症状から原因を見分ける
ネリネの不調は、球根の腐り、虫の食害、ウイルス病、日照や水の管理ミスに分かれます。葉の様子と球根の硬さ、土の湿り具合を先に確かめると原因が絞れます。とくに球根を触って柔らかいときは、他のどの症状より優先して対処します。
| 症状 | 考えられる原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 葉が根元から黄色くしおれる | 球根の腐り | 球根の肩を押して柔らかいか見る |
| 葉が食われて糞がある | ハマオモトヨトウの幼虫 | 夜に葉の付け根や葉裏を見る |
| 葉にモザイク状の模様 | ウイルス病 | 新しい葉にも出るかを見る |
| 花茎や葉にべたつき | アブラムシ | 花茎の先やつぼみの周りを見る |
球根の腐りは水管理で防ぐ
ネリネで最も多いトラブルは、球根が水分過多で腐る軟腐病です。休眠中の雨、深植え、水はけの悪い土、休眠明けの急な多量の水が原因になります。一度腐ると回復は難しいので、予防として休眠期の断水と浅植えを徹底し、生育期も乾いてから与えます。
腐りは目に見える症状が出たときには進んでいることが多いので、休眠中でも月に一回は球根を触って確かめます。硬さの違いは触ればすぐに分かります。
- 腐りの兆しを見つける
- 球根の肩が茶色く柔らかい、葉の付け根が黒ずんでいる、嫌なにおいがする、のどれかがあれば腐りが始まっています。
- 軽ければ削って乾かす
- 抜いて腐った部分を清潔なナイフで削り、切り口を数日日陰で乾かしてから新しい乾いた土に植え直します。しばらく水は与えません。
- 重ければ取り除く
- 中まで茶色く柔らかいものは戻りません。同じ鉢の他の球根に広がる前に取り除き、周りの土も新しくします。
腐りは休眠明けの水の与え方でも起こります。8月下旬の最初の水やりは一回たっぷり与えたら、芽が動くまで乾かします。
ハマオモトヨトウは葉と球根を食う
ハマオモトヨトウはヒガンバナ科を専門に食べる蛾の幼虫で、夏から秋に葉の付け根に潜り込み、葉と球根の内部まで食い荒らします。葉に黒い糞が付いていたり、葉の中央から折れたりしていたら疑います。成虫が飛ぶ7月から10月は、とくに9月の芽出しのころに見回ります。
- 糞と食い跡を探す
- 葉の付け根や葉の裏に黒い粒状の糞があれば近くに幼虫がいます。葉が筋状に透けて食われているのも目印です。
- 幼虫は見つけて捕る
- 昼間は葉の付け根や土の中に隠れるので、夕方以降に懐中電灯で探して捕ります。球根の中に入られると見つけにくくなります。
- 多いときは草花用の殺虫剤
- 見つけきれないときは、草花用の殺虫剤を葉の付け根に届くように散布します。ヒガンバナやアマリリスが近くにあれば同時に確かめます。
アブラムシとウイルス病
秋の花茎やつぼみにアブラムシが付くことがあります。数が少ないうちは洗い流せますが、放置するとウイルス病を運び、葉にモザイク状の模様が出て株が年々弱ります。ウイルス病は治せないので、アブラムシを早く止めることが唯一の予防です。
- 花茎の先を見る
- 9月から10月は週に一回、花茎の先とつぼみの間を確かめます。緑色で小さく、つぼみの隙間に隠れます。
- 少なければ洗い流す
- 霧吹きの水で吹き飛ばすか、指でつぶします。つぼみを傷めないよう、水は弱めにかけます。
- モザイクが出た株は隔離
- 葉に黄色と緑のまだらが出て新しい葉にも続くなら、ウイルス病です。他の株から離し、はさみは使うたびに消毒します。
日照と温度による障害
病気や虫ではなく、環境の合わなさで起こる障害もあります。花茎が細く倒れるのは日照不足、葉先が茶色く枯れるのは霜か乾燥、花色が薄いのは日照不足か肥料の多さです。どれも置き場所と水やりを直せば次の葉から改善するので、慌てて薬を使う必要はありません。
| 見た目 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 花茎が長く細く倒れる | 芽出しの時期の日照不足 | 9月は一日中日なたに置く |
| 葉先が茶色く枯れる | 霜か冬の乾燥 | 寒波は室内へ、風の当たる場所を避ける |
| 花色が薄い | 日照不足か窒素過多 | 日なたに置き、肥料を薄める |
| 花びらが茶色く傷む | 雨か強い西日 | つぼみが色づいたら軒下へ |
ナメクジと鉢の周りの手当て
秋の柔らかい花茎とつぼみは、ナメクジにかじられて花が開かないことがあります。夜に活動するので、花茎に光る筋や小さな穴があればナメクジを疑います。鉢の底や受け皿が隠れ場所になるので、鉢を台に載せて周りを乾かすだけでかなり減らせます。
- 夜に見回って捕る
- 雨上がりの夜に懐中電灯で鉢の縁と花茎を見ます。見つけたら割りばしで取り、鉢の裏側も確かめます。
- 鉢を台に載せる
- 鉢を地面から離し、受け皿の水をためないようにします。周りの落ち葉や雑草も取って隠れ場所を減らします。
- 多ければ誘引剤
- 毎晩見つかるほど多いなら、ナメクジ用の誘引剤を鉢の周りに置きます。球根や花茎に直接触れないよう鉢の外に置きます。
ネリネの長く咲かせるコツは作物ページに
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