咲かない原因を先に見分ける
ネリネが咲かないときは、球根が小さいか、休眠が不十分か、深植えか、鉢が大きすぎるか、日照不足かのどれかです。どれに当たるかは、葉の様子と球根の大きさ、夏の管理を振り返れば分かります。原因を決めずに植え替えや肥料を試すと、かえって咲かない年が延びます。
| 状態 | 疑う原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉は元気だが花茎が出ない | 深植えか鉢が大きい | 翌夏に浅く、小さい鉢に詰めて植え直す |
| 葉が細く少ない | 日照不足か球根が小さい | 日なたに移し、二年かけて太らせる |
| 夏に葉が残っていた | 休眠していない | 翌春に断水して確実に休眠させる |
| 植え替えた翌年 | 根が傷んで環境が変わった | そのまま動かさず二年目を待つ |
根詰まりが花を呼ぶ
ネリネは根が鉢の中でいっぱいになり、球根同士が押し合うくらいの状態でよく咲きます。植え替えを嫌う球根で、一度植えたら三年から五年は同じ鉢のまま育てます。毎年植え替えたり、大きな鉢に移したりするのは、咲かない原因を自分で作ることになります。
根詰まりを嫌う球根が多い中で、ネリネは例外です。鉢の縁に根が回り、土がほとんど見えないくらいになった鉢ほど、秋に複数の花茎を上げます。植え替えたくなったら、まず今年咲いたかどうかを思い出してから判断します。
- 三年は動かさない
- 植え付けから三年は同じ鉢で育て、球根が鉢の縁まで詰まり、分球で鉢が持ち上がるようになるまで待ちます。
- 分球で増えてきたら
- 球根が鉢からあふれそうになったら、夏の休眠中に取り出して分けます。分けた球根はやはり小さめの鉢に詰めて植えます。
- 土の入れ替えは表面だけ
- 植え替えない年は、秋に鉢の表面の土を1センチほど削って新しい土を足すだけで十分です。球根の肩は出したままにします。
夏の休眠を確実に取らせる
サルニエンシス系のネリネは、夏に乾いた状態で高温にあうことで花芽が育ちます。梅雨と夏に水が入ると花芽が作られず、球根も腐りやすくなります。葉が枯れたら鉢ごと雨の当たらない場所に移し、8月まで一滴も水を与えないのが花を咲かせる最大の秘訣です。
- 6月に断水する
- 葉が枯れ上がったら水を止め、鉢を軒下の風通しのよい場所に置きます。日陰でも構いませんが、蒸れる場所は避けます。
- 鉢のまま夏を越す
- 掘り上げずに鉢のまま休眠させると根を傷めません。掘り上げるなら分球や植え替えをするときだけにします。
- 8月下旬に水を再開
- 8月下旬から9月上旬に一度たっぷり水を与えて休眠を破ります。二週間から三週間で花茎の先が見えてきます。
夏も葉があるボーデニー系は断水しません。葉があるかどうかで系統を見分けてから管理を選びます。
秋の日照で花茎が立つ
花茎が伸びる9月から10月は、一日六時間以上の日光が要ります。日照が足りないと花茎が細く長く伸びて倒れ、花色も薄くなります。花茎が伸びるころは鉢を日なたに置き、つぼみが色づいてきたら雨と強い西日を避けた場所で咲かせると花が長持ちします。
| 時期 | 置き場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 9月(芽出し) | 一日中日の当たる場所 | 花茎を太く短く立たせる |
| 10月上旬(つぼみ) | 日なた、雨よけの下 | つぼみを雨で傷めない |
| 10月中旬〜11月(開花) | 午前の日が当たる場所 | 強い西日と雨で花びらが傷む |
花を長く楽しむ切り花と管理
ネリネの花は一本の花茎に十輪前後が集まり、二週間から三週間ほど咲き続けます。花びらが光を受けてきらめくのはサルニエンシス系の特徴で、室内の照明でも輝きます。切り花にすると三週間近く持つので、複数の花茎が上がったら一本切って室内で楽しむのもよい方法です。
- 二輪開いたころに切る
- 切り花にするなら、房の中の二輪から三輪が開いたころに花茎の根元から切ります。全部開いてから切ると持ちが短くなります。
- 花がらは花茎ごと
- 株で咲かせた花が終わったら、花茎を根元近くで切ります。種を付けさせると翌年の花数が減ります。
- 咲いている間も水は控えめ
- 開花中も土が乾いてから与えます。花を長持ちさせようと水を増やすと球根が傷みます。
数年咲かないときの立て直し
二年以上咲かない株は、球根がやせているか、環境のどこかが合っていないかです。立て直しは、夏の休眠中に掘り上げて球根を確かめ、大きさに応じて鉢を選び直し、翌年は葉を育てることに集中するという流れで、二年計画で考えます。
- 休眠中に掘って確かめる
- 7月に掘り上げ、球根の直径を測ります。3センチ以上あれば花芽を持てる大きさで、それ以下なら育て直しが要ります。
- 大きさで鉢を決め直す
- 球根の直径の二倍から三倍の鉢に、肩を出して植え直します。複数あるなら詰めて植えます。土は新しく、肥料は入れません。
- 冬の葉を育てきる
- 翌シーズンは咲かなくても葉を日なたで大切に育てます。二年目の秋に花茎が上がれば立て直しは成功です。
ネリネの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
ネリネの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はネリネの育て方にまとめています。
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