GadeninEnglishアプリを入れる
オリーブの冬の剪定

オリーブの剪定|実を付ける枝を残す冬の切り方と樹形の作り方

オリーブの栽培イメージ

読むのに約 4

オリーブは前年に伸びた枝に実が付きます。切りすぎると実がなくなるので、残す枝を決めてから切ります。

残す枝と切る枝を見分ける

オリーブの花芽は前年に伸びた充実した枝に付きます。全体を刈り込むと花芽を全部落とすことになり、翌年の実がなくなります。まず枝を一本ずつ見て種類を見分け、残す枝を先に決めてから、不要な枝だけを付け根から切ると判断に迷いません。

切る量は全体の二割から三割が目安です。生育が旺盛なので強く切ると徒長(勢いよく上へ伸びて実が付かない状態)した枝ばかりが出て、実の付く落ち着いた枝がなくなります。切り終えたら一歩下がって木の内側に空が見えるか確かめます。

枝の姿扱い理由
前年に伸びた鉛筆ほどの太さの枝残す花芽が付く枝
真上に勢いよく伸びた太い枝付け根で切る実が付かず日陰を作る
幹の内側に向かう枝、交差する枝付け根で切る風通しが悪くなる
株元から出るひこばえ切る養分を奪い樹形を乱す
垂れ下がった細い枝切る実が付いても小さい

枝を切る前に、木を一周してどの枝を残すか決めます。切りながら考えると、気づいたときには花芽の枝がなくなっています。

冬剪定は2月から3月

本格的な剪定は寒さが緩む2月中旬から3月に行います。常緑樹ですが真冬に切ると切り口から寒風が入り、枝先が枯れ込みます。花芽が膨らみ始める4月に入ってからでは、残す枝の見極めが遅れます。

枯れ枝と混み枝を抜く
枯れた枝、内側に向かう枝、交差する枝を付け根から切ります。木の内部に日が入り、下の枝まで葉が茂るようになります。
徒長枝を根元で切る
真上に伸びた太い枝は実が付きません。付け根から切り、その周りの落ち着いた枝を残します。途中で切ると同じ枝がまた出ます。
高さを決めて止める
手が届く2メートル前後で主幹の先を切り、上への伸びを止めます。脚立なしで収穫できる高さに保つと管理が続きます。
太い切り口は保護
直径2センチを超える切り口には癒合剤を塗ります。塗り忘れると乾燥して枯れ込み、そこから病気が入ります。

切り口は枝の付け根のふくらみを残して切ります。ふくらみごと削ると傷がふさがらず、幹まで枯れ込むことがあります。

樹形は開心形か主幹形

庭植えでは主枝を三本ほど斜めに広げる開心形にすると、内側まで日が入って実が付きやすくなります。鉢植えやシンボルツリーとして高く見せたいなら、主幹を一本立てて枝を左右に振る主幹形にします。どちらも最初の三年で骨格を作ります。

一年目は主枝を選ぶ
植え付け時に高さ60センチ前後で切り戻し、そこから出た枝のうち方向の異なる三本を主枝にします。ほかは付け根から切ります。
二年目は主枝を伸ばす
主枝の先端は切らずに伸ばし、主枝から出た枝のうち外向きのものを残します。内向きの枝はかき取ります。
三年目から実の枝を残す
主枝から出た側枝の先に付く前年枝を残し、それ以外を間引きます。ここからは毎年同じ量を切る維持剪定に移ります。

鉢植えでは高さ1.5メートル以内に抑えます。大きくなりすぎると鉢の水では足りず、真夏に葉が落ちます。

夏の軽い整理

夏は本格的に切りませんが、ひこばえと徒長枝だけは6月から7月に取り除きます。柔らかいうちなら手でかき取れ、木への負担もありません。実が付いた枝には触らず、日陰を作る枝だけを整理します。

ひこばえは根元から
株元から出る芽は見つけ次第、土を少し掘って付け根から取ります。地上で切ると同じ場所から何本も出てきます。
徒長枝は柔らかいうちに
6月に真上へ伸びる勢いのよい枝は、30センチになる前に手で折り取ります。木質化してからでは切り口が大きくなります。
実の枝は触らない
小さな実の付いた枝は、混み合っていても夏には切りません。実が落ちるだけでなく、翌年の花芽の枝まで失います。

夏に葉を多く落とすと幹に直射日光が当たり、樹皮が日焼けして割れます。木の骨格が見えるほどは切りません。

隔年結果を防ぐ切り方

オリーブは実が多く付いた翌年に実が減る隔年結果(一年おきに実の量が大きく変わること)が起きやすい木です。原因は、実に養分を取られて翌年の花芽の枝が伸びないことです。実の多い年ほど枝を更新する剪定を続けると、毎年の量が安定します。

前年の実の量冬の切り方狙い
多かった実の付いた枝を三分の一ほど切り戻す新しい枝を出して翌々年に備える
少なかった間引き中心で前年枝を残す今ある花芽を生かして採る
ほとんど付かなかった混み枝と徒長枝の整理だけ枝を落ち着かせて花芽を待つ

実を採る年と枝を育てる年を交互に考えると分かりやすいです。毎年同じ量を狙わず、二年で一回り分を採る感覚で切ります。

切りすぎたときの立て直し

剪定の失敗は、ほぼ切りすぎか、前年枝を全部落としたかのどちらかです。オリーブは萌芽力が強いので枯れることはまずありませんが、実が二年戻らないことがあります。姿を見て、翌冬の切り方を変えます。

翌春の姿原因戻し方
徒長枝が乱立して花が咲かない全体を強く刈り込んだ夏に徒長枝を三本残して間引き、翌冬は切らない
花は咲くが実がほとんど付かない受粉樹の枝を切りすぎた両方の木で前年枝を残す剪定に変える
切り口から枝が枯れ込む真冬に切った、癒合剤を塗らなかった枯れた部分を緑の位置まで切り直す
下枝が枯れて上ばかり茂る何年も切らず内部が日陰になった上部の混み枝を抜き、二年かけて内側に日を入れる

強く切った年は、実より枝を育てる年と割り切ります。翌年の枝が落ち着けば花芽は戻ります。

オリーブの剪定に使うもの

剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。

    生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。

    直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。

  • 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
    規格の目安
    ペースト状で刷毛の付いたもの。

    直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。

  • 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
    規格の目安
    濃度 70〜80%。スプレー式。

    木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
  • 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。

オリーブの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はオリーブの育て方にまとめています。

iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。

この記事は広告を含みます。

次に読む

オリーブについて、続けて読むならこちら。

Gadenin 栽培記録アプリ・無料アプリを入れる