症状から原因を絞る
野沢菜はアブラナ科なので、キャベツやダイコンと同じ虫と病気が出ます。葉に出るのか根に出るのかで原因の見当がつくので、症状を見たらまず一株抜いて根を確かめてください。
秋の前半は虫、後半は寒さと病気が中心です。時期と症状を組み合わせると、何が起きているかはかなり絞り込めます。九月に葉が食われるならまず虫、十一月に下葉が腐るなら風通しの問題と見当をつけてください。
| 症状 | 考えられる原因 | その場ですること |
|---|---|---|
| 葉に丸い穴があく | アオムシ | 葉裏を見て手で取り除く |
| 葉の表が白くかすれる | コナガの幼虫 | 薄皮の内側にいるので葉ごと取る |
| 新芽に小さい虫が群れる | アブラムシ | 水で飛ばし、ネットの隙間を直す |
| 昼にしおれ夕方戻る | 根こぶ病 | 抜いて根のこぶを確かめる |
まいた日のネットが一番効く
野沢菜の虫対策はネットに尽きます。九月はまだ蝶が飛んでいるので、種をまいた日のうちにかけてしまえば、その後の被害はほとんどなくなります。芽が出てからでは遅いことが多いです。
支柱を四十センチほどの高さに立て、ネットの裾は土をかぶせて留めます。株が伸びると内側から押し上げるので、途中で支柱を高いものに替える必要があります。
- 支柱を先に立てる
- まく前に支柱を立てておくと、まいた直後の柔らかい土を踏まずに済みます。高さは四十センチから六十センチにします。
- 裾を完全に埋める
- ネットの裾は土をかぶせて全周を留めます。角の一か所でも浮いていると、そこから蝶が入って産卵します。
- 伸びたら高くする
- 草丈がネットに届いたら支柱を高いものに替えます。押しつけたままだと葉が擦れて傷み、そこから腐ります。
薬を使う場合は葉物野菜に使える薬剤を選び、収穫までの日数の決まりを必ず守ってください。漬物にするので特に注意します。
根こぶ病は連作を避けて防ぐ
根こぶ病はアブラナ科だけにつく土の病気で、根にこぶができて水を吸えなくなります。昼にしおれて夕方に戻るのが典型で、進むとそのまま枯れます。薬では治せません。
同じ場所でアブラナ科を続けて作ると出やすくなります。二年から三年は間を空け、土が酸っぱいと発生しやすいので石灰でやわらげておくのが基本の防ぎ方です。
| 原因 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 同じ場所での連作 | こぶができて枯れる | アブラナ科は2〜3年空ける |
| 土が酸っぱい | 菌が増えやすくなる | まく2週間前に苦土石灰を入れる |
| 水はけが悪い | 菌が広がりやすい | 畝を高くして水を逃がす |
| 残った株の持ち込み | 翌年に持ち越す | 抜いた株は畑の外へ出す |
葉の病気は風通しで防ぐ
株間を詰めすぎると葉が重なり、下のほうから黄色く腐る病気が出ます。とくに雨のあとに広がりやすいので、最終間引きで思い切って広げておくのが最善の対策です。
水やりを葉の上からかけるのも広げる原因になります。土がはねて葉の裏につくと、そこから病気が入るので、株元に静かに注いでください。
- 株間を守る
- 最終の株間を二十五センチから三十センチ確保します。詰まっていると風が通らず、一株の病気が隣へ移ります。
- 下葉を取る
- 地面についた葉、黄色くなった葉は早めに取り除きます。取った葉は畑の外へ出して土に残しません。
- 株元に水をやる
- 葉の上から水をかけず、株元に注ぎます。土のはねが減るだけで葉の病気はかなり減ります。
- 畝の向きを考える
- 翌年に畑を作るときは、畝を風の通る向きに立てます。葉が乾く時間が長いほど病気は減るので、場所選びの段階で効きます。
とう立ちと寒さの障害
野沢菜は寒さに当たってから暖かくなると花芽を作ります。秋まきなら収穫までにとう立ちすることはまずありませんが、まく時期が早すぎたり暖冬が続くと年内に茎が伸びることがあります。
逆に寒さが厳しすぎると、葉が凍って解けるのを繰り返し、水っぽくぐずぐずになります。十二月上旬までに穫り切るか、不織布で守るかのどちらかを選んでください。
| 状態 | 見えること | 判断 |
|---|---|---|
| 中心から茎が立つ | とう立ちが始まった | すぐ穫る。茎はやわらかいうちなら食べられる |
| 葉が半透明になる | 凍っている | 解けてから触る。触ると崩れる |
| 解けたあと水っぽい | 凍害が進んだ | 漬物には向かない。加熱して使う |
| 葉が厚く濃い緑 | 霜に当たって充実 | 収穫の適期 |
病害虫でつまずいたときの切り分け
被害が出たときは、今年のうちに手が打てるものと、翌年の準備でしか直せないものを分けて考えます。分けておくと無駄な手間をかけずに済みます。
| 症状 | 今年できること | 翌年の準備 |
|---|---|---|
| 葉の食害 | 手で取る。ネットを直す | まいた日にかける段取りにする |
| 根こぶ病 | 抜いて畑の外へ出す | 場所を変え、石灰で土を整える |
| 下葉の腐り | 傷んだ葉を取り風を通す | 株間を広げ、畝を高くする |
| 育ちが細い | 追肥して少しでも太らせる | まく時期を半月早める |
野沢菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は野沢菜の育て方にまとめています。
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