秋の植え付けと開花
ネリネの一年は8月下旬の植え付けから始まります。この時期は植え付け、水やりの再開、花茎の観察と作業が続き、10月中旬から11月に開花します。開花中は雨と西日を避け、花が終わったら花茎を切って葉の時期に移ります。
表の日付は関東平野部の軒下管理を基準にした目安です。植え付けが8月に間に合わなくても9月中なら咲きますが、10月にずれ込むとその年の花は望めません。球根を買ったらその週のうちに植えるのが安全です。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 8月下旬 | 植え付け、休眠明けの水やり | 首を出して浅植え、小さい鉢に詰める |
| 9月 | 日なたに置く、芽出しを待つ | 花茎が5センチ伸びたら通常の水やり |
| 10月 | 開花、雨よけ | つぼみが見えたら軒下へ |
| 11月 | 花がら切り、葉の伸長 | 花茎は根元で切る。液肥を始める |
冬は葉を育てる時期
12月から3月は葉が茂り、球根が太る時期です。ここでの日照と適度な水が翌年の花を決めるので、他の草花が休む冬にネリネだけは日なたで育てます。関東なら軒下で越冬できますが、強い霜には当てないようにします。
冬の管理で迷いやすいのは水の量です。葉があるので乾きは早いように見えますが、気温が低いので実際は一週間近く湿っています。鉢を持ち上げて軽くなったら与えるという感覚を身につけると失敗しません。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 12月 | 日なたで管理、液肥を月2回 | 水は表面が乾いたら午前中に |
| 1月 | 寒波のときは室内の窓辺へ | マイナス3度以下は葉が傷む |
| 2月 | 同じ管理を続ける | 葉を切らない、肥料は薄く |
| 3月 | 肥料を打ち切る | 葉の色が変わり始めたら準備 |
ボーデニー系を地植えにしている場合は、冬に葉が枯れて休眠します。株元に腐葉土をかぶせて霜を防ぎます。
春は休眠への切り替え
4月から5月は葉が黄ばんで枯れていく時期です。この変化を見て水を減らし、枯れきったら断水します。まだ緑が残っているのに切ったり、逆に枯れかけの葉を助けようと水を増やしたりするのが、この時期のよくある失敗です。
葉が黄ばみ始める時期は、その冬の日照と気温で二週間ほど前後します。緑の葉が多く残っているうちは水を完全に切らず、株の姿を見て段階的に減らすのが安全です。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 4月 | 水を減らし始める | 葉先が黄色くなったら回数を半分に |
| 5月 | 葉が枯れたら断水 | 茶色く乾いた葉は自然に取れる |
| 6月 | 鉢ごと雨の当たらない場所へ | 梅雨の雨に当てない |
夏は乾かして眠らせる
6月から8月は完全休眠の時期で、水を一滴も与えません。この乾いた高温の期間に翌年の花芽が育ちます。分球や植え替えをするならこの時期に行い、8月下旬に水を与えて休眠を破ります。作業がなければ、風通しのよい場所に置いておくだけです。
休眠中の鉢は忘れられがちなので、水やりをしない代わりに月に一回は球根の硬さを触って確かめる習慣を付けます。柔らかいものを早く見つければ、隣の球根への広がりを防げます。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 6月〜7月 | 断水、鉢のまま乾燥 | 風通しのよい日陰か軒下 |
| 7月 | 必要なら掘り上げて分球 | 三年以上植えっぱなしの鉢だけ |
| 8月上旬 | 球根の硬さを確かめる | 柔らかいものは取り除く |
| 8月下旬 | 植え付け、水やり再開 | 一度たっぷり与えて芽出しを待つ |
地域による前後の目安
この表は関東平野部の軒下管理を基準にしています。暖地では冬も屋外で問題なく、開花も一週間から二週間早まります。寒冷地では冬に葉のあるサルニエンシス系は屋外では越冬できないので、室内の窓辺で葉を育てます。ボーデニー系なら寒冷地でも地植えで越冬する場合があります。
寒冷地で室内管理をする場合は、暖房の風が直接当たらない、日中に日の当たる窓辺を選びます。夜間に窓際が冷え込むなら、鉢を窓から少し離して置きます。
| 地域 | 冬の置き場所 | 開花 |
|---|---|---|
| 暖地 | 屋外の日なた | 10月上旬〜11月上旬 |
| 中間地(関東) | 軒下、寒波は室内 | 10月中旬〜11月中旬 |
| 寒冷地 | 室内の日の当たる窓辺 | 10月下旬〜11月下旬 |
作業が遅れたときの立て直し
植え付けが遅れた、夏に雨に当ててしまった、冬に葉を傷めた、といったずれは翌年の花に響きますが、球根が生きていれば立て直せます。どの遅れも共通するのは、慌てて植え替えたり肥料を足したりせず、次の休眠まで待って仕切り直すことです。
- 植え付けが10月にずれたら
- その年の開花は諦め、葉を育てることに集中します。植え方が正しければ翌年から咲きます。
- 夏に雨に当ててしまったら
- すぐに乾いた場所に移し、球根を押して硬さを確かめます。硬ければそのまま乾かして待ちます。柔らかければ抜いて腐った部分を削ります。
- 冬の霜で葉が傷んだら
- 傷んだ葉も切らず、緑の部分を残して日なたで管理します。新しい葉が出るまで肥料は控えめにします。
ネリネの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ネリネの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はネリネの育て方にまとめています。
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