきます。

時期作業注意
5月上旬株元にシートを敷き、防鳥ネットを張る赤くなり始めてからでは鳥に先を越される
5月下旬〜6月中旬毎日か2日おきに熟した実を採る黒紫になった実だけを採り、赤い実は残す
6月下旬最後の実を採り終えたら切り戻し開始落ちた実は必ず拾って片付ける

実が太る時期の水切れは実が小さいまま落ちる原因です。鉢植えは毎日、地植えも雨が続かなければ与えます。

夏 7月から8月

収穫が終わったらお礼肥を与え、伸びすぎた枝を切り戻します。7月から8月はクワノメイガの幼虫が葉を巻いて食べる時期でもあり、葉が筒状に巻いていたら中の虫を取ります。切り戻しは7月末までに終えます。

7月上旬にお礼肥
収穫が終わったら化成肥料を2月の半分ほど、株元から離してまきます。実で消耗した株を回復させ、翌年の実を付ける枝を作ります。
7月中に切り戻す
収穫後、伸びた枝を半分ほどに詰めます。8月以降に切ると出た枝が冬までに固まらず、翌年の実が付かないので、7月中に済ませます。
巻いた葉を探す
葉が糸で巻かれて筒になっていたらクワノメイガの幼虫がいます。見つけたら葉ごと取って踏みつぶします。数が多ければ野菜用の殺虫剤を使います。

8月に肥料を足すと枝が止まらなくなります。葉の色が薄くても秋まで待ち、翌年2月の寒肥で補います。

秋 9月から11月

秋は枝が固まって冬に備える時期で、やることはほとんどありません。肥料と剪定を控えて株を静かにしておき、落ち葉と落ちた実を片付けて病害虫の越冬場所を減らします。鉢植えの植え替えは落葉後に行います。

肥料も剪定もしない
9月以降に切ったり肥料を与えたりすると、枝が冬までに固まらず枝先が枯れます。伸びた枝が気になっても冬まで待ちます。
落ち葉を片付ける
11月に葉が落ちたら株元から集めて処分します。葉に病気の菌や害虫の卵が残っていると、翌年の発生源になります。
鉢植えは11月に植え替え
落葉したら根鉢の外周を3センチほど削り、新しい用土で一回り大きな鉢に植えます。2年に一度が目安です。

紅葉は黄色で、桑は葉が一斉に落ちます。落ちるのは正常なので、病気と間違えて慌てないでください。

やり損ねた作業の立て直し方

作業を落とした月があっても、桑は丈夫なので大半は翌年に持ち越せます。ただし冬剪定と夏の切り戻しは時期を過ぎると翌年の実に響くので、気づいた時期を見て、取り返すか見送るかを判断します。

やり損ねた作業気づいた時期立て直し方
冬剪定3月の芽吹き後太枝は切らず、混んだ細枝だけ抜いて翌冬に回す
寒肥4月以降量を半分にして5月上旬までに与える
夏の切り戻し8月以降切らずに見送り、翌年2月に高さを詰める
落果の片付け落ち葉と一緒に片付け、冬に幹を見回る

遅れを取り返そうと肥料を増やすのがいちばん危険です。桑は肥料が足りなくても実は付きますが、多すぎると付きません。

桑の栽培に一年を通して使うもの

木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。

    アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。

    直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。

    冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
    規格の目安
    目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
    数量の目安
    高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。

    色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
  • チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。

桑の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は桑の育て方にまとめています。

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