水が要る時期は限られる
緑豆は畑ならほぼ雨まかせで育ちます。水やりを考えるのは、花が咲いてから莢がふくらむまでの三週間ほどで、この時期に極端な日照りが続いたときだけです。
| 時期 | 水やり | 見るところ |
|---|---|---|
| 6月〜7月 | 不要 | 梅雨の雨で足りる。水たまりのほうが問題 |
| 8月(花の時期) | 日照りが続いたら | 昼にしおれ、夕方も戻らなければ与える |
| 9月(莢がふくらむ) | 乾きすぎたら | 莢を触って中の豆の手ごたえを確かめる |
| 10月以降 | 止める | 莢が茶色くなり始めたら乾かして仕上げる |
追肥はほとんど不要
緑豆に追肥(育ちの途中で足す肥料)を与えると、葉が濃い緑になって背丈だけが伸び、花が落ちて莢が付かなくなります。根粒菌が窒素を作るので、元肥が控えめなら最後まで何も足さずに育ちます。
足すとしたら、葉が全体に黄緑で背丈も伸びていない株に限り、花の咲き始めに一度だけです。葉が濃い緑を保っているなら、何もしないのが最良の手入れになります。
- 葉の色で決める
- 葉が濃い緑なら足りています。全体に黄緑で小さいときだけ、株から十五センチ離した位置に化成肥料を軽くまきます。
- 与えるなら花の前に
- 足すのは花が咲き始めるころの一回だけです。莢がふくらんでから足しても葉が茂るだけで豆は増えません。
- 株元には置かない
- 肥料が根に直接触れると傷みます。必ず離した位置にまき、土と軽く混ぜてから水をやります。
根を掘って小さな粒が付いていれば、根粒菌が働いている証拠です。この状態なら肥料を足す必要はまったくありません。
土寄せと草の管理
緑豆は背丈が五十センチから八十センチほどになり、莢が付くと重みで倒れます。倒れると莢が土に触れて傷むので、花が咲く前に土寄せ(株元へ土を寄せて支えること)をしておきます。
草は六月から七月に生えるものが問題です。葉が茂って畝を覆ってからはほとんど生えなくなるので、勝負は植えてから一か月半と考えてください。
- 本葉四枚で一回目
- 畝の間の土を削って株元に五センチほど寄せます。同時に生えている草も一緒に埋めてしまえます。
- 花の前に二回目
- 七月下旬に、株元が隠れるまで十センチほど寄せます。倒れにくくなり、風の強い日も安心です。
- 花のあとは草を切るだけ
- 八月以降は草を抜かず、地際で切ります。抜くと緑豆の根も動いて、咲いた花が落ちてしまいます。
プランターでも作れる
緑豆は株が小さいので、深さ二十五センチ以上のプランターでも育ちます。六十センチの容器に二株から三株が目安で、乾燥に強いぶん、他の豆より水やりの失敗が少ないのが利点です。
ただし収穫量は限られます。プランター二つで穫れる乾いた豆は百グラム前後で、料理に使うというより、もやしを育てる種を自給する感覚で楽しむのがちょうどよい規模です。
- 深めの容器に三株
- 深さ二十五センチ以上、幅六十センチの容器に三株を目安に植えます。詰めると莢の数が減ります。
- 元肥入りの土でよい
- 野菜用の培養土をそのまま使い、追加の肥料は入れません。豆類は肥料が多いと葉ばかり茂ります。
- 乾いたら与える
- 表面が白く乾いてから、底から流れ出るまで与えます。毎日与える必要はなく、乾かし気味で構いません。
花と莢の付き方を見る
緑豆は八月に黄色い小さな花を咲かせ、そのあと細い莢が付きます。莢は熟すと黒くなるのが特徴で、大豆や小豆のように茶色にはなりません。初めて作ると枯れたように見えて驚きます。
花と莢が同時に付き、熟す時期もばらばらになるのが緑豆の性質です。株全体が一度に穫りごろになることはないので、何度かに分けて収穫する前提で見ていきます。
莢は熟すにつれて下の枝から順に色が変わっていきます。株の上のほうがまだ緑でも、下の枝に黒い莢があれば、そこから収穫を始めて構いません。
- 黒い莢を探す
- 莢が黒くなったものが熟したしるしです。緑の莢と黒い莢が同じ株に混在するのが普通の姿です。
- 花が続くうちは待つ
- 新しい花が咲いている間は株がまだ働いています。全体を刈らず、熟した莢だけを摘み取ります。
水と肥料でつまずいたときの切り分け
緑豆の不調は、葉ばかり茂る、莢が付かないという二つに集約されます。葉の色と背丈を見れば、原因が肥料か水かは切り分けられます。
- 葉が濃く背が高い
- 肥料のやりすぎです。以後の追加をやめ、土寄せで倒れを防ぎます。莢は減りますが株は枯れません。
- 花が落ちて莢が付かない
- 花の時期の日照りが原因のことが多いです。たっぷり水をやれば、あとから咲く花で取り返せます。
- 下葉から黄色くなる
- 水はけが悪くて根が傷んでいます。畝の間に溝を切って水を抜き、しばらく水やりを止めます。
- 全体が小さいまま
- 日照不足か酸性の強い土です。今年は諦め、翌年は日なたを選び、石灰を先に入れておきます。
緑豆の育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
緑豆の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は緑豆の育て方にまとめています。
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