まいた日にネットをかける
菜の花はアブラナ科で、アオムシ、コナガ、キスジノミハムシ、アブラムシがそろって来ます。九月から十月はどれも活動が盛んな時期なので、まいた日に目の細かい防虫ネットをかけて物理的に防ぎます。
ネットは一ミリ以下の目のものを使い、裾を土で押さえて隙間をなくします。冬になって虫が減ったらネットを外し、収穫の作業をしやすくします。外す目安は霜が降り始めるころです。
- まいた日にかける
- トンネル支柱を立ててネットをかけ、裾を土に埋めます。発芽を待ってからでは、双葉のうちに食害を受けます。
- 間引きのたびに点検
- ネットを開けたついでに葉裏を見て、卵や幼虫が付いていないかを確かめます。見つけたらその場で取ります。
- 霜のころに外す
- 十二月に入って虫が減ったら外します。かけたままだと収穫のたびに開け閉めが要り、つぼみを見落とします。
虫の見分け方と対処
症状を見れば虫の種類はおよそ見分けられます。菜の花で厄介なのは、葉ではなくつぼみに付く虫です。摘んで食べる部分なので、気づいたときにはすでに口に入る場所にいることになります。
数が少ないうちは手で取るのが最も確実です。増えて手に負えないときだけ、なばな類に登録のある野菜用の殺虫剤を使い、ラベルの適用作物と収穫前日数を必ず確かめてから使います。
| 症状 | 考えられる虫 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉に小さな丸い穴が多数 | キスジノミハムシ | ネットで飛来を防ぐ。株元の土も食われる |
| 葉が透けて白くなる | コナガの幼虫 | 葉裏を見て手で取る。低温でも活動する |
| 葉が大きく食われている | アオムシ | 見つけ次第取る。卵は葉裏の黄色い粒 |
| つぼみに小さな虫が密集 | アブラムシ | 水で流す。摘む直前は薬を使わない |
つぼみに入るアブラムシへの手当て
アブラムシは寒い時期でもネットの中や葉の付け根で越冬し、二月に気温が上がると一気に増えます。つぼみの隙間に入り込むと、摘んだあとの水洗いだけでは落ちにくくなります。
収穫が続いている株では薬が使いにくいので、見つけしだい水の勢いで流すのが基本です。数株なら指でつぶしても構いません。摘んだつぼみは、薄い塩水にしばらく浸けてから洗うと出てきます。
- 二月に見回りを増やす
- 気温が上がる時期に新芽と葉の付け根を見ます。小さな虫が数匹いたら、その日のうちに水で流してしまいます。
- 水の勢いで流す
- 散水の口を細くして勢いを付け、つぼみと葉裏に当てます。株が倒れない程度の勢いにとどめます。
- 摘んだあとは塩水に
- つぼみを薄い塩水に十分ほど浸けると、隙間に潜んだ虫が浮いてきます。そのあと流水で洗ってから調理します。
根こぶ病は連作を避けて防ぐ
アブラナ科を続けて作った畑では、根にこぶができて日中にしおれる根こぶ病が出ます。菜の花は畝を半年以上使うので、出ると被害が長引きます。薬で治せないため、出た株は根ごと抜いて畑の外で処分します。
予防は三つです。同じ畝にアブラナ科を二年以上作らないこと、酸性の土を石灰で中和すること、畝を高くして水はけをよくすること。前作の記録を畝ごとに残しておくと迷いません。
- しおれた株の根を見る
- 日中にしおれて朝に戻る株を抜き、根にこぶがあるかを確かめます。こぶがあれば周りの株も注意して見ます。
- 二年以上あける
- カブ、大根、小松菜、キャベツ、白菜も同じ仲間です。これらのあとの畝は避け、豆類やナス科のあとを選びます。
- 畝を高くする
- 水がたまる畑では高さ十五センチ以上の畝にします。病原菌は湿った土のほうが広がりやすくなります。
寒さと湿りによる障害
菜の花は寒さに強い野菜ですが、それでも真冬の乾いた北風に当たり続けると葉のふちが白く枯れます。株ごと枯れることはほとんどないので、あわてずに不織布で風だけを防ぎます。
逆に雨が続いて株元が込み合うと、灰色のかびが出ます。下葉を整理して風を通し、傷んだ葉は畑の外へ持ち出します。冬の障害は、防寒と風通しの二つでほぼ抑えられます。
| 見た目 | 原因 | すること |
|---|---|---|
| 葉のふちが白く枯れる | 霜と乾いた北風 | 不織布をかけて風を防ぐ |
| 葉に灰色のかびが付く | 雨続きと株元の込み合い | 傷んだ葉を取り風を通す |
| 茎が縦に裂ける | 急な生育と寒さの繰り返し | 裂けた枝は摘む。食味は落ちない |
| 葉が紫がかる | 低温で養分を吸えない | 気温が上がれば戻る。施肥は控える |
病害虫でつまずいたときの切り分け
葉が食われる、しおれる、つぼみに虫、葉が黄色い。症状ごとに原因が違い、うつるものと株一つで終わるものがあります。まずはうつるかどうかを見分けてから動きます。
- ネットの中で食われる
- 裾の隙間から入ったか、土の中にいた虫です。裾を押さえ直し、葉裏と株元を探して手で取り除きます。
- 日中しおれ朝に戻る
- 根こぶ病を疑い、一株抜いて根を確かめます。こぶがなければ水切れなので、たっぷり与えて様子を見ます。
- つぼみに虫が入った
- アブラムシです。水で流し、摘んだあとは薄い塩水に浸けます。収穫の直前に薬を散布するのは避けます。
- 下葉が黄色く落ちる
- 病気ではなく肥料切れか、株元の込み合いです。追肥(育てながら足す肥料)を入れ、枯れ葉を取って風を通します。
菜の花の収穫までのコツは作物ページに
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