症状から原因を見分ける
パパイヤの葉は大きく、症状がよく目立ちます。虫は葉の裏に、根の異常は下葉の黄化と株元に、低温は全体の生育停止に出ます。まず葉の裏と株元を見て、それから温度と水を疑う順で切り分けます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉がかすれたように白っぽく、裏に小さな点 | ハダニ | 葉裏に水を強くかける。多ければ野菜用の殺ダニ剤 |
| 新芽が縮れ、葉がべたつく | アブラムシ | 水で流すか野菜用の殺虫剤 |
| 葉にモザイク状の黄色い斑 | ウイルス病 | 回復しないので抜いて処分 |
| 下葉から黄色くなり株元が黒い | 根腐れ | 水を止め、進めば植え直し |
| 葉に黒い小さな斑点が広がる | 黒斑病などのかび | 病葉を取り、風通しを改善 |
| 秋に葉が急に垂れ変色 | 低温 | 収穫を急ぎ、鉢は室内へ |
ハダニ
梅雨明け後の乾いた暑さで一気に増えます。葉の表面がかすれたように色が抜け、裏を見ると赤や黄色の小さな点が動いています。放置すると葉全体が茶色くなって落ち、実の肥大が止まります。水に弱いので、葉裏へのシャワーが最初の手当てです。
- 葉裏を白い紙で確かめる
- 葉の裏に白い紙を当てて軽くたたき、赤い点が動けばハダニです。かすれた葉を見つけたら毎回確かめます。
- 葉裏に水を強くかける
- 夕方に、ホースで葉の裏側に水を勢いよく当てます。三日おきに一週間続けると多くは減ります。
- 増えたら殺ダニ剤
- 葉の三割以上がかすれていたら、野菜用の殺ダニ剤を葉裏中心に散布します。同じ薬を続けると効かなくなるので種類を替えます。
室内で冬越しする株も、乾燥した室内でハダニが増えます。週に一度は葉裏を霧吹きで湿らせます。
アブラムシとウイルス病
アブラムシは春の苗と秋の新芽に付きます。それ自体の害より、ウイルス病を運ぶことが問題です。葉にモザイク状の黄色い斑が出て縮れたらウイルス病で、治す方法はありません。ほかの株にうつす前に抜いて処分し、そのはさみも消毒します。
- 苗のうちから見張る
- 新芽の先と葉の裏を週に一度見ます。数匹なら指でつぶすか、水で流します。苗の段階で付いたものを放置すると、定植後に一気に増えます。
- 群れたら殺虫剤
- 新芽がべたついて群れているなら、野菜用の殺虫剤を使います。収穫前の日数は表示で確かめます。
- ウイルス株は抜く
- モザイク症状が出た株は回復しません。周りの株を守るため、根ごと抜いて袋に入れて処分します。
根腐れと株元の腐り
パパイヤの失敗でいちばん多いのが根腐れです。梅雨の長雨や水のやりすぎで根が窒息し、下の葉から黄色くなって落ち、やがて株元の茎が黒く柔らかくなります。株元まで進むと助かりません。下葉の黄化の段階で気づいて水を止めれば戻ります。
| 進み具合 | 見た目 | 手当て |
|---|---|---|
| 初期 | 下葉が二〜三枚黄色くなる | 水を止め、マルチをめくって土を乾かす |
| 中期 | 上の葉もしおれ、株元がやや柔らかい | 株元の土を取り除いて乾かし、新しい乾いた土を足す |
| 末期 | 株元が黒く指で押すとへこむ | 回復しない。緑の部分で切って挿し木を試すか抜く |
鉢植えは受け皿に水をためないことが根腐れ防止の基本です。夏でも受け皿の水は捨てます。
かびの病気
雨が続くと葉に黒い小さな斑点が広がる病気や、実の表面に黒い点が出る病気が出ます。風通しを改善し、病気の葉を取れば広がりは止まります。実の黒い点は皮だけのことが多く、青パパイヤとして皮をむけば食べられますが、柔らかく腐り始めた実は処分します。
- 病葉を早めに切る
- 斑点が広がった葉は付け根で切り、株元に落とさず処分します。切り口は雨に当たると腐りやすいので、晴れた日の午前中に作業します。
- 下葉を整理する
- 地面に近い葉は雨のはね返りで病気が付きやすいので、実が付き始めたら下の葉を数枚切って風を通します。
- 広がるなら殺菌剤
- 葉の半分以上に斑点が出たら、野菜用の殺菌剤を散布します。予防としては黒マルチで泥のはね返りを防ぎます。
低温と高温の障害
生育適温は25〜30度で、15度を下回ると止まり、5度で葉が傷み、霜で枯れます。逆に35度を超える猛暑では花が落ちて実が付かないことがあります。8月に花が落ちて心配になりますが、気温が落ち着く9月には付くようになるので、あわてて対処せず水と肥料を続けます。
| 気温 | 株の反応 | 対応 |
|---|---|---|
| 35度以上が続く | 花が落ちる、葉が焼ける | 朝夕の水、西日を遮る |
| 15度未満 | 生育が止まる | 秋なら収穫を急ぐ |
| 5度以下 | 葉が垂れて変色 | 鉢は室内へ、露地は全収穫 |
| 霜 | 全体が枯れる | 前日までに片付ける |
被害を減らす予防と、出てしまったときの直し方
予防は水はけ、風通し、葉裏の点検の三つです。出てしまったら、虫なら水と薬、根なら乾かす、ウイルスなら抜く、と割り切って早く動きます。パパイヤは生育が早いので、原因を除けば新しい葉ですぐ立て直せます。
- 週に一度の点検を決める
- 水やりのついでに、葉裏、新芽、株元の三か所を見る習慣にします。早く見つければ水だけで済むことがほとんどです。
- 傷んだ葉は思い切って切る
- 半分以上傷んだ葉は残しても回復しません。切って新しい葉に養分を回します。ただし実のすぐ上の葉は実を守っているので、傷んでいても残します。
- 薬は種類を替える
- 同じ薬を続けると効きが落ちます。殺ダニ剤も殺虫剤も、二回目は違う系統のものを使います。
パパイヤの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はパパイヤの育て方にまとめています。
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