採りどきの見きわめ
オカノリは葉の大きさではなく、やわらかさで採りどきを決めます。枝の先端から十五センチほどの、指で簡単に折れる部分が食べごろです。折るのに力が要る部分は硬いので残します。
葉が手のひらより大きくなったものは硬く、ぬめりも減っています。若いうちに摘むほど味が良く、株も次の芽を出しやすくなるので、こまめに採るのが結局は得です。手のひら大になったころが硬くなる境目だと覚えておくと判断しやすくなります。
| 状態 | 見た目 | 使い方 |
|---|---|---|
| やわらかい先端 | 指で簡単に折れる | おひたし、味噌汁、サラダ |
| 中くらいの葉 | 手のひら大まで | 炒め物、天ぷら |
| 硬くなった葉 | 厚くごわつく | 干して揉み、ふりかけにする |
摘み取りの手順
収穫は枝の先端を折り取るか、はさみで切り取ります。切る位置は葉の付け根の少し上です。ここで切ると、残した葉の付け根から次の芽が出て、収穫が続いていきます。
一度に採る量は、株全体の三分の一までにします。採りすぎると葉が足りなくなって株の力が落ち、次の芽が出るまでに時間がかかります。週に二回、少しずつ採るのが良い付き合い方です。
- 朝のうちに採る
- 気温の上がる前に摘みます。葉に水分が満ちていてやわらかく、日持ちも良くなります。
- 葉の付け根の上で切る
- 先端から十五センチほどの位置を、葉の付け根の一センチ上で切ります。そこから次の芽が出ます。
- 一度に三分の一まで
- 一度に採るのは株全体の三分の一までにします。採りすぎると次の芽が出るまでに時間がかかります。
- 週に二回のペースで
- 六月から十月まで週に二回摘みます。放っておくと硬くなるので、採り続けるほうが株のためです。
収穫のときに切った枝は摘心(伸びる先端を切って止めること)を兼ねます。採ることがそのまま枝を増やす作業になるのがオカノリの利点です。
海苔のような風味の出し方
オカノリという名前は、葉を乾かして揉むと海苔のような風味が出ることから来ています。摘んだ葉をよく洗って水を切り、風通しの良い日陰で二日から三日干すと、ぱりぱりに乾きます。
乾いた葉を手で揉むと細かくなり、ご飯にかけたり汁物に散らしたりして使えます。硬くなって食べにくくなった葉の使い道としても向いています。乾かす場所は直射日光を避けます。
- 洗って水を切る
- 摘んだ葉を水でよく洗い、ざるに広げて水を切ります。水が残ったまま干すとかびます。
- 日陰で二日から三日干す
- 風通しの良い日陰にざるごと置きます。直射日光に当てると色が抜けて風味も落ちます。
- ぱりぱりになったら揉む
- 指で触って砕けるまで乾いたら、手で揉んで細かくします。乾ききっていないと粉になりません。
- 密閉して保存する
- 揉んだものは瓶や袋に入れて密閉し、乾いた場所に置きます。湿ると風味も色も落ちてしまいます。
生のまま使う調理
やわらかい先端は、さっとゆでるとぬめりが出て、おひたしや和え物に向きます。ゆで時間は三十秒ほどで十分です。長くゆでるとぬめりが流れ出て、持ち味がなくなります。
生のまま刻んでサラダに混ぜることもできます。ぬめりと軽い甘みがあり、癖の少ない味です。天ぷらにすると葉が薄く広がり、食感が軽くなって食べやすくなります。
- ゆでるのは三十秒
- 湯に入れて色が鮮やかに変わったらすぐ上げます。長くゆでるとぬめりが流れ出てしまいます。
- 冷水にとらず冷ます
- ざるに広げて冷まします。水にさらすとぬめりも味も薄くなるので、そのまま冷やします。
- 天ぷらは高めの温度で
- 衣を薄く付けて短い時間で揚げます。葉が薄いので、長く揚げると焦げて苦みが出てしまいます。
保存の仕方
オカノリは摘んだあとの傷みが早い葉物です。濡らした新聞紙で包んで袋に入れ、冷蔵の野菜室に立てて入れると二日から三日は持ちます。寝かせると葉が起き上がろうとして傷みます。
たくさん採れたときは、さっとゆでて水を切り、小分けにして冷凍します。汁物や炒め物にそのまま使えます。干して揉んでおけば一年近く保存できるので、採りすぎたときに便利です。
| 用途 | 方法 | 日持ち |
|---|---|---|
| すぐ使う | 濡れ新聞に包んで野菜室に立てる | 2日から3日 |
| まとめて残す | さっとゆでて水を切り冷凍 | 1か月ほど |
| 長く残す | 日陰で干して揉み、密閉する | 半年から1年 |
収穫でつまずいたときの直し方
採り遅れて硬くなった、摘んでも新しい芽が出ない、味が落ちた。オカノリの収穫まわりの困りごとは、切り戻しと追肥でほとんど取り返せます。
- 葉が硬くて食べにくい
- 採り遅れです。硬い葉は干して揉み、株は切り戻して新しいやわらかい芽を出させます。
- 摘んでも芽が出ない
- 採りすぎか肥料切れです。二週間ほど採るのを休み、追肥を一回してから収穫を再開します。
- ぬめりが少ない
- 夏の水切れが原因です。朝の水やりを増やして株元に敷き草をすると、次に出る葉からぬめりが戻ります。
- 枝の先が枯れ込む
- 葉の付け根から離れた位置で切っています。枯れた部分を付け根の上まで切り直します。
オカノリの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
オカノリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオカノリの育て方にまとめています。
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