硬い種は一晩水につける
オカノリの種は皮が硬く水を吸いにくいため、そのままではまいても芽がまばらにしか出ません。まく前日にぬるま湯につけて一晩置くと、皮がふやけて発芽がそろいます。この一手間で結果がはっきり変わります。
水につけた種は表面が湿ったままなので、まくときにくっついて固まりやすくなります。ざるに上げて水を切り、新聞紙の上で表面が乾く程度まで置いてからまくと扱いやすくなります。
- 前日の夜に水につける
- 常温の水に種を入れ、一晩そのまま置きます。水が濁ったら一度替えると、まく前に傷むのを防げます。
- ざるで水を切る
- 翌朝ざるに上げて水を切り、新聞紙の上に広げます。表面の水気が引いたらまき時です。
- その日のうちにまく
- 吸水させた種は保存がききません。水を切ったその日のうちに畑かプランターにまいてしまいます。
水につけずにまいた場合は、芽が出そろうまで十日ほどかかることがあります。焦って掘り返さず待ってください。
すじまきで薄くまく
深さ一センチほどの溝を作り、一センチ間隔で種を落とすすじまきが扱いやすい方法です。条間は三十センチほど取ります。株が大きく育つので、あとから広げられるように余裕をもって溝を引きます。
覆土は一センチほど、種がしっかり隠れる厚さにします。オカノリの種は光を必要としないので、薄すぎると乾いて発芽しません。まいたあとは手のひらで押さえ、たっぷり水を与えます。
- 深さ一センチの溝を引く
- 支柱や板の縁を土に押しつけて、まっすぐな溝を作ります。条間は三十センチ取っておきます。
- 一センチ間隔で落とす
- 種を指でつまみ、溝に沿ってすり合わせながら落とします。固まった場所は指でならして散らします。
- 一センチかぶせて押さえる
- 溝の両側の土を寄せてかぶせ、手のひらで軽く押さえます。押さえると土と種が密着して芽がそろいます。
- 発芽まで乾かさない
- まいたあとたっぷり与え、以後は表面が乾いたら与えます。四日から七日で芽が出そろいます。
二回に分けて株間を広げる
オカノリは草丈が一メートルを超えるまで育つので、最終的な株間は二十五センチから三十センチ必要です。ただし最初から広げると株が倒れやすいので、二回に分けて間引きます。
残す株を先に決めるのがこつです。葉の色が濃く、茎が太くまっすぐな株を残します。ひょろりと伸びた株は、あとから風で折れやすくなるので早めに抜いてしまいます。
| 時期 | 株の大きさ | 残す株間 |
|---|---|---|
| 1回目 | 本葉2枚 | 5センチ |
| 2回目 | 本葉4枚から5枚 | 25センチから30センチ |
土づくりと元肥
オカノリは土を選びませんが、水はけと水もちの両方がある土でよく育ちます。まく二週間前に苦土石灰を一平方メートルあたり百グラムまいて耕し、酸性を和らげておきます。
元肥(前もって土に混ぜる肥料)は完熟堆肥を二キロ、化成肥料をひと握り半ほど、一平方メートルあたりに入れます。長く収穫し続ける野菜なので、元肥はやや多めでも構いません。
- 二週間前に石灰
- 苦土石灰を全面にまいて深さ二十センチまで耕します。石や大きな塊は取り除いておきます。
- 一週間前に堆肥と元肥
- 完熟堆肥と化成肥料を混ぜ込み、幅六十センチ、高さ十センチの畝を立てて表面をならします。
- オクラの跡地は避ける
- オクラと同じアオイ科なので、続けて作ると育ちが落ちます。前年と場所を変えて作ります。
春まきと秋まきのどちらでも作れる
オカノリはアオイ科の葉物で、暑さにも寒さにも強い作りやすい野菜です。関東平野部の露地なら四月から五月にまく春まきが主で、六月から十月まで長く葉を摘み続けられます。生育の勢いが強く、初めての人でも失敗しにくい部類です。
九月にまく秋まきもできます。こちらは草丈が伸びきらないうちに寒くなるので収穫量は少なめですが、葉がやわらかく味は良くなります。冬は地上部が枯れて、暖かい地域では春にまた芽を出します。
| 作型 | 種まき | 収穫 | 向き不向き |
|---|---|---|---|
| 春まき | 4月〜5月 | 6月〜10月 | 主力。長く採れて量も多い |
| 初夏まき | 6月 | 7月〜10月 | 生育が早い。葉がやや硬め |
| 秋まき | 9月 | 10月〜11月 | 量は少ないが葉がやわらかい |
芽が出ないときの切り分け
オカノリの種まきでつまずくのは、種の硬さと乾きがほとんどです。五月から六月ならまき直しが十分間に合うので、原因を確かめてから次の手を打ちます。
- 十日たっても出ない
- 水につけずにまいた種は遅れます。土を掘って種を確かめ、ふくらんでいれば待ち、硬いままならまき直します。
- 芽がまばらに出た
- 皮の硬さの差です。芽の出た株を残し、空いた場所には水につけた種を追いまきします。
- 芽が地際で切られる
- 夜に動く虫の仕業です。株元の土を三センチ掘って探し、見つけたら取り除きます。網では防げません。
- 芽が細長く伸びる
- まきすぎて混み合っています。本葉が出たらすぐ一回目の間引きをして、株間五センチにします。
種まきの手順
オカノリは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
オカノリの種まきでよくある質問
オカノリの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
オカノリの種はどうやってまく?
すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
オカノリの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
オカノリの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
オカノリは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
オカノリの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
オカノリの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
オカノリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオカノリの育て方にまとめています。
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