系統で植え時と管理が違う
ネリネには花びらがきらめくダイヤモンドリリー系(サルニエンシス系)と、丈夫で地植えできるボーデニー系があります。前者は夏に葉を落として休眠し秋に咲く乾燥型で、後者は夏も葉があり冬に落葉する型です。買った球根がどちらか分からないときは、ラベルの学名か、夏に葉があるかどうかで見分けます。
| 系統 | 特徴 | 向く育て方 |
|---|---|---|
| サルニエンシス系(ダイヤモンドリリー) | 花びらが光を受けてきらめく、夏は葉がない | 鉢植えで乾燥休眠させる。雨に当てない |
| ボーデニー系 | 花色はピンクが中心、夏に葉がある | 地植え可能、関東なら露地で冬越し |
| ウンデュラータ(ネリネ・クリスパ) | 花びらが波打つ、小ぶりで丈夫 | 地植えも鉢もよい、群植で映える |
この記事は主にサルニエンシス系を前提にしています。ボーデニー系は乾燥休眠の管理を省き、地植えでも育ちます。
植え時は8月下旬から9月
ネリネの球根は休眠明けの8月下旬から9月に植えます。10月に花が咲き、そのあと葉が伸びるので、植え付けが遅れると開花が遅れたり、その年は咲かなかったりします。買ったばかりの球根はできるだけ早く植え、乾燥した状態で長く置きません。
- 球根を確かめる
- 手で持って硬く、重みがあるものを選びます。底の根の出る部分が湿ってやわらかいもの、皮がべたついているものは腐りかけなので避けます。すでに花芽の先が見えていても問題ありません。
- 8月中に土を用意する
- 赤玉土の小粒6に腐葉土2、軽石2を混ぜた水はけのよい土を用意します。市販の球根用培養土に軽石を二割足しても使えます。肥料はほとんど混ぜません。
- 9月中に植え終える
- 関東平野部なら9月中に植えれば10月中旬から11月に咲きます。10月に入ってから植えると、根が張る前に花茎が上がって花が小さくなります。
浅植えが原則、球根の首を出す
ネリネの植え付けでいちばん大切なのは深さです。球根の上部三分の一から半分が土の上に出るくらいの浅植えにします。他の球根と同じ感覚で球根の高さの二倍の深さに埋めると、花が咲かずに葉ばかりになったり、球根が腐ったりします。
- 首を出して置く
- 鉢に土を入れ、球根の底を軽く土に押し込んで固定します。球根の首(細くなった上の部分)と肩が土の上に見えている状態が正解です。
- 土を上からかけない
- 植えた後で土をかぶせたくなりますが、我慢して肩を出したままにします。気になるなら軽石を薄く敷いて球根を安定させます。
- 植え付け直後は水を控える
- 植えた後は軽く湿らせる程度にし、葉か花茎が伸び始めてから通常の水やりに移ります。乾いた休眠明けの球根に急に水を与えると腐りやすくなります。
地植えにするボーデニー系も浅植えで、球根の先が地表に少し見える程度にします。
鉢は小さめ、球根を詰めて植える
ネリネは根が鉢の中で窮屈な状態の方がよく咲きます。大きな鉢にゆったり植えると土が乾きにくく、球根が太るばかりで花が付きません。直径12センチから15センチの鉢に球根を三つから五つ、互いに触れ合うくらいに詰めて植えるのが標準です。
| 鉢の大きさ | 球根の数 | 見た目 |
|---|---|---|
| 直径10〜12センチ | 1〜2球 | 一本立ちで花を見る |
| 直径15センチ | 3〜5球 | 花茎が3本以上で豪華 |
| 直径18〜21センチ | 5〜8球 | 寄せ鉢向き、数年は植え替え不要 |
鉢は素焼きかテラコッタのように乾きやすいものが向きます。プラスチック鉢を使うなら軽石の割合を増やします。
植え付け後の置き場所と水
植え付け後は雨の当たらない、日当たりのよい場所に置きます。ネリネは開花前の秋にたっぷりの日光を必要とし、日陰だと花茎がひょろ長く伸びて倒れます。花茎か葉が5センチほど伸びてきたら、鉢の土が乾いてから水を与えるという通常の管理に切り替えます。
- 日なたに置く
- 一日六時間以上日の当たる場所が理想です。ベランダなら手すりの外側寄り、庭なら南向きの軒下が向きます。
- 雨に当てない
- 秋の長雨に当て続けると球根が腐ります。軒下か雨よけの下に置き、地植えのボーデニー系以外は雨ざらしにしません。
- 芽が動いてから水を増やす
- 花茎の先が見えて伸び始めたら、鉢の土の表面が乾いたときに鉢底から流れるまで与えます。それまでは表面を湿らせる程度です。
植えたのに咲かないときの原因と直し方
植えた年に咲かない原因は、深植え、球根が小さい、植え付けが遅れた、大きな鉢でゆるく植えた、の四つがほとんどです。葉は元気なのに花茎が上がらないときは、球根を掘り上げずに翌年に持ち越し、深さと鉢の大きさを見直して待ちます。
| 原因 | 見分け方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 深植え | 球根の肩が見えない | 翌夏の休眠中に掘り上げて浅く植え直す |
| 球根が小さい | 直径3センチ未満 | 葉を大切に育てて翌年以降を待つ |
| 植え付けが遅い | 10月以降に植えた | その年は諦め、葉を育てる |
| 鉢が大きすぎる | 球根の周りに土が多い | 翌夏に小さい鉢へ詰めて植え替える |
買ったときに花芽が入っていない球根は、植え付けが完璧でもその年は咲きません。二年目からが本番だと考えて葉を育てます。
ネリネの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ネリネの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はネリネの育て方にまとめています。
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